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5 皇室神道の最高神は女神ではなかったか

◎ 皇室神道の最高神は女神ではなかったか


 皇位について「男子継承は伝統だ」との意見は、政治家を中心に根強い。しかし「伝統」を名目にした感情論以外に根拠は弱い。Y1遺伝子は存在しないし、Y染色体には性決定遺伝子とステロイドホルモン関係の遺伝子の一部しか載らないので、形質(皇室顔)は常染色体に載っている。

 そもそも、天照大神は女神であった(他の宗教と比べても最高神が女性の例は唯一と言って良い)。それがなぜ、男子継承に変わったのかが分からない。たぶん神話がまとめられる前の時代に、相続様式が変わったのかもしれない。


 家制度、婚姻や家督相続の成り立ちには歴史的な変遷があると言える。少なくとも婚姻については、雑婚→女系→男系と変化してきたと言われている。

 血統での継承、という意味では女系相続がもっとも厳格である。少なくとも母が分娩した子は婚姻に関係なく間違いなく母の子である(現在の胚移植においてのみ、その補償はされない可能性がある)。ただし女系相続は、得られる子の数がほぼ年1人に限定され、保健衛生の不備による死産・乳幼児期の死亡率の高さ、さらに母体の損耗も多かった(近代ではあるが、明治天皇の子15人のうち成人できなかったもの10人、側室5人のうち産褥死2人であった)。

 これが男系相続であれば、同時並行で複数の母体を抱えることができるので、子の数は数倍〜数十倍に増やすことができる。ただし、戸籍上の父の子でない可能性は完全には排除できないが、「その家の子」と規定する分には血縁関係は最重要ではない。現代においても婚姻中に生まれた子は婚姻関係にある父の子であると法律上は推定する(血縁関係を否定するためには家庭裁判所での手続きを要する)。

 男系であれば、対立する勢力を根絶する時に、男子のみ絶やせば良い(女子は自陣営の後継者を産んでいる場合があるのでノータッチ)。また、対立陣営の女を孕ませ、「民族浄化」することも可能である。


 現行の皇室典範は継承権を嫡出の男子に限り、養子を認めていない。男児ガチャを強いられるが、1回の出産で男児が得られる確率は51%とされる。複数回出産しても、男児が得られるとは限らない。また近年は、子がいない夫婦が25%、あえて子を作らない夫婦もあるが、男性女性とも不妊因子を持つ人がそれぞれ10%いるとされる。昔から子ができない場合は「石女」、男児が生まれない場合は「女腹」として女性が一方的に責められることが多かったが、現代において不妊における責任は男女同等とされるし、子が2人の場合で「男女両方」「男児のみ」「女児のみ」の比率は計算上で2:1:1、私の周囲では1:1:1に近いように感じる。ただし皇族においては、(サンプルは少ないものの)性差の偏りを感じる。


 2024年の合計特殊出生率は1.15、日本全体が少産少死の社会構造になっている。妊娠12週以降の死産率は自然死産が9.8/1000、人工死産が12.1/1000であるが、世界的に見ても低水準(死産率が低い)である。ただし、死産率にカウントされない妊娠早期の自然流産が全妊娠の25%あるとされる。乳児死亡率は昭和14年の100以上/1000から1.8/1000に減少している。妊産婦死亡率は3.5〜4.0/10万であるが、それでも分娩1000回に1回は重大なトラブルが起きるとされる。

 このような現代日本社会の中で、皇族のみが男児を産むまで多産を強いられるとしたら不合理である。天岩戸は、必ず開くとは言えないのだから。

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