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負積の夜

それから数週間の間、俺たちはリベレア中の依頼を受けて回っていた、掃除やペットの捜索と言ったものから落とし物の拾って持ち主の元へ届けたりといたって日常的で平和なものが多かった。

────たまに何か変わったもののあったが。


「・・・・・・・ついてない」


そんなある日、依頼を終わらせ第二都市の近くを徒歩で帰っていた。


何故、徒歩でなのかというとモノレールがシステムの点検らしく運転してなかったために歩きで帰るしかなかったからだ。


「まさかこんな時間まで運転してないなんて・・・・最悪、はぁ・・・」


朝から晩までずっと依頼をこなしてからの徒歩で帰宅は堪える。


「どうしました二人とも?」


そんな疲れている状態でも、何故か元気なティアだった。


「な、なんで二人ともそんなに元気なの・・・」


「アリサはもっと体を鍛えたほうがいいかと」


朝からいろいろと依頼を受けリベレア中を走り回って、休む暇はほとんどなくてもこっちはそれなりに動けていたが途中からへたへたになっていた。


「・・・・・はぁ、こんなことだったら身体を強化する魔術を学んでおくんだったわ」






「・・・・・うぅ、気持ち悪い」


森の中をふらふらと歩いている一人の女性がいた、街道から離れた人目の届きづらく人気が無いまるで暗闇にのまれたかのような場所でその女性は気によっかかるように倒れこむしかなかった。


「・・・・ホントに馬鹿だなぁ」


気分が悪くなって吐きそうになったから、外に出て歩いていれば気分転換になると思って外を歩いているとすれ違う和気あいあいしている人達を見ていると、心に痛みを感じてその痛みから逃げるように走っていたらいつの間にか森の奥にいた。


「・・・・ホント何してんだろ」


そもそもゲームに負け続けて熱くなってたら急に吐きそうになったというのが情けない。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・変われると思ったんだけどなぁ」


その時、ガサガサと近くの茂みで音がした。


「・・・・・・・・・なに?」


気力も起きない中、音をした方を確認するために嫌々、身体を動かし確認すると。


茂みから姿を現したのは禍々しいマントや王冠を羽織っており、骨で出来た体に何かの紋章が刻まれている変わったスケルトンだった。


「なんなの・・・?」


その後ろから動く骸骨たちが続々と姿を現し、王冠を付けたスケルトンの後に続くようにこちらに迫っていた。


他の人だったらそのまま急いで逃げていたのだろうが、私という人間にはそんな気力も起きなかった。


屍の骸骨たちが空洞に赤い光を浮かばせながらこちらを囲い込んでいるその景色はまるで今生きていることを糾弾し、見下すような冷たさを感じ心に穴が開き冷たくなっていくの感じそのまま目を閉じた。






第二都市を抜け、森の傍の街灯に照らされた道をこれからのあれやこれやを話しながら歩いていた時だった。


「ん?」


視界がいきなり変わり、森の中が映され周りがスケルトンに囲まれていた。


「この森の中か・・・?」


『へんに考える必要はないよ』


そんなアーシャの声が頭に響いた。


「どうしました?」


「何かあった?」


ボーっとしていたのを不審に思ったのか前を進んでいた二人が


「人が森の中で襲われてるみたいなんだ」


「どうして・・・・あぁ、魔眼が反応したのね」


「なら急がないといけませんね。でも・・・・・」


すでに辺りは暗く、街道辺りは電灯に照らされ視界は十分に確保出来てはいるが、森の中ともなるとさすがに暗闇で先まで見えない。


『悩む必要なんてないだろうに』


そんな声が頭に響くと同時にさっきまで暗闇で見えなかった暗闇がまるで透き通って見えるようになっていった、それは木の輪郭や葉っぱの数までもはっきり分かるほどだ。


「・・・・・!」


俺はそれが解った瞬間に一目散に森の中に向かった。


「ちょ、ちょっと・・・・!」


そんな声が後ろから聞こえてきたが意識にも止めないで森の中を()()()()()()()()視界に映る魔力の痕跡をたどっていくと、いつの間にか野原に出てそこにポツンと石で出来た台座が立っておりそこに縛り付けられていたのは女性だった。


「無事みたいだな」


意識がないのか、うなだれた状態で顔は見れないが寝かされていたので近づき顔を確かめるとあの夜、妹にするみたいに頭をなでてしまったあの女性だった。


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