金髪エルフが女神と話してます。あれ? 暁光帝が分析されちゃいますか?
かつて殺めた2柱の神々が復活していたと聞いて、我らが主人公♀暁光帝はちょっと悩みます。
「あいつら、生きてたんだ。きっちり殺しといたのにな〜。じゃ、もっかい殺しとくか?」
でも、ちょっとです。
あんなバカな連中のことを考えるなんてカナブン、いや、ビロウドコガネを集めるよりもくだらない。
よっぽどツマグロオオヨコバイの観察でもしていたほうがマシです。
暁光帝♀は忙しいのです。
さっさと次の患者の方へ向いた暁光帝♀に驚く女神オヨシノイドとエルフのナンシーです。
これは何か対策が必要なのでしょうか。
今回の<<施療院って何? そっかぁ…魔法が使えるのってエライんだー>>の章はこれにてお終いです。
今章の最終エピソードをお楽しみください。
キャラクター紹介&世界観はこちら〜>https://ncode.syosetu.com/n2816go/
肩まで流れる金髪の妖精人美女ナンシーが近づき、大柄な女神の隣に寄る。
「驚きましたよ。女神の顕現にもアスタさんの決定にも」
庭に集まった貧民達に聞かれぬよう、小声で囁く。
「そうか。我を女神と知って語りかけて来るお主の胆力も相当のものだぞ」
享楽神オヨシノイドは人間向けに口調を変える。
ずいぶん驚いたのだが、冷静であるように装ったのだ。
人間の前で神は尊大に振る舞う。
それもまた人間と神の関わりの有り様であるから。
「驚きはしましたが…今のを見て納得もしましたよ」
ナンシーは自分の考えを語り始める。
享楽を司る女神オヨシノイドを相手に。
「アスタさんにとって時間は常に“現在”なんですよ」
先ず、ずばり結論から述べる。
「時間を自由自在に操作できるので“過去”なんて本当に終わってしまったことなんです。なので、どうでもいい。何なら不都合な時間を削り取ってなかったことにさえできてしまう。そして……」
アスタの時間魔法を念頭に置いてその思考を推測する。
暁光帝の価値観が人間とは全く異なること承知した上で今まで言動から彼女の考えを読み解くのだ。
「そして、“未来”はこれからどうとでも創り出せる。アスタさんは本人の能力が物凄く高いのでそれこそ自由自在です。“過去”も“未来”も好きにできるので、常に“現在”をどうするかだけが関心事なのです」
暁の女帝様から見れば古龍ですらその鱗1枚くらいの存在でしかない。巨人や合成獣でさえ敵たり得ず、羽虫とは言わないがせいぜいカナブン程度の相手だろう。彼女を阻める者は存在しないのだ。
彼女は“過去”も“未来”も好きにできるから、“現在”にしか興味がない。
「世界を巻き込んだ大混乱、光と闇の戦いだって今はもう終わったこと。だから、それを引き起こした奴らに責任を取らせようって発想そのものが起きないんです」
光明神ブジュッミと暗黒神ゲローマーが許された、いや、見逃された理由を解説する。
アスタは終わったことについて言及しない。何かすることもない。
かつて殺した害虫が実は生きていたくらいで暁光帝が動くことはないのである。
「如何?」
ナンシーは女神オヨシノイドに問う。
「アスタ“様”であろう。人間の分際で暁光帝を“さん”付けで呼ぶな」
女神は威厳に満ちた朗々たる声で命じる。
けれども、エルフは臆する様子も見せない。
「“様”呼びの方が機嫌を損ねますので」
はっきり言い返す。
「ほほぉ…そこまで言いよるか。アレと一朝一夕の付き合いではないな」
言葉の勢いに女神は感心する。旧友を“アレ”呼ばわりしてしまったが、どうやらエルフはずいぶん深く彼女と付き合っているらしいと考える。
「いえ、昨日の午後に出会ったので一朝一夕のお付き合いです。まぁ、命がけで観察したんでだいぶ理解は深まりましたが……」
命ばかりか、世界の未来や街の存続なんかも一緒にかけていたと続けたかったが、話しても仕方ないと黙る。
『理解が深まったかどうか』も実は怪しい。
相手が暁の女帝では人間の考えなぞ及ぶわけがないとも思う。
それでも女神の御前に立っているのだ。
神ならぬ身の人間として言えることを言っておこう。
「もっとも、アスタさんが2柱の神々を見逃したのは単にそこまで手間を掛けるほどのことではないと判断しただけなのだと思います。この場にもっと彼女の興味を引くものがあったので」
説明を補足しながら運のいいことだと感心する。
貧民達の多くは栄養状態が悪いので痩せているものだ。
しかし、今日はたまたまだろうか、体の一部がずいぶん発育のいい女性達が散見される。
「ほほぉ…理解の早いことだ。さてはアレの正体も気づいているな?」
感情の失せた、冷たい声で女神は尋ねる。
「私を含めて5名。けれども、そのうち1人が発狂していますね。もちろん、龍の巫女を除いて数えていますよ」
アスタの正体がドラゴンだと知っている人間は全部で4人。そのはずだ。
自力で気づいた博物学者ビョルンと彼から教えられた英雄ジャクソンとその奥方様コンスタンス、そして、執政のセバスティアーノ老である。このセバスティアーノ老がアスタの正体に気づいて発狂し、今では廃人になってしまったと聞く。
他に知っている者と言えば、レスボス島のポーリーヌと悪徳のジュリエットと幼女クレメンティーナの3人だが、それぞれ、一角獣と女精霊と龍の巫女であり、3人が3人とも幻獣であって人間ではない。
「あれほど巧妙に変化していても、そんなにバレているのか……」
金髪エルフの言葉を聞いて然しもの女神オヨシノイドも動揺する。
意外だ。
いや、意外と言えば意外だが、当然と言えば当然かもしれない。
そもそもが龍の闇をもたらすほどの怪物、太陽を遮って国を暗闇で覆い尽くすほどの超巨大ドラゴン暁光帝だ。どれだけ巧妙に化けたところで中身は変わらぬ。言動で正体が露見することも十分にありうるだろう。
アスタの方を見やる。
「うむ、堪能した。素晴らしい☆ 今の(・人・)は11.2ptrnに達したので魔力に換算すると8460gdrだよ」
貧民女性の胸乳を揉んで満足した旧友が堂々と宣言している。自分も立派な豊乳を揺らしながら。
饒舌に語る口の中にズラリ並んだ牙の群れは透き通って白く、金属光沢に輝くロングヘアーは紫色の雲のように麗人の周りを舞い踊っている。銀河を散らしたような虹色の瞳の輝きはとてつもない威厳に溢れ、まるで後光が差すかのような印象を与えている。
「あ…うん…別に巧妙でもないか。私よりも神々しくて…少なくとも普通の人間には見えないわ」
女神が呆れる。
逆によく今まで正体がバレずに済んだものだと思う。
ひとえに人々の思い込みのおかげだろう。
神殺しの怪物がブタよりも小さく縮んで人間の街を闊歩しているなどと誰だって考えもしないのだ。
ちなみに“ptrn”とか、およそ聞いたことのない全く新しい単位である。
「凄ぇ! 8460gdrだと!?」
「最大級の魔法を3回も発動させてなお余るほどの大魔力だぞ」
「どういう計算なのかしら……」
「数値を明らかにしちゃうとごまかしが効かなくなるのに……」
「それだけ紫の大聖女様は公明正大なのだろう」
数値の意味を知って貧民達が騒ぐ。
今まで民の功徳をこれほどまでに明らかにした聖女がいるだろうか。
いや、“功徳”でなく“乳房”だが。
「また、やってる…“ptrn”とか、珍妙な数値を定義して魔力換算してるのね。一体、どういう計算手順なのやら……」
旧友を眺めて、ついつい、普段の口調に戻ってしまう女神であった。
「ふぅ……」
どうせ女性の体型やら胸乳やらを計算の基準にしているのだろうとため息を吐く。
それで消費される魔力はアスタ自身から供給されるので実質的に無限。何億gdr? 何兆gdr? 超巨大ドラゴンの魔気容量がどれほどなのか、神眼を以てしても測れない。
どうせ気まぐれで計算式を定義したのだろうが、大丈夫なのだろうか。
旧友は自分の決定を絶対に違えないから、それで自縄自縛の状況に陥ってしまうことがままある。
どういうことかと言えば、今、まさに起きている、あのような現象だ。
「えぇっ!? この爆乳…乳房価値16.3ptrnの前払いに該当しちゃう!」
差し出された女性の胸乳にフラフラと吸い寄せられながらアスタがおののいている。
「16てん3ぽわとりん…その、“てっつばりゅー”ってのを魔力に直すと如何ほどで?」
「凄い数字が出てきそうだわ……」
貧民達の息を呑んで見つめ、大勢の期待が高まる。
「むぅっ! これは1440000gdrの魔力に換算されちゃう……」
性的な魅力に抗えず、やたら盛り上がった爆乳を布地の上から揉みながら麗人が呻く。
「ほら……」
オヨシノイドは顔をしかめる。
間違いない。
計算式が予想外の数値を叩き出してしまったのだ。
“144万gdr”などという数字はアスタ自身が想像もしていなかったのだろう。栄養状態の悪い貧民達の中から、そこまで立派な胸乳の女性が出てくるなど予想だにしていなかったに違いない。
時間魔法で未来が見られるのに自分に関わることは見ないようにする悪い癖が出てきてしまったのだと女神は嘆息する。
これでアスタはしばらくの間、タダ働き決定だ。
「まぁ! 私のオッパイで大勢の人々を救えるのですね」
顔は平凡だが胸乳の立派な女性はとても感激している。
「あぁ…只、ぶら下がっているだけのお肉だと思っていましたが、紫の聖女様のご威光でみんなを救えるのならこんなに嬉しいことはありません……」
感涙に咽び泣く。
「凄ぇ……」
「うぉぉぉっ! オッパイだ! 我々は偉大なオッパイに救われるんだ!」
「最大級聖魔法の大盤振る舞いだと?」
「そんな…他の回復術師が廃業に追い込まれちまうぞ!」
「乳房経済が確立されたんだ。通貨の兌換性が崩れてゆく……」
「あぁ、おねぇちゃんのオッパイがちいさくてもママはたすかるのね!」
「しつこい!」
周囲の人々から歓声が上がる。
それを見て麗人は呆然としているが。
仕方ない。
アスタ自身が決めたことである。
そして、アスタは自分が決めたことを絶対に違えないのだ。
内容を曖昧にはしないし、確実に履行する。とりわけ、数字については厳格で、約束を3桁の精度で果たす。それ故、暁光帝は他の誰よりも信用されるのである。
「最大級の聖魔法500回分って……」
女神も開いた口が塞がらない。
いや、旧友と違って1桁の精度でしか計算していないが、貧民達にとっては500回が600回でも大した違いはないだろう。
手足の欠損、過酷な環境下で生じた狂気、不治の病、果ては死者の蘇生、ありとあらゆる不幸が治る。
もとい、直る。
何なら、家族との別離や恋人との仲違い、友人達の間に蒔かれた不和の種といった人間関係の問題すらをも消されてしまう。
ありとあらゆる不幸が“初めからなかったこと”にされるのだ。
驚異の時間魔法がもたらす影響は計り知れない。その恩恵を何百回も無料で受け取れるとなれば大騒ぎになる。今はヒトやドワーフ、エルフやホビットなどのヒト型種ばかりだが、いずれ、蟻甲人や蜥蜴人、半魚人などの強力な非ヒト型種もやってくるだろう。
「大騒ぎになるなぁ……」
嘆息が止まらない女神だったが。
「暁光帝が降りたのにこの程度の騒ぎで済んでいるんだから僥倖かしら」
通常、超巨大ドラゴンが降りたなら、万単位の人間が踏み潰されて死ぬ。山は崩され、谷は埋まり、川は断たれ、荒れ果てた耕地からは作物が採れなくなる。
亡国の危機だが案ずることはない。彼女が降りた時点ですでに国家は崩壊しているのだから。
後には絶望した人々が流民となって泣き叫ぶのみ。
それは純然たる破滅。
突如、天から降りてきて破壊と殺戮の雨を降らす、彼女はまさしく忍び寄る天災だ。
それでいて何もかも踏み潰した暁の女帝様ご本人は悲劇に気づいてすらいない。森に入り込んだ人間が足元の落ち葉とその下の豊かな生物層を踏み荒らしたことに気づかないように。
そんな、避けられないはずの天変地異がこの程度の騒ぎで済んでいるのだから凄い。
「えぇ、そうね……」
まぁ、アスタも忙しくなって余計なことをできなくなるからいいかもしれない。
口に出せない考えを心のうちに秘める。
思いがけない幸運、僥倖であると思い直す。
どこか疲れた女神の視線の先で不幸な人々が、否、かつて不幸だった人々が騒いでいる。
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
「健康を取り戻したのでまた働けるようになりました☆ もう娘や息子に集らなくて良くなったのです♪」
「避けろ、アントニオ! そいつは俺が…俺が……おぉぅっ!? ここはどこだ? 施療院? 奴はどこに行った? なんで夜中だったのが昼間になってんだ? うわぁぁぁ、怖ぇぇー!」
「兄貴ィ! 利き腕を取り戻せたんで宿願が果たせやすぜ! さぁ、あの野郎をぶちのめしに行きやしょう! 紫の聖女様、ありがとうごぜぇやす!」
「あぁ…ママのびょうきがなおった☆ おねぇちゃんのオッパイ、ちいさいのに……」
「えぇ、えぇ、そうでしょうとも、そうでしょうとも! とりあえず、まぁ、ありがとうございます、紫の聖女様」
「えっ? あれ? 私はどうしてここに? えっ、娘達が大きくなってる? なんで? どういうこと!?」
強力無比な時間魔法で願いを叶えてもらった民衆は口々に礼を述べる。
記憶ごと時間を巻き戻された患者が何もわからなくて困惑していたりもするが、些細なことだ。実際、付き添いの友人や家族は大いに喜んでいる。
それでも治療を求める人々の列は絶えず。
大勢がアスタの周りに集まってきている。
「紫の聖女様、俺は歯が痛いんです!」
「紫の聖女様、お腹がジクジクするって母が泣いているんです!」
「紫の聖女様、生まれつきブサイクな上、足が臭いんで全然モテません!」
「紫の聖女様、父がずぅっと酔っ払ったままで働いてくれません!」
「紫の聖女様、素敵な恋人に酷い言葉で罵られ、フラレてしまいました!」
「紫の聖女様、お母さんとお父さんと妹と兄さんと兄さんのお嫁さんと赤ちゃんが山賊に殺されちゃったんです!」
「紫の聖女様、もっと酷い目に遭ってる不幸のチャンピオンがいないか、探してくるッス! あ、いいんッスよ☆ オレっちはお人好しの親切な快男児ッスから♪」
願いも絶えず、祈りと言葉が紫の聖女に降り注ぐ。
おかげでアスタは休む暇もない。
もとい、そのせいでアスタは休む暇もない。
「あっぴゃー! 忙しすぎる! 最終調整者よりきついよ、これ!」
悲鳴を上げる。
しかし、自分の決めたルールは曲げられない。
故意に魔力の消費量が多い魔法を選んで144万gdrの前払いを減らそうとするものの。
「紫の聖女様のためならわたくしを捧げます!」
発育のよい、とりわけ胸部の発育のよい女性がやってきて胸乳を差し出すと。
「あわゎゎゎ! なんで? デカい! 予想外の大きさ!」
抵抗虚しくアスタが立派な胸乳に吸い寄せられていく。
「むみぃー! この乳房価値はぁぁぁっ!?」
無情な数値の公表と共に民衆の間から喝采が湧く。
「うぉぉっ! 凄ぇ!!」
「お姉さま! 素敵です! そのオッパイにずっとついていきます☆」
「あぁ…私のムダ肉がこんな役に立つなんて……」
感激する女性に大勢が感謝の言葉を述べる。
大騒ぎだ。
「あ…うん…そうね。そうなるわよね…どうして今日に限って立派なお胸の女性がたくさん来ているのかしら?」
考えつつも、オヨシノイドは旧友が自縄自縛の沼に沈んでゆく様子を眺めている。
長い付き合いだからこういうことは何度も見てきた。
どうすることもできないし、どうにかしてやることもできない。
アスタなら時間魔法で約束を取り消すこともできるのだが、そういうことを決してやらないのもまたアスタなのだ。
約束は絶対である。
世界の危機そのものである超巨大ドラゴン暁光帝。
誰にもへりくだらず、何者も恐れず、只、自由に空を飛ぶ。
…飛ぶのである。
…のであるが、しかし。
自分の布いたルールには縛られる。
それだけは決して破れない。
「あっぴゃー! まだいる! まだこんなにいるぅー!」
施療院の庭に悲鳴が上がる。
それは歓喜か、あるいは絶望か。
「……でち」
主を見つめる幼女の目はいつもよりもわずかに大きく見開かれていた。
ここまで読んでいただきありがとうございます♪
はい。これにて今回の章『施療院って何? そっかぁ…魔法が使えるのってエライんだー』はお終いです。
読者の諸姉諸兄の皆様、お疲れ様でした。
楽しんでいただけましたでしょうか?
前の章『モンスター襲来!? 海水浴場の平和はボクが守る☆』から引っ張った“暁光帝の固有魔法”ネタの展開でした。
まだ、謎も残っていますが、それは次の章で♪
お楽しみに〜
龍の巫女クレメンティーナ、5才児も活躍してくれましたね。
主の暁光帝♀がアレなんで従者の方がしっかりしないといけません。
暁光帝♀が“ドラコシビュリファイ”なんて魔法を開発したわけですが、他人に使わせるばかりでして。
雲上を亜音速で飛び続ける超巨大ドラゴンに巫女なんて要りませんからww
今の今まで本人は使ったことがありませんでした。
こう言う性格でああ言う生活ですしね。
本人からすると主人と従者って関係にもならないのでしょう。
この魔法、実は「巫女は主人であるドラゴンに絶対服従する」ってゆー機能がオプションでついてくるんですが。
当然、つけてませんwww
あくまでも町のいじめっ子を懲らしめられる力を与えたかっただけですからwww
じゃあ、何であんな極悪魔法も使えるようにしたって?
これまた次章のお楽しみに♪
描いていて、暁光帝♀のイメージがたびたび童女に戻ってしまい、苦労しました。
口調が変わっていないのでついつい童女の姿を思い浮かべてしまうんですよね。
もちろん、今は豊乳を弾ませる絶世の麗人です(^_^;)
あ、(・人・)の定義ですが……
無乳<微乳<貧乳<美乳<豊乳<巨乳<超巨乳<爆乳<だらしない爆乳<魔乳
……という不等式が成立しております。
ちなみに魔乳まで行くとゼナ・フルゾムなので個人的には「ないわー」となってしまいます(涙)
ご参考までにどうぞ。
新キャラの女神オヨシノイドは初期プロットだと登場する予定がなかったんですが、この章はアクションシーンがなくて、とにかく会話劇だけで物語が進んでしまうので、変化を出したくなりまして。
人間の側はエルフのナンシーもギュディト百卒長も博物学者ビョルンも充実していますからね。
幻獣の側にも主人公♀とジュリエットとポーリーヌがいますから、神々の側で物語を紡いでくれる女神オヨシノイドがいてくれると助かるのです☆
初期の頃からキャラクターだけは設定していたんですが、名前の“オヨシノイド”は酒の神デュオニュッソスの逆さ読みという適当っぷりです。
ところが、小生がギリシア文字を読み違えてしまいまして(汗)
どうせ適当だから「まぁ、いいや」となりました(^_^;)
さて、暁光帝♀が定義した謎の量“ティッツヴァリュー”と魔力への換算式は以下の通りになります。
<<乳房価値と魔力の換算>>
この件に関してはMKS単位系とcgs単位系が混在する。バストサイズや身長の表記はcgs単位系で、体重の表記はMKS単位系である。ただし、実際の計算はすべてMKS単位系に揃えねばならない。単位の次元は密度の定義などがあってそろっているので乳房価値は無名数である。
ptrn=4π*B1*T/(B0*w^(1/3))・log[60/52.5](B1/B0)
MP=0.129*ε^ptrn
ただし、B0は胸囲アンダーバスト[cm]、B1は胸囲トップバスト[cm]、Tは身長[cm]、wは体重[kg]である。
また、πやεは常数であり、それぞれ円周率3.14159265358…とネイピア数2,718281828459045…である。
作中での計算は最初、身長155[cm]体重52[kg]でトップバストB1=86[cm]のアンダーバストB0=68.5[cm]の女性について為され、乳房価値が
4*pi*0.86*1.55/(0.685*(52^(1/3)))*log(0.86/0.685)/log(0.60/0.525)
ans = 11.163
であり、魔力に換算すると
0.120*exp(4*pi*0.86*1.55/(0.685*(52^(1/3)))*log(0.86/0.685)/log(0.60/0.525))
ans = 8455.0
である。また、次の爆乳女性が身長162[cm]体重57[kg]でB0=77.5[cm]でB1=105[cm]の女性について為され、乳房価値が
4*pi*1.05*1.62/(0.775*(57^(1/3)))*log(1.05/0.775)/log(0.60/0.525)
ans = 16.299
であり、魔力に換算すると
0.120*exp(4*pi*1.05*1.62/(0.775*(57^(1/3)))*log(1.05/0.775)/log(0.60/0.525))
ans = 1.4378e+06
に達する。
単位はそれぞれ乳房価値ptrnと魔力gdrである。
この計算式、ポイントは貧乳の平均値 60/52.5という比を底として“B1/B0”というアンダーバストから見たトップバストの比の対数を取ることで(・人・)を評価していることですね。
この部分があるから男性のティッツヴァリューはほぼ0になっちゃいます。
男性の場合、 B1/B0、すなわち、アンダーバストから見たトップバストの比がほぼ1ですから、その対数はほとんど0になってしまうからです☆
この計算式、ちょっと適当にでっち上げたんで厳密には無名数になりませんね(>_<)
体重の立方根をとって身長との比を求めることで密度の概念を踏まえればほとんど無名数と変わらないとは思うんですが……
まぁ、お笑い小説ですしおすし(^_^;)
さて、そういうわけで次回は『ついに登場! チンピラが挑む、最強最大の敵!』です。
まぁ、しばらくはまた執筆に勤しみますがww
気長にお待ちくださいませ〜




