<副会長視点> あまりに過激な鬼ごっこその2
こんにちは。十六夜先生の足元にも及ばない汐嵐です。
今回は副会長視点と言うことで、キャラを崩さないためにも、十六夜先生の文体を模倣しました!てか、したつもり…?
ですが面白さの欠片もないかもしれません。
では、あまりに過激な鬼ごっこ、副会長視点。どうぞご覧下さい。
さてと、全力で駆けずり回ろう宣言で解散したわけなのですが。
会長の狂った笑いから始まり、椿くんが「石毛ェェェエエ!」と走り出したのを尻目にちょっとした間が出来てしまいました。
「…何でいかないんだよ、真崎に楠木は。」
「だって面倒くさいもの。」
「そう言う鈴木くんこそ行ったらどうです?」
「何だよその俺達はいかないから俺達分の働きしてこいみたいな!興味ないからって言ってかっこつけてる中2病よりタチわりーよ!マジで興味ないだろお前ら!」
うめく鈴木くん。息切れをしているのによくもまぁ元気が良いことで。
「興味がない訳じゃないわ。本当なら風馬を取っ捕まえにいきたいところなんだけど…。」
「日吉風馬なら鬼ですよ?」
「そうなの、それでやる気なくしちゃって…。」
落胆の印に1つため息。本当に残念そうですね。一回その方にあってみたいものです。
「おーい鈴木に楠木ィ、そして真崎ー。」
向こうから不意に声が聞こえた気がしますが、この声の主は確か、
「あぁ、野明君。」
「よっ♪」
片手をあげて笑う椿くん顔負けの美男子は野明。剣道部の部長、兼僕の親友とも呼べる方でもある。
「主将どこ行ったかわかる?」
「何の事だ?」
鈴木くんは頭の中で悶々と彼の言う主将の意味を考えている。しばらくして野明君が言った。
「涼太のこと。」
「あぁ、石毛くんを追いかけにいきましたよ。」
僕がそう言うと、野明君はひきつった笑顔。やっぱりとでも言いたそうである。
「…椿君はもう少し、自分の立場を弁えなければならないようですね。」
「何ィ、知ってんの?真崎も汚れたなぁ。」
「良いんじゃないの、涼太だし。」
横で楠木さんが1つため息。鈴木くんにはわからないようだ。
あの事を楠木さんが知っていたとは驚きですね。
「な、な、何だよ?何の話なんだよ?」
「これからも正常で居たければ知らない方が良いですね。」
「またかっ、またなのかっ!」
鈴木くんが喚く。一応ああいう領域…剣道部マネージャーを取り巻く腐女子達の石毛×椿のBL疑惑…を知らない彼には何も言わないでおきましょう。
「で、何です?野明君。」
「あぁ、ジュースの差し入れをしようと思ってさ。主将には頑張ってもらわないといけないし。まっ、お前らも頑張れよっ☆」
野明君はジュース片手にそう言うと、じゃあな、何て言って去っていった。
…鈴木くんはその後ろ姿を一瞬ポカンと見た後、振り返った。
何でしょうか?
「…なぁ、あいつって、白い服…全然汚れてない白い服…着てたよな?」
…そして、間。限りなく重い静まり返った間。
鈴木くんは不意に走り出した。
「野明ィィ!テメ、ぶっ殺す!」
野明君が僕達をからかっていたのに気づいた鈴木くんは、そんな叫び声をあげて去っていった。
僕も気づきませんでしたが、彼はどうも読めない方なんですよね。
残された楠木さんは一言。
「ねぇ、蒼空。涼太が入学したのは何故?」
すっとんきょうな発言に首をかしげる。
楠木さんの言い分はつまり、剣道部とバスケ部がひいきされていると言うことだ。確かにここ、桜町第一高校は剣道とバスケの名門でもある。その証拠に、剣道部だけに差し入れが出たり、バスケ部には体育館ですら冷房がきいたりする。
確か…、
「椿君は剣道部の特待生でしたね。」
それを聞いた楠木さんのバックには、冷涼な虎の姿。雪を纏う銀が素敵ですね。
「蒼空…。
バスケ部と剣道部、潰しにいくわよ。」
こうして楠木さんの“椿君フルボッコ計画”が施行しましたとさ。
とりあえず謝っておきまーす!……ごめんなさい。
何か…真崎くんのターンに涼太をだしすぎた(泣)反省してます。ごめんなさいぃ(泣)
では、お次の時計堂先生。謝罪の意を表しつつお願い致します…。