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PayPay3000  作者: かんじ87
7/12

黒い天使のクズ

多少なりとも幾人かの方々に、読んで貰えて光栄です

ありがとうございます

そして光栄であるとともに多少のお詫びです

2章前WOMANから話を、脇道にそらしてしまいのお詫びです

もう半年経とうとしてます

晴美の父が冬子の中学の元カレなんて

自分で書きながらびっくりしております

そこから想像力足りなくての

お詫びでございます


そろそろ書かなくちゃとの

我への鼓舞用お詫びです


だいたいPayPay3000の書いてる作者本人は、全く浮気などしたことが無いので

作中の晴美を思い浮かべるのも、なかなか至難大変な事だったのです


でも書きましょー

描いてみせましょー



大学生の晴美と沖縄旅行に出掛けた

小生は、万年夏休みなので、晴美の好きな季節にいつでも合わせる事が出来た

奥様には自分探しの独り旅だと伝えた

43歳で自分探しは素敵ねと、奥様は微笑んでくれた

誰もが若さと、別れなくちゃならないのに

小生は永遠の命が、欲しかった

そしてそれは可能なやうに思へた

46億年前に、地球は誕生して

およそ500万年前のアフリカで人類は、猿人アウストラロピテクス原人となり

そして約320万年後に

ホモ=エレクトゥス旧人となり

今から約20万年前にネアンデルタール人

新人として約4万年前に

クロマニョン人と順に進化してきた。

小さすぎるのだ

地球誕生からみて

人類の歴史など

だからこそ

人類はこれからなのだ

予想つかない未來が、人類を待っている

皆様も期待して、

素敵な未來を待ってほしい


自分探しの若人と

永遠年齢渇望中年の落差に

一般常識が歪んで見えても

頼もしい未來を願ってほしい


さぁ本題だ



沖縄本島に成田から

ピーチエアラインで、ギリギリついた

最終モノレールに、走りながら乗り込んだ

晴美の肩と胸が

美しく揺れていた

颯爽と走り出す、モノレールの車窓に映る人達に紛れた小生達

カーブ手前ブレーキを

踏む電車の中、わざと晴美を抱き寄せた

曾ての遠い過去、気が遠くなるほど

恋してた冬子の娘の晴美を、抱き寄せた

少しだけ晴美が笑ってた

そして透き通る唇が言う

次の次の駅で、降りたらホテルよ

そばに深夜まで、開いてるスーパーあるから買い物しよっ


いいねぇ!旨いカップラーメーン沖縄そば食べたいね


私はワインも呑みたいわ


そうだね

少しだけ乾杯しよ

人混みに紛れて、さらに晴美を抱き寄せる



まるで貧乏学生旅行だな

しかも全部晴美の奢りだ

バイト給料に

ボーナスも出たようで

更にいうとPayPayの小生の積立もかなり貯まったとの事だった

あげたつもりが還ってくる

人生とは不思議なものだ

期待とは裏切られ絶望となり更に切望となってゆくのに

人生とは意地悪だか素敵なものだ


駅を降りて

3つ街灯の角を曲がれば、

ゆらゆらスーパーの明かりが

待っていた

そして真夜中マーケット入り込むと

桑田佳祐の栄光の男が流れてた


生まれ変わってみても

栄光の男にゃなれない

鬼が行き交う世間

渡り切るのが精一杯


老いてゆくからだは

愛も知らずに満足かい?

喜びを誰かと

分かち合うのが人生さ


優しさをありがとう

キミに惚れちゃったよ

立場があるから口に出せないけど

居酒屋の小部屋で

酔ったフリしてさ

足が触れたのはわざとだよ


何度、小生もわざと

晴美に触れただろう?

もうわからないぐらい触れてきた

レストランで席を立つとき座るとき

路上の自転車や

街角の引き裂かれた風が

突然やってきた時、よろけた時


あー黒い天使のクズが

何故に愛に触れたいのだろう?


心まで小生は触れるのか?

わざとハンカチを落として小生に、

近づいてきた晴美に、

心まで小生は触れていけるのか?


真夜中マーケットを出て直ぐ

晴美にキスをした

ホテルまで待てなかった


愛よ、何故に急ぐ?

老いゆく身体と、

付き合うのが人生なら

愛を幻想だなんて、、

呼ばせたくない…


指を絡ませてキスをした

買い物袋の重さも無視して

抱き締めたから

ポロリとカップラーメーンこぼれ落ちた


それを街灯越しの月が見てた

雑居ビルの端に寄りかかる

月だけが見てた




自分探しの旅を諦めて

人は夢も次第に見なくなってゆく

社会のためのそれが立派な人間だ


浜田省吾が随分、昔に吉田拓郎


イメージの詩を

カバーして

小生もよく真似して唄ったものだ


イメージの詩


長い長い坂を登ってうしろを見てごらん 誰もいないだろう

長い長い坂をおりてうしろを見てごらん 皆が上で手を振るさ


きどったしぐさがしたかったあんた

鏡を見てごらん

きどったあんたが映ってるじゃないか

あんたは立派な人さ


激しい激しい恋をしている俺は

いったい誰のもの

自分じゃ言いたいのさ

君だけの俺だと

君だけのものなんだよと


力強い吉田拓郎節だ


でもね

小生は君だけのものには、なれなかった

それを晴美だけが、知っていた

いや小生も、知っていた

そう、それを

街灯越しの月が、ぼんやり見てた



部屋に入って直ぐに、

晴美の中に、

入って行った、

先ずは指先から入り込み、

丸ごと細く硬く小生は、

入って行った、

途中、晴美が痛が ったので、

ゆっくり二人は海の上のやうに

永く揺れていた…


こぼれ落ちた

カップラーメーンもワインも

忘れたまんま

そして朝がやって来た



泊港まで二人で歩いた

渡嘉敷島に高速フェリーで、

35分で行けるのだ

もちろん小生は、そんなこと知らない

晴美に、聞いただけの事だった


ここで、、ねぇちょっと待っててね

晴美が小走り離れてく

泊ふ頭旅客ターミナルビルの

一階のベンチの端で数分待たされた


そこでまたチラリほらり

女性達の視線を楽しむ

クロテンのクズオだ

泊港名物マーミヤのカマボコを

袋に抱えて晴美が、戻ってきた

いつ見てもどこの角度からも

美しい晴美が、戻ってきた


小生だけの晴美が言う


食べて!美味しいよ


うん

美味しいね


でしょ!


よく知ってるね


うん、沖縄行く前にいろいろ調べたの


ありがとうね


ううん…、

でも私が勝手に楽しみたいだけ

YouTubeとか一杯見て調べて楽しいしね


小生は

また一言


美味しいよ…

とだけ…


僕はね、晴美

僕はね

欲しいものも、したいことも、そんなに定かでは、無いんだよ

君に任せっばなしでごめんね


なんて決して言わない、語らない


全ては説明的ではダメなんだ

歌謡曲でも小説でも映画でも

多くを語らず

メイン重要箇所は

相手の想像に委ねるのが

陳腐にならない術だった


幼稚な空間、時代、脳味噌人間には

ドストレートなセリフが

陳腐に映えるが

自分の存在感の価値を絶妙に愛する

小生は、薄い下弦の月の光のやうに

ぼんやり晴美を愛してた



高速フェリーの揺れに耐え

晴美の存在感に酔わされ

渡嘉敷島へと向かった


こじんまりとしたら素朴な島だった

とてもブルーな海だった

突き抜ける青さを

少し離れたとこから、眺めたく

デッキチェアーとパラソルを

海の黒い若者に、端のほうに

SETして貰った


ビールとワインと、晴美の唇を舐めた

遠くでフェリーの汽笛が

ゴーンゴーン鳴った

海辺ではしゃぐ人達の声が

それに合わさった時だった


おっちゃんを連れだしちゃった

奥さんから連れだしちゃった


晴美も汽笛に、重ねて呟いた


ママだって今もおっちゃんを

忘れてないし

ママからも、もっと遠くに離さなくっちゃね


小生は黙ってうつむいて

晴美の細い指を

見てる


そんなママの事を私の大好きな

パパも知ってるのよ

なのに

今も変わらず優しいパパよ

必ず夕方には仕事終わらせて

帰ってきて、ママの大好きな花を

時々買って、プレゼントしてるの



私がね、、パパに言うの

何のお祝い?


いつもパパは言うわ


微笑みだよ

トウコの微笑みはパパにとっての

全部なんだよ


悲しみも喜びも裏切りも憎しみも

全部トウコの微笑みが

守ってくれたんだよ


だからありかとうってだけの事


晴美の細い指を1ミリ離さず

眺める黒い天使のクズも

冬子の笑顔が好きだった


学校帰りの笑顔だった

何かが、拗れてケンカした

もう、その訳は覚えてない

でも約束してた、駅蕎麦屋に

二人走って、駆け込んだ

肩揺らして、食べてる小生見て

冬子は笑いだした

ゴリラみたいって

笑いだした

細っそいゴリラが

揺れながら食べてるー

って微笑んでた


その笑顔に全ては

消えて小生も笑ってた




ねぇおっちゃん

このまま私と沖縄で暮さない?


えっ

黒い天使のクズの

何ミリか目が泳ぐ


ママが良く唄ってた歌があるの


そんなに私を好きとか言うなら

私を何処かへ連れ去って

逃げてよ


誰の歌か、おっちゃん知ってる?


中山美穂か、小泉今日子かなー

懐かしい唄だね


私は違うわ、


えっ


ママとはね、


私が連れ去って

逃げてあげるわ

そう

多分運命よ

おっちゃんと知り合ったのは


多分、永遠におっちゃんが好きよ


遺伝はクロスするのよ

知ってる?


あー

確かに息子は母に娘は父に


そう

私はパパと昔から性格も、ルックスも似てるの

今もママだけを、愛してるパパのように

永遠にあなただけ

おっちゃんだけ

きっと好き


ありがと、でも僕はどこにも逃げないよ

それに

思い出したよ

晴美


それにだいぶ歌詞が違ってる

君が運命とか言い出すからさ…

思い出したよ


その冬子ね、君のは母さんが

唄ってた

歌は

小泉今日子の

優しい雨だよ



運命だなんて口にするのなら

抱きしめて連れ去ってよ

私のすべてに目を反らさないで

はじまってしまったから・・・


こんなに普通の毎日の中で

出会ってしまった二人

雨が止む前に抱きしめ合えたら

あなたについてゆく



そう冬子は、僕にも唄ってくれたよ

何度となくカラオケ行けば

必ずと言うぐらいにね

でも僕は何処へも

君の母さんを連れ去らなかった


そうね

だから私が生まれたの

ママの愛とパパの永遠を受け継いで

あなたと出会ったのよ

だから

私があなたを連れ去るの


そうだね

もともと僕は奥様に愛されて冬子と離れた

そして今度は君と出会い、今、奥様と遠く離れて君といる

このまま

君に連れ去られるのが道理なのかもしれないね


わかってくれるの?


でもね

僕は奥様も今も愛してるんだ


ごめんね

こんな気持ちのままじゃダメだと思うんだ


大丈夫よ

私は大丈夫よ、

忘れさせてあげるわ


ダメだよ

それは

僕の問題だよ

ほら

例えば

僕は今もね

君のお母さんの冬子のことだってね


えっ

今もママの事?


そうだね

僕は恐ろしく記憶がいいんだ

昨日の事のようにね

特に印象的な事はね

写真のように心に張り付いて

決して消える事はないよ


君の母さんと初めてデートした日

学校帰りの夕方、隣の駅で待ち合わせた事

少し遅れて走って、追いかけて

安住って女子に

冬子見かけなかったって?聞いた事

安住の驚いていた顔の事

もちろん次の日には安住に

冬子との事、皆にばらされた事


だから

ママを今でも好きなの?


そうだね

嫌いで別れた訳でもないしね

でもね、お互い好き同士でも

うまく行かないなんて事は

よくあることだよ


そうかなー

悲しいなー


僕はこう思うんだ

どちらかの想いが強いのが愛なんだって


どういう事?


恋とは靄のなか、ぼんやり手を繋いでる関係

そしてどちらかが

次第に強く手をひっぱてくのが愛なんだってね


じゃあ

私達はうまくいくね?


間違いないわ

あなたより私のほうがもっとあなたを好き


それはわならないよ

君が思うより僕は君が好きでって僕は言わないだけかもしれないよ


そういえば中島みゆきの

空と君のあいだにって歌知ってる?


なんか昔のドラマのしゅだい…か


…そう

家なき子ね


…うん



君の心がわかるとたやすく誓える男に

なぜ女はついてゆくのだろう

そして泣くのだろう


このフレーズなんだけどね


うん悲しいね


うん

すごく的をえた表現だね

そして恋愛の始まりでも

あるんだよね


そうなの

よくわからない…


そして

最後のフレーズ


君が笑ってくれるなら

僕は悪にでもなる


すごいインパクトのあるセリフ


うん

そうだね

さすが…中島みゆき

なかなか思いつかないよ

こんなの

君の為なら死ねるよってよく

使われるフレーズにだけど

遥か上を、越えてくフレーズ


うん…


君のパパならきっと悪にでもなれるよ


うん…


僕はね

でもね

僕は…


この、フレーズに

泣いてるだけの男なんだよ

震えてる臆病…なね


でも泣いて…くれてんじゃん!


ごめんね

晴美

ごめん…


瞳を真っ赤にした晴美が立ち上がる


ワインとビールのせいだ

少しふらつきながら、白い砂浜踏みながら

トイレへ向かってゆく


その10秒後


直ぐとなりに

60分前くらいかに黒い若い男に

パラソルデッキチェアー

SETして貰ってた

綺麗なイスラム系お一人様美女に

声かけられる



綺麗な彼女ね


うんまぁね


でも彼女泣いてたわよ

どうしたの?


ワインと暑さのせいだよ


あなたイケナイヒトね

だめねー

女を泣かすなんて


少し、お一人様も酔ってるようなので

小生は軽く無視して

水平線の向こうに目をやる


お一人様は紙切れに

何か書いて、小生に投げつける


あなたのその茶色い瞳

すごく素敵だわ

これも運命よ

良ければいつでもいいから

連絡頂戴ね


うん

わかった

いつかね


僕はね

あの綺麗な彼女に飽きたらね

君にTELするよ



待ってるわ


待たないで


どうして?


随分先になりそうだから…


いつ?


彼女が老婆になってからだよ…


素敵な

ジョークね

もっと好きになりそ…


ダメだよ



僕は永遠の男

黒い天使のクズだから…




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