ボス部屋到着!ファンタジーっぽいボス…か?
「朝だよ〜、起きてね〜」
懐中時計はまだ7時を指していたが、今日は昼あたりに帰りたいので、少し早いが2人を起こす。
「うぅ…パパぁ…」
「おい」
寝ぼけついでにとんでも無いことを口走ったマリアを無理矢理寝袋から引きずり出す。
「あうわぁ…まだ眠…くんくん…ベーコン!?」
「相変わらず鼻が利くなぁ…ソーセージとスクランブルエッグもあるよ」
「やった!」
「にんじんとブロッコリーも食べろよ」
「あう…あい…」
「ほら、顔洗ってこい」
「あい〜」
テントから出てきたマリアは空中で火魔法と調理魔法を使って料理する俺の方を覗き込んだ後、少し離れた場所で水魔法と清潔魔法を使って自分を綺麗した後、早速いつもの服に着替えていた。
「マリア、ついでにアヤカを起こしてくれ」
「はーい、アヤカちゃーん…こしょこしょこしょ!」
「あぁん♡」
「おい何してるんだマリア!?」
エロゲ世界とはいえ、未成年はダメだろおい…
「ふぇ…おはようございますマリアさん…」
「おっとっと、一緒に着替えようねアヤカちゃん」
「え…?あっ…はい」
一体誰からメイドっぽい事を仕込まれたのか分からないが、本物のメイドさながらにアヤカの着替えを手伝うマリア。そしてアヤカもメイドに服を着替えてもらう事になんの抵抗もない様子を見ると、彼女も良家の出なのだと思い知らされた。
「ご飯できたよ〜」
「はーい」
後片付けを入れて30分程で朝食を終えた3人。マリア曰く既にダンジョンの中腹まだ来ているので、昼前にはダンジョンボスの部屋に辿り着けるそうだ。
「今日はサクサク行くか、俺が前に出るよ、マリアは敵が来たら教えてくれ」
「了解です」
自分用の二丁拳銃を取り出し、マリアのスキャンを頼りにサクサクと進んでいく。本当に小学生向けのマジで簡単なモンスターしか出現しないので、中級風魔法であるウィンドカッターを使うだけで次々とモンスターは消滅する。散歩する事2時間。俺達はようやくボス部屋に辿り着いた。
「ナナシ君、そう言えば他の人は?」
「さぁ?みんな帰ったんじゃない?」
「そうですね、まだ他の生徒は迷子になっていたり、モンスターに追いかけられていたり、先生に救出されたりしていますね」
「俺らが最速?」
「ですです、皆さんまだ全体の4割くらいの場所で困ってますね」
「まあ後2日でダンジョン閉められるから、その際内部にいる人全員転移魔法で排出されるから、大丈夫でしょ」
「へー、ナナシ君詳しいんだね」
「まあね」
設定資料集に書いてありました。
「さて、行きますか」
いかにもわかりやすく髑髏が描かれたドアをマリアが押し開け、俺達はボス部屋に侵入した。
「ブルモオオオオオオオオ!」
牛柄の筋肉ムキムキモンスター、ミノタウロスだ!でも少し小さいような?設定資料集には通常のミノタウロスは3mをゆうに超える巨体…こいつはマリアと同じくらい?なんだこいつ…子供か?
「リトル・ミノウォーリアーさんですね」
「リトルミノ…あー!あれか」
ミノタウロスの幼少体の、それも戦士見習いのモンスター。乳牛が二足脚で立ち上がる事を覚えたレベルのモンスター…いやこいつに負けるヤツおる?母親の栄養補給食材としてこいつの成体であるミノウォーリアーを乱獲してたぞ俺…
「はぁ…」
少しだけ期待したのが良くなかったな。初級雷魔法を脳天に打ち込んで脳死させ、収納魔法で持ち帰る。今晩は仔牛の丸焼きにしよう。ボスモンスターを倒したので出現した脱出用転移魔法陣に乗り、起動させて全員で学校に戻る。
「ナナシ君か、流石に早いな」
「あっ先生…はい、ボス倒したのでドロップ品の仔牛肉です。今晩の祝賀会とかにどうぞ」
「あ、ありがとう」
「後こちらはアヤカさんです。パーティメンバーでした」
「そうなのか、評価に入れておこう」
「はい、それじゃあ私は戻るので」
「うん、結果は後日、旧図書館にまた来るよ」
「はい、それでは」
「アヤカちゃん、少しお話し良いかな?」
「あっはい」
いつぞやの先生、そろそろ名前とか聞いておいた方が良いかなと思いつつ、なんと無く別に良いかとも思ってる。
「ご主人どうする?まだ昼前だけど?」
「帰って風呂、今日はちゃんとしたベッドで寝よう」
「それもそうだね」
マリアと手を繋いで、転移魔法で自分の寮の部屋に戻る。やっぱり我が家が1番だ。
「お風呂入れちゃいますね」
「うん、よろしく〜」
初めてのダンジョン攻略では無かったが、やっぱり1人で行くのとは違って、色々と気疲れしてしまった。マリアが風呂を入れてくれている間、少しだけ椅子に座って仮眠を取ることにした。




