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第23話② 5人で戦いますわ

「キング!ゼクス!カイ!ザーー!!」


 3体の聖剣神の合体という予想だにしない事象に全員驚きを隠せなかった。


「キングとは…なかなか大きく出たね…」


「いいじゃねえか、サフィ」


「ははは…相変わらずすごいね、ゼクシアは」


「ローランド、感心してる場合じゃないぞ」


 セリオンは全員に魔獣を警戒するように伝える。

再生時に顎の力が強化されたのか、網を破って口を開いた。

フレイムセイヴァーとブルーセリオンが身構える。


「くぅぅぅ!!最っ高ですわ!!

キングゼクスカイザー…はぁぁ…なんて素敵な響きでしょうか…」


「ゼクシア!感動してる場合じゃない!来るぞ!」


 セリオンが注意するがもう遅い。

魔獣のブレス攻撃がキングゼクスカイザーに向かって放たれる。


「テンペストウォール!!」


 キングゼクスカイザーは両腕を前に出し、風と雷を纏ったバリアのようなものを出す。

それにより、ブレス攻撃は完全に無効化された。


「正直、もっといろんなことがしたいところですが…

これ以上強くするわけにもいきませんものね。

おふたりとも!さっさと決めますわよ!」


「わかったよ!ゼクシア!」


「おう!やってやるぜ!」


 ライオニールとサフィーロが返事をする。


「いくぜ!超電磁!ストーーーム!!」


 ライオニールの発声と共に、右肩の獅子の口から稲妻を浴びた竜巻が発生し、魔獣を捕える。

ブルーセリオンが翼の切断面を凍らせたため、まだ再生には至ってない。

魔獣に逃げる術はなかった。


「サフィーロ様!やつの心臓を調べてください!」


「オッケー!ファルコンサーチ!」


 左肩の隼の目が光り、敵を詳細に分析し始める。

そして胸の辺りを示した。


「見えた!あそこだよ!ゼクシア!」


「わかりましたわ!断・罪・剣!!」


 魔法陣から剣が出現し、キングゼクスカイザーは敵に向かって構える。

翼を広げ、大きく飛び上がり、魔獣に向かっていく。


「貴方の罪、その命と共に断ち切ります!

断罪!真剣!!」


 断罪剣は光を纏いより大きく形を変えた。

両腕で剣を構え、魔獣の頭から心臓に目掛けて一気に切り伏せる。


「はぁぁぁぁぁぁ!!」


 魔獣は綺麗に真っ二つになり、そのまま地面に落ちた。

そして他の魔獣同様に、その肉体は完全に消滅した。


「ごらんあそばせ!これが!キングゼクスカイザーの力ですわ!

オーッホッホッホッホッホ!!」


 ゼクシアは高らかに笑った。

その強さを誰かに見せつけるかの如く…

もう誰にも逆らわせないと言わんばかりに…

そんな中、通信が入る。


「ゼクシアちゃん!みんな!大変なことになったわ!」


 グレイスからだ。

慌てた様子のグレイスに全員、息を呑んだ。


「どうされたのですか?王妃様」


 セリオンが真っ先に聞く。


「落ち着いて聞いてちょうだい!

ジェラルド陛下が倒れてしまったの!」


「陛下が!?」


 グレイスによると、グランシュタイン国王こと、

ジェラルド・グランシュタインが突然倒れたらしい。

現在は自室にて厳重な監視体制のもと、王宮所属の医師たちが治療をしているとのこと。

原因については不明である。


「それともうひとつ…ゼクシアちゃんにとって悪い知らせがあるわ…」


「…?なんですの?お義母様…」


「貴女のお父上、レーベン・クロムウェル侯爵が拘束されたわ。国王暗殺の罪によってね」


「……え?」


 ゼクシアはこれまで、自身の断罪を回避するように動いていた…つもりだった。

だが現在(いま)、物語は最悪な形で進んでいる。

そう…ゼクシア自身とクロムウェル家の破滅という、最も避けたかった最悪のエンディングへ…

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