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私はいつからかここに佇んでいた
どうしてここにいるのかも忘れてしまった
無視する人も、心配してくれる人もいる
でも私の顔を見ると顔を赤くして走り去っていく
聞きたいことがあったのに
口を開いただけなのに
会ったことの無い人なのに
話したことの無い人なのに
まるで私がいるのがおかしいかのように
全員が逃げ出す
悪口を言う
醜いと
化け物だと
私の見る世界が真っ黒に染った時
ふと声が聞こえた
ああ、私はここにいてはいけなかったのか
私は彼のことも忘れていたのか
私もすぐに行くから
だから…
“待ってて ”