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異世界にて:どうしてこうか

やりたい事が分からない、あるいはやりたい事はあるけど自信がないなんてことありますよね?

 こうして、俺は異世界で初めての家に来たのだが――


「まさかのアパートかぁ・・・・・」


異界民管理局から歩くこと数十分。丘の上のアパート群の一番外の棟、そこが俺のコードが教えてくれた場所であり、この世界で住むことになり、これから長い付き合いになるであろう家がそこにはあった。


「着いたのはいいけど、自分の部屋を確認する以外にやることがない・・・まぁ、いいか確認してからで」


階段を上り、腕輪(コード)を扉に当てたらガチャっと鍵が開いた。


 自室の中身は思った以上にきれいに整頓されていて、埃も少なくきれいだ。

 

「きれいなら助かる。俺は掃除も苦手だからなぁ・・・・・・・・・ん?」


異世界に来てもこんな感じかぁ、前と変わらないな・・・と思いふと、窓の外を見たら地平線に天まで伸びる細い線みたいなものと空中に浮かぶ島みたいなものがある。浮かんでいる島みたいなものは数こそ多くはないものの、大きいものを囲むように小さいものが浮いている。


「あの、塔みたいなものも気になる・・・・島みたいなものはどうやって浮いてるんだろうか、人は住んでるのかな」


そんなことを考えていると、頭が痛くなってきた。


考えすぎかな?いや、ちょっと事考えたぐらいで頭が痛くなるわけはないし、なんだろう・・・・・ちょっと、休むか・・・・?

なんて、考えているとピンポーンという、まさかここでも聞くことになると思わなかったチャイム音が聞こえた。


「誰だろう?」

玄関を開けたら、見知った人がいた。


「あの、となりに入ることに事になった――」


「エルティアさん?」

「「あれ?」」


「希堂さんがまさか隣室に入った人だったんですね・・・偶然ってすごいです」


「本当ですね」


 言いづらいが運命を感じるな。同じ年だろうと思われる少女を見ているとその格好にふと、疑問を抱いた、理由は格好だ。


明らかに身分を隠すような服装をしていることに加え顔を見られないようにフードのついた服を着ている。それだけだったらまだ理解できるが傷のついた手甲がちょっとした疑惑を抱かせた。


「――変に考えすぎかな・・・・」


それをエルティアさんに聞こえないように呟いた、はずだった。


「服装が気になりますか?」


「あ、いや、別に変なことを考えていたわけじゃ!ただ、何か訳があるのかなぁと」


「――――なるほど」


と、頷き。少し黙ったのち。


「希堂さんはこの世界で何かやりたいことはありますか?」


「異世界に来たのは良いんですけどね・・・・どうしようか、迷ってるんです」


「なら、何でも屋とかどうですか?」


「何でも屋・・・・・・・・・・」


異世界に来てやることが何でも屋か。


「もちろん、私もお手伝いをさせていただきます」


しかし、せっかくの異世界なのにこんな事でいいんだろうか、チートな力を使って暴れてみたかったが、自分にはそんなことすらできないだろうし、仮にできたとしても面倒なことになるのは、目に見えているけど。


「・・・・・・・ダメですか?」


こういう色んなことをして依頼を受けながら異世界で生きていくのも楽そうでいいかもしれない。


「これから、よろしくお願いします」


「・・・・・・・・・!。えぇ、こちらこそ!」


受け入れてもらえたのが嬉しかったのか、笑顔で彼女はそう答えた。


そんな会話をしながら、探偵業をすることになった俺たちはこのとき、予想しなかった様々な出来事に巻き込み、巻き込まれていくことに。

異世界は広い

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