表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
正義撲滅 魔王戦隊ダークトリニティ  作者: DD22


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
52/118

第二部〜黒き統合と希望の炎〜第2話『統合の門、選ばれし道』



──ジャスティスタワー・外郭──


巨大な石門が、まるで空間そのものを裂くような音を立ててゆっくりと開いた。 その先には、四方に伸びる神殿のような広場が広がっていた。 中央には浮かび上がる魔法陣。 そこから放たれた光の柱が、塔の中心へと続いている。


空気は張りつめ、まるで時の流れさえも静止しているかのようだった。


その光柱の中から、再び聞き覚えのある声が塔内に響く。


「──これより、“統合の最終段階”に移行する」


それは、レヴェリオ・レッドの声。 しかし先ほどまでの威圧とは異なり、今はまるで穏やかに語りかけるような響きだった。 だが、その言葉の裏に潜む冷たさは変わらない。


「この塔には、四つの道がある。 それぞれが“審判の回廊”と呼ばれ、過去と対峙し、誇りと信念を問う試練の場だ」


「各扉の先に待つのは──かつての“正義”。 敗れし者たちよ、再びその価値を示せ。 選ばれし魔王たちよ、お前たちに“再戦”の時を与える」


言葉とともに、床が軋み、四方に巨大な扉が現れる。 それぞれの扉には異なる色と魔力が宿っていた。


◆ 四つの扉


赤炎に包まれ、地面から熱気が立ちのぼる扉。 蒼き氷壁のように冷たく、静謐を保つ扉。 紫に揺らめく鏡面の扉は、何かを映し出しては消していた。


そして一つ。 白い光に包まれながらも、まだ開かれていない残された扉。 その前には誰もいない。


三人の魔王は、並び立ってそれぞれの扉を見つめていた。


「なるほど……自分の過去と対峙させるつもりか」


ネビュロスが冷静に分析しながら、氷の扉の前に立つ。


「おもしろいじゃん……また会えるなら、それも悪くないよ」


ヴェルミリオンは鏡の扉を撫でるように触れながら、微笑んだ。


グリムは赤き扉を前にし、拳を握る。


「過去と向き合うくらい、慣れとるわ……」


静かに、だが確かな決意を込めてそう呟いた。


◆ 決断と約束


「この扉の先に、かつてのレッドがおるんやろな……」


「恐らく、洗脳されたままの状態で待ち構えていると考えるべきですね」


「つまり……また殴り合って、でも前とは違う形で決着つける、ってことか」


「ま、望むところだよ」


ヴェルミリオンが軽く笑って言う。 だが、その瞳は鋭く研ぎ澄まされていた。


「で、残されたあの扉は……?」


三人は同時に、未だ開かぬ白い扉に目を向けた。


「この場を勝ち上がった誰かが、先に進む道やろ」


「つまり、ここが“選抜”の場でもあると?」


ネビュロスが眉をひそめる。


「そういうことや。 なら、ひとつだけ約束しとこうやないか」


グリムが手を差し出す。


「誰が先にたどり着いても、あの扉の先で……また会おう」


ネビュロスも、静かに手を重ねた。


「当然です。ここで終わるつもりは、最初からありません」


ヴェルミリオンも、その手に指を添える。


「ボクたちの道は違っても、終わりは同じ場所にあるって、信じてる」


三人の手が、重なり合った。


「よっしゃ、なら──行こうやないか」


それぞれが自分の扉へと向かっていく。 その背に、不安はなかった。


背中を預けられる仲間がいる限り、前に進む理由は十分だ。


◆ 静寂の中の影


三つの扉が、それぞれの魔王を受け入れるように開かれ、光の中へと包み込んでいく。


──そして、誰もいなくなった広間。


白き光に包まれた、ただ一つ残された扉の前に、影が差す。


瓦礫の隙間から、ゆっくりと一人の男が現れた。


その全身は焼け焦げ、スーツの一部は損傷していたが── その眼差しは、未だ消えてはいなかった。


「……ようやく、たどり着いたか……」


静かに呟いたその声は、確かに彼のものだった。


──バーニングレッド。


倒れたと思われていた男が、今、再びこの場に立っていた。


白き扉の前で、彼は立ち尽くす。 扉は、まだ彼を認めてはいないのか。 それとも、まだ“時”が来ていないのか。


沈黙の中、彼の姿が光に溶けるように──


---


(第3話へ続く)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ