第27話『拡がる声、揺れる秩序』
アーネストシティの騒動から半日──。 ある動画がSNS上で異常な速度で拡散されていた。
『魔王が子どもを救った瞬間』 それは、ヴェルミリオンが幻術を用いて群衆を安全な場所へ導いた一幕だった。
◆市民の反応
「魔王って、悪じゃないの?」 「少なくとも、あの時助けてくれたのは“正義”じゃなかった」 「こんなに怯えさせる街に、未来なんてあるの?」
コメント欄には戸惑いと、確かな“疑問”があふれていた。
◆ユナイトレッドの掌握戦略
会議室。 ユナイトはスクリーンに映る世論の変化を見据えながら、命令を下す。
ユナイトレッド: 「感情は感染する。 それならば、我々も“感情”で掌握すればいい。 魔王=扇動者であるという証拠動画を生成・配信しろ。」
◆セイジの葛藤
その計画に同席していたセイジレッドは、静かに言葉を漏らす。
セイジレッド: 「虚偽情報の配信……。 それは、“正義”ではないのでは?」
ユナイトはあくまで冷徹に応じる。
ユナイトレッド: 「“結果”こそが正義だ。 民衆が再び秩序に従うのならば、過程は重要ではない。」
◆ジャッジレッドの沈黙
その言葉を聞いたジャッジレッドは何も言わずに席を立つ。
回廊を歩く彼の背は、これまで以上に重く、孤独だった。
ジャッジレッド(心の声): 「偽りを“正義”に変える……。 それは、本当に“裁く者”の役割なのか……?」
◆魔王たちの予測
一方、森の中。 グリムたちはSNSの波紋に目を細めていた。
ネビュロス: 「動画の流通は想定以上の速さだ。 このまま行けば、秩序そのものが“疑問視”され始める。」
ヴェルミリオン: 「面白くなってきたね。 ねえグリム、次は何を燃やす?」
グリム: 「せやな……次は“心”に火ぃつけたる。」
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(第28話へ続く)




