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いつもの通りとケーキ屋通り

作者: 葛しょこら

どうも葛しょこらです!


今回は、短編小説を書きました!



日本語がぐちゃぐちゃですが、宜しければお読みください!

自分の行動はとても単純であった。学校と家とを行ったり来たりを繰り返すだけだったからだ。



 しかし、今日はいつもと違う道で自宅から最寄駅に向かっていた。普通なら、駅まで最短距離の道を歩くのだが、工事があるらしく今日だけ通行止めになるからだ。


 と、言っても、いつもの通学路の二つ右の通りなだけだが、そこは全く違う場所のように思えた。この町には小さい時から住んでいたけれど、ちょっと道をそれただけで知らないものが広がっていた。


 こんな所、いつも通らないなぁと思いながら見て歩く。

 そんな見て歩くことが、なんだか探検みたいで楽しんでいる自分がいた。

 


 すると、あるいい香りがしてきた。すごく甘くておいしそうな匂い。バターの香りが食欲をそそった。

 しかし、そこにはお店らしい建物は無く、住宅ばかりがあった。家で作っているのかと思うとうらやましい限りだ。そんなことを考えているうちに大通りにでた。

 

 この道からはいつも通る通学路で、それが視界に入ったことによって、自分の中での10分間の探検が終わった。その10分という短い時間を自分はもっと長い時間の様に感じていた。


 学校に着くまで、その余韻にひたっていた。


 学校でも、いつも何も考えず時間が過ぎるのだけを待っているばかりであったが、今日は違っていた。


 ずっと、朝の道について考えていた。他の人から見たら何の変哲もない住宅街の道としか感じない道。それは自分も例外ではなかったはずだ。


 別に心に残るはずのない道、それに執着する自分。何がそうさせるのか気になったため、もう一度あそこを通ること決めた。その時、気づいたのは自分がニヤけていたことだった。なぜ笑っていたのかその理由を考えても思いつかなかった。


 学校は定時通り終わったのだが、図書委員会に入っていた自分は不運にも今日居残りで活動しなければならなかった。活動を終え、図書室に鍵を閉めて時計をみると6時を回っている。なぜか、異様に急がねばという気持ちに駆り立てられた。


 

 学校から駅まで走る。走る。

 

 ぎりぎり電車に乗り込めた自分は、額から汗、息が切れていた。

 


 その時ようやく、授業でニヤけていた理由がわかった気がした。


 自分はまだ冒険を楽しんでいる、ということに。



 最寄駅までの時間を電車に揺られていた自分は開いた扉から勢いよく飛び出した。大通りには目もくれず、一目散にその道に入った。



 しかし、その道に入っても何も感じなかった。いや、感じなかったと言うよりも、思っていたほど自分を高ぶらせてくれなかっただけだ。 自分でいろいろ考えすぎて、ハードルを上げ過ぎたのだろう。



 まぁ、普通の道なのだから当たり前かと自分に言い聞かせながら、トボトボ歩いた。




 しかしそれを邪魔する物、いや匂いがあった。朝に匂ったこの匂い、甘くておいしそうな匂いが。


 また、作っているのかと、今度は恨めしい気持ちでいると、朝と違うところに気づく。



 それは、灯りに照らされた看板である。そこには、「ケーキセット 600円(紅茶かコーヒー)」という文字と、一軒の住宅に向かった矢印だけがあった。


 吸い込まれるように入っていくと、そこは暖色系の灯りに包まれたとてもやさしい雰囲気の店であった。そこには優しい表情をした女の人がいた。


「今、やっていますか?」と尋ねてみる。


「ええ。やっていますよ。お好きな席にどうぞ」とほほ笑む。


 自分以外には一人も客はいなかったので、カウンターの奥側に座ってみた。


「いらっしゃいませ!ご注文はお決まりですか?」とお水を出された。


「け、ケーキセットを一つ」と注文をする。


「飲み物はどうなさいますか?」


「ホットコーヒーで」


「かしこまりました」とカウンターの内側に入って行った。



 いつもなら、携帯をいじったりするところだが、なぜか話しかけようと思った。


「あの~」と声をかけてみる。


「はい!」と大きな声で返してくれた。


「いつから、ここはやってるんですか?」


「そうですねぇ・・・五年目くらいですかねぇ」


「へ~。あの~店のお名前は何ですか? 入ってくる時に見当たらなかったし、また来たいので」


「ありがとうございます!でも、決めてないんですよ」と笑いながら答えた。


「え?どうして、ですか?」と、思わず聞き返す。


「候補がいっぱいで決め切れなかったんですよ」とカウンターから出てきて、自分の目の前にチーズケーキとコーヒーを置く。


「そうなんですか~。じゃあ、ここってみんなからはどう呼ばれているんですか」と言いながら、コーヒー砂糖をいれる。


「来て下さる人によって違いますよ。お客様もお好きなようにお呼び下さい」とだけ言い残し、カウンターに入って行った。

 

 店員さんがいなくなって、目の前のケーキに目を落とす。道で嗅いだ匂いがした。

 

 フォークをケーキに入れる。フォークがスッと入っていくことから、そのやわらかさがわかる。その断面からよりいっそういい香りが広まる。それを一口、口にくわえると、甘みが口いっぱいに広がったと思うと口の中に溶けてしまった。

 

 その次にコーヒーを口に含む。自分には少し苦かったが、いつもよりおいしく感じた。こんなにおいしいと感じたケーキとコーヒーは無かっただろう。


 

 その自分とは釣り合ってない時間はすぐに過ぎてしまった。


「ありがとうございました!」と店の外まで店員さんは見送ってくれた。


 おいしかった~。また来たいなと思いながら、家に歩いて行った。 


 店を出てから、家まではそう遠くは感じなかった。



 次の日、いつもの通学路は開通していた。そして、自分は迷いなくそっちの道に向かい、昨日の道にはいかなかった。



 そっちを選んだ自分の心情が何となくわかっていた。


 

 昨日と同じ道を通ればそこがいつもの通路になってしまうかもしれない。それなら、そこの楽しみがなくなってしまう。それなら違うところに行きたいと




 そして自分はいつもの通学路の二つ左横の通路に入ったのだった。







お読み下さりありがとうございました!


今回はいつもの生活を変えるって話とケーキ屋さんが思い浮かんだのでかかせてもらいました。



ここはこうした方が良いなどご指摘があれば宜しければ教えてください!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かった! 物語がスイスイ進んでいくのは、読んでいて中々に好印象……って、なんか偉そうに言ってますが、全ては最初の言葉に直結します(笑)
[良い点] 喫茶店いきたくなった。 [気になる点] 文をスムーズに読めない。 [一言] 読点の位置。改行数。一つの分に情報を詰め込みがち。 そこらへん直したらだいぶ読みやすくなると思います。 この設定…
2012/10/05 01:49 退会済み
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