俺の家に女教師とその妹が来た
俺の名前は星月 太陽
今日から高校2年生になった。
そんな新しい日々が始まる今日俺は校長先生からあることを告げられた。
学園長である祖父が亡くなったということ知らせだ。
俺は幼い頃からある事情で祖父に育てられていた。物心がついた頃から俺は祖父と2人で暮らしていた。
数ヶ月前から入院していて最近体調が良くなったと言っていたのに...
まさかの出来事に俺は言葉を失った。
校長先生曰く昨日の深夜俺が寝ている時間に急変したみたいだ。
俺の唯一の両親である祖父が亡くなりこれから俺は1人で暮らすことになる。
はず......だった。
葬式やら特定のやるべきことは学校の先生も手伝ってくれた。とても助かった。
ひと段落つくとお茶を入れテーブルの上に置き座布団の上で座る。
元々2人で住んでいても広い家だ。
1人になると更に狭くなる。
俺は急に寂しい気持ちで押しつぶされそうだった。
もう祖父はこの世にはいない。
物心ついてたからずっと味方だった祖父がこの世にはいないのだ。
今まで忙しかったこともあり現実を実感し気づけば涙が零れ落ちていた。
「今日から俺1人かよ....」
1人音を出さずに泣いているとインターホンが鳴った。俺がいる1階の和室から玄関までは割と時間がかかる。
俺は涙を服の袖で拭き取り玄関へ走って行く。
玄関のドアをガラガラと開けると2人の女性が立っていた。
1人は俺の通う高校の日本史の先生である有栖川 有梨華先生だ。
もう1人の人は会ったことない人だがぱっと見年齢が近そうだ。
「有栖川先生なんで俺の家に?」
有栖川先生ともう1人の女の人はキャリーケースも持ってきている。
「星月くんっ! 今日から私たちは君の家で暮らすことになるからねっ」
「え? どういうことですか?」
俺は頭の中で困惑していた。
「え? 分からないの?私たちは今日から一緒に...」
「いや、そこは分かりますよ。経緯を教えてください。」
「君のお祖父さん...学園長がね亡くなる前に遺言を書いていたの。その遺言に"大事な孫の世話を有栖川 有梨華に任せたい"という内容だったの。」
「で、私1人だけだと星月くんのこと世話しきれないし妹の紗奈蘭と一緒に星月くんの家に暮らそうと思ってね。」
「よ...よろしくお願いします...」
紗奈蘭さんは何とか聞こえるぐらいの小声だ。
おとなしい人なのかなと思う。
「てことでよろしくね?」
有栖川先生は俺の顔を見てニコッと笑う。
その笑顔は天使のようだ。天使先生と言うあだ名が付くのも納得いく。
2人は靴を脱ぎキャラケースを両手に持って部屋に上がる。俺はそれを呆然と眺めていた。
これから2人と一緒に暮らすことがあまりにも想像外過ぎて口を開けて見ているだけだった。
女に慣れて俺は果たして無事生活できるのか....