表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ダンジョンおじさん

作者: 原雷火

ある日、普通のサラリーマンであったおじさんは突如として未知のダンジョンに転送されてしまった。

彼は驚きつつも、生き抜くためにダンジョン内に拠点を作り始めた。


拠点を育成し、モンスターから得た資源を使って拠点を拡張した。モンスターも食べた。まずかった。


まともな食べ物が欲しい。手に入れた資源とにらめっこした。


最初は芋すら手に入れるのに苦労したが、魔法の力で畑を開墾。これが上手くいき生活が軌道にのった。


探索は捗った。


どうやらこのダンジョンにはボスモンスターがいるらしい。

倒すと今までには手に入らなかった、鉄鉱石やら魔力結晶を採掘する魔道具が手に入った。


彼がボスを倒すたびに、新たなエリアが開放され、拠点はさらに広がっていった。

食べ物を育てるだけでなく、料理をしたりお酒を造ったり。


ダンジョンは工夫次第でなんでもできた。


そして、彼はあることに気づいた。どうやら、このダンジョンのボスを全て倒せば、元の世界に戻れるらしい。


自分が転送されてから、何日経ったかはおぼえていないが、ともかく戻らなければならない。


そのために、彼は拠点を充実させ、畑の水まきやら雑魚的倒しトラップを開発。


すべての作業の自動化を進めて効率化を図った。


拠点に手が掛からなくなった分、日々の訓練と戦闘を重ね、ついに彼は全てのボスを撃破した。彼は喜びと共に、元の世界へと戻った。


しかし、地上に戻ると、彼を待っていたのは不便な暮らしだった。

彼が転移されてから、一秒と時間は過ぎていなかったのである。


朝は決まった時間に起きて満員電車に押し込められる。繰り返される同じ作業。口うるさい上司。


こんなもののために、自分が繁栄させたダンジョン世界の一大拠点を失ったというのか。


ダンジョンでの生活が刺激的で、なにより快適だった彼にとって、元の世界の生活は退屈で面倒なものに感じられた。彼は再びダンジョンに戻りたいと思うようになったが、それは叶わなかった。


それでも彼は地上での生活に慣れていくしかなかった。しかし、彼の心の中には、いつまでもダンジョンでの冒険と、そこで得た自由と興奮が残っていた。


「ああ、迷宮の魔王さえ倒さなければ……」


戻りたい。と、心の底から願った彼が、駅のトイレの個室扉を開けると――


そこには異世界に続くゲートが開いていた。


彼は迷わず飛び込んだ。新しいダンジョンを求めて。

本作はAIを利用して作成しています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 住めば都というようにダンジョンも日常よりはいいのかもしれませんね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ