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病室からの送迎

「ぐっ… っあぁ… 負けたんだったな。

でも、弾丸とか身体強化の魔法を使えるのが分かったのは大きいよなぁ」


病室らしき部屋で目覚めた大輔は、痛みに耐えつつ身体を起こし、そう呟いていた。そして、少しの間ハンナとの模擬戦のことを思い出していると扉を叩く音が聞こえた


「起きてたんだな大輔! かなり危ない倒れ方してたから、心配してたんだぜ? って、結構元気そうじゃん。 もう一戦行っとく?」


笑いながら話すアーソルに苦笑いを浮かべつつも否定の言葉を返し、その後も会話を楽しんでいた大輔だったが、ハンナが来ないことが気になり、

その質問を投げかけた


「あぁ… えーと… なんて言えばいいのか…

そうだな….扉の前でガッチガッチに緊張して固まってるんじゃないか?」


アーソルがそう言った瞬間に、扉の方からガタッというような音が聞こえた。 それに気付き、大輔は笑いながら喋り出した


「あー、ハンナさんに会いたいな〜 ハンナさんと

話したら元気になると思うんだけどな〜」


「おい! 今そんなこと言ったら…」


その瞬間扉が開き、ハンナが光のような速さで

大輔の懐に飛びつく。


「ぐはっ! ちょっ、ハンナさん痛いですよ!」


「大輔! 本当に申し訳なかった! こんな私を許してはくれないか? その、あの、ごめんなさい…」


(あ〜、上目遣いでそんなこと言われたら元気になるよね。 どこがとは言わないけど。 まぁ、怒っては無いけどどうしよっかな。)


「ハンナさん… 模擬戦に勝ったら、なんでも言うこと聞くってやつ覚えてます? ハンナさんは堅苦しい喋り方を辞めて欲しいんですよね?」


「あぁ、でも、 無理しなくてもいいんだ…

その、大輔にそんな怪我まで負わせてしまったからな…」


ハンナが悲しそうに言葉を紡ぐと、大輔はハンナの肩を持ち瞳を見ながら話す


「ハンナ! そんなことはもう気にしてないんだ!

それより、一つお願いがあるんだ!」


「そ、そうなのか? えーとな、うん。 もう! なんでも聞いてやるから早く話せ!」


頬を染めながらやけくそに話すハンナに対して、

大輔は真剣な表情で願いを告げる


「ハンナとアーソルと俺の3人でもう一回お泊りしないか?」


「私は賛成だぜ! ハンナもそうだろ!?

じゃあ、けってーい!」


「ま、待て! えーとだな、前は仕方なかったが、

そういうのはもう少しだな…」


「えー、いいだろ? 今なら一瞬に寝る権利付きだぜ?」


理性と欲望が入り混じっているハンナだったが、

大輔の言葉で理性は死んだ


「そうだな! 大輔も慣れないこの部屋で過ごしても面白くないだろうしな! すぐ行こう!」


「ハンナってほんとにムッツリっていうか、

なんとも言いづらい感じだね〜…」


呆れながら話すアーソルを横目に見ながらハンナは歩き出した


「じゃあ、行こうか! あ、大輔歩けないんだったな… よっと、改めて出発だ!」


「ちょ、お姫様抱っこはやめてぇ! はっず!

マジで恥ずい! 」


「私もしてみたいな〜、王子様抱っこ…」


アーソルが呟いた王子様抱っこという単語に寒気を覚えつつ、彼は猛獣の巣へと向かう

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