第3話『炎と裁きの衝突』
光が走った。
闇がうねった。
魔王戦隊ダークトリニティと、聖断戦隊ジャスティスフェイス。
正義と悪という名を冠しながらも、互いの信念はどちらも譲れない。
まず前に出たのは、グリムとジャッジレッド。
グリムが拳を構え、叫ぶ。
グリム:
「うおおおおおおおおッ!!!」
彼の拳からほとばしる灼熱の炎。それは“怒り”ではなく、“意思”の炎だった。
ジャッジレッドは冷静に構え、静かに言い放つ。
ジャッジレッド:
「貴様の存在が、この世界にとっての罪。判決――即時執行。」
二人の拳がぶつかり合い、空間が弾け飛ぶ。
一瞬の静寂。次の瞬間、爆風が周囲の大地を抉った。
グリム:
「お前らの“正義”は誰のためのもんや!?誰も救われへん正義なんぞ、ただの暴力や!」
ジャッジレッド:
「悪に赦しは不要。正義に寛容など存在しない。」
炎と断罪の力がぶつかり続ける中、バーニングレッドとユナイトレッドは依然として後方から戦況を見守っていた。
ユナイトレッド:
「始まったか。我々の理想が試される時だ。」
バーニングレッド:
「正義に言葉はいらねぇ。勝って証明する、それだけだ。」
魔王と正義の第一の衝突は、ただの戦いではなかった。
それは、それぞれの信念の証明でもあった。
赤黒く染まる空の下、拳と拳が語り合う――思想の戦争が、今ここに始まった。
(第4話へ続く)