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正義撲滅 魔王戦隊ダークトリニティ  作者: DD22


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第39話『氷刃の静寂、剣心の裂け目』

──ノクタリア東部・第12管理区、思想統制施設跡地──


霧が晴れ、戦場に静寂が訪れる。


ネビュロスとセイジレッド、ふたりの姿が対峙したまま、互いの呼吸と鼓動だけが響く。


ネビュロスの周囲には冷気が満ち、地面は白く凍てついていた。

セイジの両手には、正義の双剣──だがその切先は、わずかに揺れている。


◆ 凍てつく問い


ネビュロス:

「お前が信じてきた“正義”は、誰のためのものだった?」


セイジレッド:

「それを……今、考えている。戦いながら、問い続けてる」


ネビュロスは無言で氷の矢を放つ。セイジは剣でそれをはじき返すが、反撃には出ない。


セイジレッド:

「お前の問いが、俺の中で引っかかってる。

だが、それでも俺は……自分の手で、答えを見つけたい」


◆ 決戦の瞬間


ネビュロスの瞳が鋭く光る。


ネビュロス:

「ならば、迷いが断たれるまで、俺はお前を凍らせる」


氷結魔術・極式『零域封鎖』。

周囲一帯が一瞬で白に染まり、空気すら凍りつく。


セイジは双剣を交差させ、衝撃波で氷壁を砕きながら前進。

だがネビュロスはその隙を突き、セイジの心へ直接語りかける。


ネビュロス:

「正義に囚われたお前に、まだ人の温度が残っているのか──それを見極めるために、俺は戦っている」


セイジ:

「なら、お前も“悪”じゃない! そうだろう、ネビュロス!」


激突。


二人の技が交差し、刃と氷が衝突する。


凍てつく閃光と、意思の剣がぶつかり合い、爆風が霧を晴らす。


◆ 氷の静寂、そして解ける迷い


爆風の中心、ネビュロスの足元に膝をつくセイジの姿があった。


だが、彼の双剣はまだ折れていない。


ネビュロス:

「止めないのか?」


セイジ:

「止まれなかった。でも今は、ようやく……止まりたくなった」


その言葉に、ネビュロスの氷が徐々に溶けていく。


ネビュロス:

「戦わずして語り合えるようになったか……遅すぎるが、悪くはない」


セイジは立ち上がる。


セイジ:

「俺は、正義の名を語る前に、一度“自分”を知る必要がある。

それを教えてくれたのは……皮肉にも、お前だった」


◆ 遠ざかる背中、重なる覚悟


ネビュロスは背を向け、霧の中へと歩き出す。


ネビュロス:

「必要な時が来れば、また会おう。今度は、お前自身の“剣”を持ってな」


セイジは静かに頷いた。


その背後、凍っていた都市の空気に、わずかな温度が戻り始めていた。


(第40話へ続く)

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