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生徒会へ集合っ!  作者: リレー小説家
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<会計視点> 私立桜町第一高校その5

おはこんにちばんは。五番回ってきました汐嵐と申します。

 今回は会計視点にお越しくださり誠にありがとうございます。

 五番だからまだまだと高見の見物こいてていざ自分の番になった時その悲惨さを身をもって知りました。

 あ…あと、先に謝っときます。ごめんなさい。ほんっっとにごめんなさい。

 誤字・脱字や矛盾している点等は発見しだい報告してくだされば、謝罪の意を示した挙げ句、狂喜乱舞します。かなり喜びます。単純野郎です。

 では、生徒会へ集合っ!会計視点。どうぞごゆっくりお楽しみください。



 同じく桜町第一高校。生徒会メンバーがほとんど集まっているのに対し、一人だけ欠けていた会計の少年が五月の陽気を感じながら廊下を歩いていた。

 少年は二人の親友と歩いていた。たまに歩きがてら、冗談交じりの会話をする。ありふれた高校生である。他の者と相違は無い。…ある一点を除いては。

 …ふと、少年が立ち止まった。二人の親友も立ち止まる。少年の視線は外に向いていた。二人の親友は初め、疑問符を浮かべながら少年を見ていたが、やがて少年を見ながらクスッと笑った。

 そんな親友も気に掛けず、少年は外の景色を見ながらふわりと首をかしげた。その姿は何とも言えない清楚な雰囲気が出ていた。

「…さくらんぼって、桜の実だっけか…?」

 そんな天然発言を、もう緑の葉しか付いていない桜の木に向かってしながら。


***


 少年の名は椿つばき 涼太りょうたと言う。若干(ココ重要。)整った顔に、黒髪、そして何より光の具合では緋色に見える瞳を持っている。

 身長170cmの、低くもなく高くもない身長の彼は、制服をすれ違う生徒と同じかそれ以上に着崩して着ている。つまり、普通の男子高校生とあまり違わない容姿をしていた。

 …ただ、一つだけ違うとしたら、その左目の白い眼帯であろう。行く者行く者、全てその異様に白い眼帯を見ては意外そうな顔をした。

「……大丈夫?」

 親友の一人、背の小さい少年が、涼太に尋ねた。

「慣れてっから大丈夫だ。気にすんなよ、本間。」

 少年―――本間は、涼太がそう笑いながら言うと、そっかと頷く。そんな二人を見ながら、もう一人の親友が呟いた。

「……生徒会ねェ。」

 涼太は親友―――石毛の方を向く。本間も小さい身長ながらも、覗き込みながら二人の方を見た。

「何か文句あんのか、馬鹿いしげ。」

「…いや、せめて石毛バカにしてくんない?」

石毛バカでいいんだ。」

 そう本間が言うと、石毛は何だかよくわからない抗議を本間に始めた。

 今は涼太の生徒会室行きに中学からの腐れ縁・石毛と本間に付き合ってもらっている。この時間は部活をサボっているので、委員会に入らなかった石毛と本間は暇なのである。

「つーかさ。何で委員会入んなかったんだよ二人とも?」

「えー…、涼ちゃん、だって、めんどくねェ?」

「そーか死ね馬鹿いしげ。二度と俺を涼ちゃんと呼ぶな。」

 いじけている石毛をほっときながら二人は進む。そして追いてくなー!と叫びながら石毛も付いてきた。涼太はこっち来んなと石毛をどやすが、石毛はヤダねとふざけて涼太の頭を撫でる。石毛は身長が178cmなため、涼太とは8cmの身長差があるのだ。

 そうこうしている間、いつの間にか生徒会室の廊下の角についていた。

「じゃア行ってらっしゃい涼ちゃん☆」

 石毛がむかつくニヤけ顔で手を振って居たため、涼太は眉一つ動かさずに言った。

「後で殺す馬鹿いしげ。」

 またもや落ち込む石毛をまた無視し、涼太は踵を返した。

「行ってらっしゃい涼太。」

 涼太が廊下の角を曲がろうとした途端、本間がそう言うから振り返ると石毛も頑張れとでも言いたいのか拳を突き上げている。

 涼太はくつりと笑い、拳を突き上げた。

「行ってきます。」

 そうして涼太は廊下の角を曲がった。


***


 …生徒会の前に立つと、な・ぜ・か、横開きのはずのドアが蹴破られたように横にへし曲がっていた。あったはずの廊下と教室を区切るドアは無い。

「…何?ドア芋虫化計画でも考え付いたのか、蓮。」

 何となく横にへし曲がったドアが芋虫が丸まっている姿に見えたので、奥に居た眼鏡の少女に尋ねた。少女―――蓮は、俺の方を見ると一瞬ゲッと言うような表情をし、ガタガタとこっちにくる。

 そうか…。犯人はこいつか、畜生。

「来たんだね、涼太!ちなみに私はドア芋虫化計画よりも、全てのドアを自動ドアにするということを考えてるよ!!」

「そらァ良いな!俺も横開きは面倒だったんだ。て言うか、まず壊す事はねェだろう。ドア蹴破りたいお年頃か?」

「そのネタはどこぞの副会長が使っちゃったよ。」

「そらァ失礼。……して、おめーまさか、スタ部に部費横流ししてねェよなァ?」

 蓮はギクッと一瞬だけやばいというような表情をした。まァ、本当はそんな表情は微塵もしていないが、てか、していないんだろうが、長年の苦労の末の結果である。雰囲気が嘘をついてる時と同じなのだ。

 余談だが、スタ部とはスタンド部の事だ。確かあの馬鹿いしげが遊びがてらに兼部していた気がする。

「……いや、私はこの火薬を使ってだね。学校で花火を…、」

「そんなこったろうと思ってた。で、何万横流しした?10万は…いってるよな。……まさかそれ以上とかは言わない、」

 蓮は俺がそう言うと、あはははは、と苦笑いした。…、いや、あはははは、じゃねぇよ。て言うか、

「おめ、俺があの後カズにどんだけたらたら説教されたと思ってんだ!!」

 俺がそう言うと、蓮は驚いたような困ったような表情で首をかしげた。

 ちなみにカズと言うのは二宮一人、生徒会の顧問教員だ。教師らしくない教師、入学したての俺だってそう思う。それほどちゃらんぽらんな奴なのだが、そいつに怒られるほどの額だったってわけだ。

「裏取引だからばれてないと思ったんだけど、」

「ばれてねェ訳ねェだろ!あんな大量な額、横流ししてばれねェと思うか!?」

「いや、口止めしたから大丈夫かなって。」

「いやいやいやいや、無いナイ。それは俺でも、無いとは思う。」

「まぁまぁ、会長様の御好意ですのであまり怒らないでやって下さい。」

 いや好意だろうな。知ってるさ。知ってるからこそ他の奴が強く言えねェ事を見こして言ってんであって、……。

 心の中でそう考えつつ、ふと違和感を抱き、聞いた事のない美声に振り返る。振り返ると、微笑を浮かべた少年が椅子に座っていた。少年は、扇子を扇ぎながらこちらを見て「こんにちは」と言う。

 透き通るブラウンの髪に瞳。180cmの華奢な体型にその整った容姿は、反則以外の何物でもない。くそ、羨ましいったらない。俺は自分の170cmの身長を悔みつつ舌打ちした。

 それにしても、蓮のせいで崩壊した教室のドアと蓮のせいで横流しされたスタ部の部費の事で彼が居た事を知らなかった。不思議に思いながら、あ、ども、とお辞儀して彼の元へと向かう。

「すみませんね、えっと……。」

「二年の真崎まざき蒼空そらと言います。宜しくお願いします。」

「一年の椿涼太っす。宜しくお願いしますね蒼空先輩。…それと迷惑ばっかかけてるようですいません。」

「いえいえ滅相もございません。」

 蒼空先輩は手をさしのばし、張り付いたような笑みを浮かべた。俺も手を伸ばし、蒼空先輩と握手する。それで気付いたのだが、周りには蒼空先輩のほかに小さい背丈の黒髪の少女や、中肉中背の黒髪の少年も見当たった。そして気付いた。…自分は一番最後に来たんだと。

「…あの、すいません。遅かったみたいっすね。」

「大丈夫だ。大丈夫だけどな。少しつっこませてもらっていいか?」

 中肉中背の少年が俺に言った。何だろうと若干戸惑いながらもはいと頷くと、一息に少年は言った。

「まずドア芋虫化計画って何だ?チョイスが分かりにくい。それとスタ部の横流しってなんだ、初耳だ。最後に何故ドアがへし折れてて平気なんだよ?」

 …一気にそう言われ、一瞬唖然とする。蓮が幼馴染みな時点で俺にとってこれくらいの事は日常であるから、彼は一般人なんだなァと感心した。周りが周りなのでそう言う奴と話すのは楽しくて、若干楽しみながら弄る事にした。

「……分からなかった?」

「何で敬語とれてんだ!そのどや顔ウザいんだけど!!何その分からねェのだっせーみたいな、普通分からんわ!!」

「太郎、うるさいわ。黙りなさい。」

 黒板に向かっていた少女がチョーク片手に振り返った。後ろを向いていたので分からなかったが、なかなか整った面持ちをしている。てか、制服が変にロリータになってるのは気のせいか?目をこらしたが、再度黒板にむかって書記の仕事をこなす彼女が忌々しげにその制服に目を落としたのを見、つっこむのはやめておこうと思った。

 少年―――太郎と言うのだろう。太郎は、どもりながらも文句を言いたげだ。

「…あ、遅れたが俺は二年書記、鈴木すずき太郎たろう。宜しくな、椿。」

「宜しくなタロ君。」

「タっ…!?」

「一般人だし。ツッコミだし。俺と身長同じくらいだし、タロ君って何か可愛いし。決定な。」

「いや前半は事実だ認める!だが、タロ君って何だよ犬か!!」

「俺ん家ペット飼った事ねェんだよな。」

「なれってか!!俺にペットに!!」

「マジ?なってくれんの?」

「なるかァァァアアア!!!!」

 太郎、改めタロ君ははァとため息をついた。俺はそんな姿を見て初々しーなァと肩を震わせながら笑う。が、次のタロ君の言葉で俺は笑顔を消した。

「で、お前その眼帯何だ?ものもらいか?」

 …一番聞かれるとは思っていたが、あいつの居る前か、と苦笑する。ちらと蓮の方を見ると、らしくもなく視線が泳いでやがる。あー調子狂うな。とってつけたような効果の無い笑みを浮かべ、冗談交じりに呟いた。

「…中学ん時、机の角に目ェぶつけてそれ以来。ちょっとおかしいからかっこつけも兼ねて。」

「…そうですか。」

 反応したのは蒼空先輩だった。驚いて見るとにっこり笑って緩んでいる目元が若干面白そうに開かれてた。やばいばれてるな。

 これ以上この話題をしていると、死地に追い込まれる気がしたので(蒼空先輩に)、話題を変えようとした。

「…それよりよォ、おめー名前は?」

 そう黒髪の少女に尋ねた。容姿などから一年だろうとタメで言うと、若干いらついたように彼女は振り返った。

「…敬語。」

「あ?」

「私は二年書記の楠木くすのき都古みやこよ。敬語は?」

 少女…都古は攻撃的な目線で俺を鋭く見る。誤算だった。小さいから一年だと思った。…とかも言えない。どうする、どうするよ俺。身長が小さいからって一年年下に見るなんて最低野郎のする事だ、現に馬鹿いしげは俺の事小さい小さいうるせェのはウザい。くっそ、俺だって好きでこの身長じゃねェんだよォォォオオ!!!!

「…良いや。おめーは可愛いから都古で。」

「ふざけないでくそ眼帯。ファッションとかまじきもい。」

「はいはい。」

「触れるな。」

 内心かなり傷つきながら(半分嘘だが)、真ん中にあるテーブルに座ると、かつ、かつ、と言う革靴の音。もうメンバーは居ないはずだから、来るとしたら、……。

 そこに居る全員の表情がひきつった。…来る、顧問の馬鹿が。

「…蓮ぅ。俺じゃねェよなスタ部の件。悪いのはタロ君だよな?」

「そ、そ、そんな訳ないだろ。楠木、何か良策は…。」

「会長が悪いんでしょ要するに。」

「きっと…真崎副会長が何とかするよ。」

「僕に振られましても。」

 全員がそう言う話をし、颯爽と現れたのは……。


 スイマッセンでしたァァアア!

 と勢いよく謝りますジャンピング土下座です。キラーパス&駄文申し訳ございません。

 ここまで読んで下さっている方はサハラ砂漠並みの広い心を持っている方だと思います(泣)

 私自身、リレー小説を通してどんどん文才をあげたいと思いますので、生暖かい目で見守っていてください。


 では、次は無限の闇先生、お詫びの意を表しつつ宜しくお願いします。





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