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第2回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞 への投稿作品

偽物呼ばわりされた人気声優

作者: 東の関脇

ひろ子は、声優デビュー間もないころのアニメの続編の収録現場に意気揚々と訪れていた。

時節柄、1人での収録だったが、音響監督をはじめデビュー当時から、お世話になっているスタッフ陣だったので、リラックスして収録に臨んでいた。


音響監督『テストを兼ねて、前作の場面を録ってみましょう』


ひろ子は、事前に受け取っていた『懐かしい』台本を開いて、懐かしい場面の台詞を読んだ。


音響監督『もしもし、もう一度お願いします』


同じ場面をもう一度演じるひろ子。


ガラス窓の向こう側のスタッフ陣がザワザワしている。


音響監督『ひろ子さんのソックリさんですか? 声は似て非なる偽物ですネ(笑)』

音響監督『事情は、マネージャーさんに確認しておきますので、お帰りください。お疲れ様でした』


しぶしぶブースを出ていく ひろ子。

入れ替わりに入ってきたのは新進気鋭の若い娘だった。

何事も無かったかのように、アニメの続編の収録が、始まった。


ドアが閉まる直前に


新進気鋭の若い娘『よろしくお願いします』


ひろ子は、18年前の自分の声を聞いたような気がした。

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