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ねぇ君、可愛いね。

———ゆかり視点———


ピアノ教室の最寄り駅に降り立つ。


電車を降りる時も、しっかり手を繋いでる。

手を繋ぐの好きみたいだね?


疲れ切ったゆうくんをベンチに座らせる。

顔が真っ赤だけど、やっぱりだいぶ憔悴してる。


「ちょっとここで休んでて、お茶かお水買ってくるよ。」


力なく頷くゆうくんを置いて、自販機を探しに行く。



お茶を買って戻ってくると、ゆうくんの前に女が2人立っていた。


「ねぇ君、可愛いね。一人で迷子なの?」

「お姉さんたちが助けてあげるよ。どこに行きたいの?」

「え…あの…」


ゆうくんひたすら困ってるよ!!


「ゆうくん!!!こっちおいで!!!」


はっとこっちを見る。

縋るような顔めっちゃ可愛い。私が食べちゃいたい。


「ゆかりさんっ…!」


駆け寄ってくるゆうくんを抱きしめる。


めちゃめちゃ強く抱きついてくるじゃん。

そんなに怖かったか、よしよし。


「うちの弟がご迷惑をおかけしました。私がいるのでもう大丈夫です。ありがとうございます。」

「やっぱり女いるんじゃねぇかよ。」

「可愛いけど流石に年下すぎるよ。いこう。」


さっさとどっか行けっ。


女2人がいなくなって、ゆうくんと改めてベンチに座る。

さっきからずっと、こっちにもたれてきてる。


「ゆうくん、大丈夫だった?」

「怖かったけど、もう大丈夫…」


大丈夫と言いつつ、すごいギュってしてるけど…


そのまましばらく、駅のベンチでくっついていた。

私はずぅっとこのままでも、全然問題ないんだけどね。


~~10分後~~


「ゆうくん…?ちょっと、まだくっついてるの?」

「...…もうちょっと。」


なんだかゆうくんがどんどん甘えんぼになってる気がしなくもない、今日この頃である。


甘やかしてるのは、私だけどね!

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