猫ちょうかん①ハチワレ嫁探し
ー猫ちょうかん、ハチワレ嫁を探しているとか。
ちょうかんは、重々しく頷いた。
「ハチワレの母子が保護されず、徘徊している。
さっそく婚活ぱーてぃーを開かねば」
ー一体、どういうことでしょう??私には、よく分かりませんが…
「物価高で苦しむハチワレ母子を裕福な土地で保護しようという試みである。
田舎で素朴な人達と生活すれば…お腹を空かせて狭い住宅を確保するための働く時間を、子育てに当てられる」
ーそういった試みは以前から全国の過疎地でありましたが…
「別に田舎移住してすろーらいふ、とか、農家の嫁募集、という訳ではない。
田舎は人材不足で、生活に欠かせない場所であるガソリンスタンドやコンビニすら人がほしい状況である。
また嫁やムコのきてがいない、私のようなしんぐる未婚の男女も多い。
彼らは必ずしも農家ではない。
単に出会いがないだけ、である。
また農家の在り方も変化があり、重労働というより作業効率や機械化導入での負担をかけない自由裁量労働という考え方に変わってきているようだ。
朝は子どもを保育園に預け、授業参観は参加当たり前、ヘッドホンして音楽聴きながら収穫作業、なんて場面もしばしば見かける。
海外帰りの農家さんも増え、農家さんでの仕事が3K(きつい、汚い、危険)という考えが、きつくても自分のやり方次第、汚いのはおしゃれ服装でカバー、危険は回避で機械はオートマ化といったパラダイムシフトにより農園パラダイス化しているのだ…
中には喜劇仕立てので農業参加で参加者は農業しながら傍観…などという場面もあった。
日本の農業は今や変わりつつある。
なので乗っかってみた」
ー猫ちょうかんはすぐそばにいらっしゃる、ハチワレの女性がお嫁さんにほしかったのでは??
「うむ…しかし声を掛ける隙がないのだ。
だから社会貢献をかねた婚活ぱーてぃーに紛れて、お近づきになろうと思っている」
ーなるほど。策士ですね。
「それほどでもない」




