プロローグ
冒険者って〇村さんぐらいしか知らないのですけど、なろうには多いですよね、その設定。そう思って書き始めました。あまり考え込まないでお読みください。
「よい、そなたは我のメガネにかなうものだ。そなたに我の祝福を与えよう!」
「・・・はい?」
突然、目の前の子供が立ち上がった。それと同時に輝きが子供の体を覆っていく。
「・・・」
あっけにとられた少女がそれを呆けたように見ている。
「・・・しゅ、祝福・・・?」
「子供だが、そなたは美しいな。それに性根も良い。うん、我の祝福を受けるにふさわしい。そなたにしよう!」
「・・・えっ?」
少女は言われていることが理解できず、ただただ固まっていた・・・。
この日、この世界を創造したと言われている創造神に初めての愛し子が生まれた。
世界が生まれて数万年経ったが、主神と言われている六柱の神々の中の至高の御方と呼ばれている創造神だけには、今までに愛し子は居なかった。
創造神はまず考えた。自分が思い描く世界を創ろうと思った。そのために五柱の神々を創り出した。五柱の神々に世界を創るための手伝いをさせるためだった。
創造神は世界を創り出した。五柱の神々が手伝ったところは、その神々の特性が現れたところとなった。
世界を創った後、創造神は人を創った。五柱の神々のほうは、創造神を真似、魔物と動物を創った。
創造神は神々と世界と人を創った後、しばらく休むことにした。世界の管理と人の世話を自らが作り出した神々に託すと、時空の狭間に作った寝所で横たわった。
創造神に世界の管理を託された神々は、協力して世界の管理と人の世話を始めた。
神々は世界の管理と修復を担う存在としての力を持っていた。そして創造神も五柱の神々万能ではない。実のところ、人は持って生まれた欲望が非常に強かった。そして魔物も欲望が強かった。また魔物はどのような場所でも生きていけるように、生命力も強い。
欲望だけの人は魔物に蹂躙され、滅亡間近になった。
人が数えるほどになった時、創造神がまどろみから覚めた。
世界の惨状を目にした神は、慌てることなく魔物の行動を制約で縛った。みじめに震えていた人はようやく一息つくことができた。
創造神は五柱の神が魔物に与えた生命力を未来永劫に奪うことにした。さらに五柱の神の力を弱めることにしたが、五柱の神としての力は人の信仰の大きさによって威力を増減すると定めた。さらに土地神と言う存在を作り、その土地神は五柱の神のいずれかに帰属することとした。人はなかなか増えなかったが、何千年も過ぎ、ようやく世界中に増え始めると、人の信仰心を巡って五柱の神の間柄が次第に悪くなっていった。
五柱の神は人の信仰心ばかりを当てにして土地神の管理を怠るようになった。土地神も人の信仰心の大きさによって力を持つことができた。昔は土地神が吸い上げた人の信仰心は、五柱の神にまで届き、五柱の神はそれを自らの力の拠り所として行った。だが、五柱の神はあるときから、世界に自らの御座所を持つようになった。人は土地神ではなく、五柱の神に信仰を捧げるようになった。こうして土地神は人から省みられることがなくなり、次第に力の拠り所を失い、ついに狂い始める土地神も出るようになる。
次の話は続けて投稿するつもりですので、お待ちください。