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夢ばかりを見ている

作者: 真宵ゆん

夢ばかりを見ている


夢ばかりををみている

眩い光にこじ開けられた眼で

ゆめばかりをみている


あかるい火花があふれ出ては散るゆめ

もうずっと遠くにいったばかみたいな死者がつぶやく黄昏時の午後十時


私は渓流のそばでそれを見ている

彼らが髪をなびかせて

しずかに私たちを見ているのを

よくみている


彼らがうまれるとき、それは死んだとき

つめたい函の底で譫言にのまれたとき


私はそれをみている

彼らは私をとらえている


冷たい空気が籠もった眼球の奥で

彼らは私をみている


永遠の観測者である彼らは

緋色の草花に囲まれて


ずいぶん長い間


あかるいあかるい

ゆめばかりをみている


私は鈍色の現実に囚われながら

つめたい夢ばかりを見ている

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