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第五話

おはようございます。第五話のお届けです。食料をチェックする怪人たち。敵の襲撃は近いのか?お楽しみに!


 「悪のアジトの片隅で」

         (第五話)


          堀川士朗



ギラギラゾルゲーの倉庫内。

オオカミゾルゲーとカラスゾルゲーが在庫をチェックしている。

敵の、傍若無人戦隊ヤリタイヨーニヤルンジャーの襲撃に備えての事だ。


「保存用食糧まだあるか?」

「あ、オオカミゾルゲーさん。んと。バッチリありまめん」

「どっちだよ」

「ないです。からっぽ」

「くそー。今攻められたら籠城も出来ないぜ」

「参りましたね」

「ここにチキチキラーメンが一箱あったはずなんだが」

「ああ、あれはこないだの年末鍋パーティーの時に最後のシメで鍋に大量投入しちゃいましたよ」

「そうかー。もったいない事したな。美味かったけど」

「んと……オオカミゾルゲーさん変わりましたよね」

「え?」

「いや、前は鍋パーティーとか参加しない感じだったのに、来てくれて」

「ああ」

「良かったら仕事終わりの鐵ちゃんの怪人飲み会にも今度参加して下さいよ」

「いや、やめておこう。あの場所はお前らの居場所だ。俺が行くべきではない」


物語には全く関係ないが、オオカミゾルゲーの毛は冬毛になった。



夕暮れ時。

喜多区寂尊商店街の中にあるやきとん居酒屋、てっちゃん。

ギラギラゾルゲーの怪人たちが奥座敷で飲み会中である。


「目やにたまってきた」

「どこが目か分からないのにそういう感覚あるん?ゴキゾルゲー」

「うん。人間だった頃の記憶かな」

「僕たちザコシュ博士に改造されたからね」

「うん」

「ザコシュ博士は老人だから朝が早いんだよなあ。四時半には起きて何かカチャカチャやってる」

「あれ勘弁してほしいよね。起こされちゃう物音で」

「結局俺たちはさ、嫌われ者の吹き溜まりなんだよ」

「お、どした」

「カラス、ゴキブリ、カメムシ……世間じゃ嫌われてるイメージの生物でザコシュ博士が怪人に改造している」

「鬱か?カメムシゾルゲー」

「いや」

「やめろよ、そういう暗い話は」

「ジンワリ腰痛い。いたた」

「大丈夫かよゴキゾルゲー。こないだのがまだ治ってないんじゃないか?」

「でも博士がいてくれたおかげで俺たち産まれ変われたんだから悪く思わない方が良いよ」

「そうだな。それまでは確かロクな人生じゃなかったような記憶があるぜ」

「カラスゾルゲー、何を習っているの?」

「習字~!サファリパークスッ!」

「ははは ( ´∀`)」

「よく考えたら鐵ちゃんは怪人も何も差別しないで美味しいお酒とお料理出してくれるから嬉しいよね」

「そうだなアリゾルゲー。ありがたいよな」

「また今度もみんなで来よう!」



           つづく



ご覧頂きありがとうございました。また来週お会いしましょう。

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