ご注文はうさぎですか?
十品目は《ご注文はうさぎですか?》になります。
※異国風の喫茶店を舞台にした日常系アニメ。
春から下宿先の学校に通うことになった心愛。香風さんの家に下宿する事になります。
高校の方針で下宿先で奉仕する事になっていて、香風家が営んでいる喫茶店で働く事に……
喫茶店のマスターである、白いお髭のお爺さま。お店が経営不振の時。『いっそ兎になりてぇ一一』と思う事も。
『はぁーー、苦労して建てた念願の喫茶店だが、経営が軌道にのらんのぉーー』
そんな時、ベンチに座っていると、アンゴラウサギが目に止まる。
アンゴラウサギ。それは耳が短めの全身長い毛で覆われた、丸みを帯びたウサギ。
『いっそ、兎になれなれたら、どんなに楽かの……』
そんな呟きをした、お爺さんに、幼少期の心愛が話しかける。
『お爺ちゃん。こんにちは』
『こんにちは』お爺さんは少女に挨拶を返す。
『お爺ちゃん、このモフモフしたの何?』
『家で飼っとる兎だ』
『いい匂いがする』兎に鼻を押し付け、吸う様に匂いを嗅ぐココア。
『コーヒーの匂いじゃよ。家は喫茶店やっとるからな』
『お爺ちゃんのご注文はうさぎさんになる事なの?』
お爺さん(聞かれてた……)
『お爺ちゃんにおまじないをかけてあげるね?いつか、うさぎさんになれますように』
『ふぅーー。同じ兎でも、お前みたいにはなりたくないな。夏は暑苦しそうだ。冬は暖かそうだが。さぁて……お前が居ないとチノが寂しそうにするからな、帰るかティピー?』
なんの因果か?、ココアが下宿しに来た頃にはアンゴラウサギ、ティピーの中にお爺さんの魂が宿る事になります。
ココアが働く事になっ下宿先のラビットハウスには理世という同僚がいます。男まさりなバイタリティと乙女チックな内面を持ち合わせる、ツインテールのお嬢様。
『ラビットハウスのカップ(コーヒーカップ)って、シンプルだよね?』ココアの呟きを起点として、カップなどが売っているアンティークのお店へ。
ラビットハウスのオーナーの孫娘である智乃と同僚のリゼ、ココアの三人で店内をみていると、リゼの後輩と遭遇する事になります。
『あれ?紗路じゃん!』リゼが後輩のシャロを見つけます。
『リゼ先輩?どうしてここに?』
お嬢様であるリゼが、この店にいる事に驚いているのか?リゼと陶器がミスマッチで驚いたのか?
『知り合いですか?』チノがリゼに問う。
『私の学校の後輩だよ。ココア達と同い年』
『え、リゼちゃんって、年上だったの?』新事実を知るココア。
『いまさら!?』以外にも驚くリゼ。
『先輩はどうしてここに?』シャロがリゼに問う。
『バイト先の喫茶店で使うカップを買いに来たんだよ。シャロは……何か買ったのか?』
『いえ、私は見てるだけで、十分なので』
『見てるだけ?』何で?という、疑問符を浮かべるリゼ。
『えぇ、この白く滑らかなホォルム。ほぁーー』頬を赤らめて陶器を触るシャロ。
『それは変わった趣味ですなぁーー』ココアが呟きます。
『え、お前が言う?』
カップを買いたいと、言い出した発案者に非難の目を向けるリゼ。
『二人は学年が違うのに、いつ知り合ったんです?』チノが聞きます。
『それは……私が暴漢に襲われそうになった所を助けてくれたの』恥ずかしいそうに告白するシャロ。
『へぇ〜〜かっこいいなぁ』と合いの手を入れるココア。
『違う!』リゼは野良兎を通行の邪魔だからどかしただけだと説明。
『う……兎が怖くて、悪い?』テンパリ気味な言葉。
『あ、このティーカップどう?』強引に話題を逸らすシャロ。
『話を誤魔化そうとしてますね?』的確な指摘を繰り出すチノ。
『違うの!ほら見て、この形。香りが良く広がるの!』
『へぇ、カップにもいろいろあるんですね?』関心するチノ。
『詳しいんだなぁーー』リゼがシャロを誉めます。
『上品な紅茶を飲むにはティーカップにも拘らなきゃです』
『家もコーヒーカップには丈夫でいい物を使ってます』ラビットハウスの魅力を伝えるチノ。
『私のお茶碗は実家から持って来た、拘りの一品だよ?』張り合おうとするココア。
『何、張り合ってるんだ?』リゼが突っ込む。
『でも。家、コーヒーの店だから、カップもコーヒー用じゃないとなぁーー』リゼが正論を口にする。
『え、そうなんですか?リゼ先輩のバイト先、行ってみたかったのに……』悔しくそうに呟くシャロ。
『あれ、もしかして、コーヒー苦手?』確信をつくココアの一言。
頷く、シャロ。
『砂糖とミルク、一杯いれれば美味しいよ?』カフェ・オレやカフェ・ラテとして楽しむ事を提案するココア。
『苦いのが嫌いな訳じゃないのよ!』シャロが反論する。
『では、何が……?』疑問を問う、チノ。
『あ、ぁ……カフェインを取りすぎると、異常なテンションになるみたいなの……自分じゃよく分からないんだけど……』
本人には自覚どころか、記憶も有るかどうか?
『コーヒー酔い?』ココアが驚きの声を上げる。
『飲めなくてもいいから、遊びに来なよ?』リゼがシャロに告げる。
『あ、はい』極上の笑顔で頷くシャロ。
『チノちゃん。お揃いのマグカップ買おうよ!』
『私物を買いに来たんじゃないですよ?』チノが淡々と告げる。
シャロ(先輩が羨ましそうに見てる。はっ!)
『これなんて、色違いのセットで、か……可愛くないですか?』恥ずかしいがりながらも、リゼにお揃いの品を勧める。
『あぁ、それ、可愛いなぁ!』
シャロ(はぁ!って、よく見たら、恋人用!)
『良し、買うか!シャロに一つあげるよ?』
リゼががシャロにペアルックのマグカップを贈ります。
『はぁーーありがとうございます』
『シャロちゃんって高いカップにも詳しくて、お嬢様って感じだね!』ココアが話しに乗ってきました。
『お、お嬢様?』シャロが困惑した疑問符を浮かべます。
『その制服の学校は、秀才とお嬢様が多いと聞きます』チノも話題に参戦。
『おまけに美人さんだし、完璧だね?』ハードルを上げます。
『それ、リゼ先輩に言いなさいよ!』私はお嬢様じゃない!と訴えるシャロ。
『シャロにとっては、このカップも小物同然だろうな……』少し悲しそうに呟くリゼ。
シャロ(あなだが言うの?)
『末代まで、家宝にしますけど?』シャロはお嬢様ポーズで決める。
その後、帰路に着くと、千夜と遭遇するシャロ。
甘兎庵の看板娘のチヤ、シャロの幼馴染みでココアのクラスメイト。
『あら、シャロちゃん。お帰りなさい』
『リゼ先輩に余計なイメージもたれた……あと、頭に変な生き物が……』シャロは道端で蹲る。
『ココアちゃん達に会ったのね?』
『絶対内緒よ?』シャロが小声で呟く。
『何が?』シャロに語りかける様に問う、チヤ。
『私がこんな家に住んでいる。っていう事をよ!』
『慎ましやかで、いい家だと思うけど?』悪びれる様子もなく、天然は告げる。
『ふーんだ!』シャロは開き直る。
チノの父親であり喫茶店を継いでいるマスター、うさぎになったバリスタの作者、青山ブルーマウンテン、ココアの姉のモカ、チノの友人のチマメ隊。様々キャラの日常を描いた作品。
笑いあり、萌えあり、モフモフありの日常系アニメ。ご堪能ください。




