第二部〜黒き統合と希望の炎〜第17話『交錯する炎、白き誓い(前編)』
──ジャスティスタワー・爆圧領域《赫炎の回廊》。
炸裂する熱。 吹き荒れる衝撃波。
空間そのものが呼吸するように脈動し、天井や壁は焼け爛れ、赤黒い光が無数に浮かんでいる。 中央に立つふたりの男──グリムとブレイズレッドは、背中合わせに立っていた。
「おいおい、ここ……暑すぎひんか?」
「ははっ、燃えてきただろ?まさに俺たちのための場所ってわけだ」
ふたりの視線の先。 焼けた鉄塊のような巨体が、ゆっくりと姿を現す。
《機甲四騎・熱圧型──強化形態》。
炎の魔力を凝縮し、周囲に放射するその存在は、まるで“熱そのもの”だった。
「お前、俺を模したとか聞いたけど──」
ブレイズレッドが腕を回しながら言う。
「だったらちゃんと見せてもらうぜ、“かつての俺”ってやつをよ!」
同時にグリムが笑みを浮かべる。
「オレもおること、忘れんといてな。こいつ、ただの火ぃやないで。力任せの暴走型や」
熱圧型が吼えた。 音波と共に広がる高熱波。 二人は飛び退きながら、左右へと展開する。
「グリム、上から行けるか?」
「いけるわ!《白炎爆脚》──!!」
風を切って跳ぶグリム。 白炎を纏った脚が、熱圧型の肩部に叩きつけられる。 爆風。 火花。
「──まだや!」
地面を蹴って反転し、もう一度《白炎回転脚》を叩き込む。 だが熱圧型は素早く身を捻り、反撃の熱波を放つ。
「うおおおっ、なかなかやるやん!」
その間に、ブレイズレッドが接近戦を仕掛ける。 拳が炎を纏い、連打を打ち込む──《爆熱連拳》!
しかし硬化された装甲がそれを防いでいた。
「やっぱり“あの頃の俺”に似てる。パワーとスピードだけの塊だ」
「けど、足りてねぇんだよな。……“心”がよ」
ブレイズの拳にさらなる熱量が込められる。
「なら見せてやる、今の俺が燃やす“信念”ってやつをよ──《灼焔衝波》ッ!!」
拳を叩きつけると同時に、爆炎の衝撃波が前方を貫いた。 爆風に巻かれた熱圧型の動きが一瞬、鈍る。
「いくぞ、グリム!」
「うん!コンビネーション、見せたるで!」
グリムが《白炎風衝撃》を展開。 旋風のような白炎が渦を巻きながら、ブレイズの炎と交差する。
「《クロスバースト・インパクト》!!」
ふたりの炎が交差し、爆圧領域を切り裂く閃光とともに炸裂した。
──17話後編へ続く──




