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出会い

※1話の続き※

次の日光一郎は亮介と約束した神社に昼、行った。

亮介はまだ来ていない。

少したって亮介と一人の女の子がやってきた。

光一郎は

「その人は?」

と小声で亮介に聞いた。

しかし、それが聞こえていたようで、女の子が答える、

「うちは、森京子もりきょうこ、亮介の双子の妹です。」

「え、兄妹いたの?」

と光一郎は照れながら亮介に聞く。

「うん。転校生って言ったら早く会いたいってついてきてしまった。

 迷惑だった?」

「いや、大丈夫。んじゃ、やろうぜキャッチボール!」

光一郎はサウスポー、亮介は右利きのキャッチャーミットをとってキャッチボールを始めた。

シュッ、パシ、シュッ、パシ・・・

「それじゃ、そろそろ座るよ」

と亮介。

光一郎は投球モーションに入った。

京子は興味津々。

高く上がった光一郎の右足が地面に着いた。

ビュッ、シュー

光一郎の球は亮介の想像を超えていた。

一瞬低いと思ったボールがグングン伸びてキャッチャーミットに当たった。

ボコッ

亮介は捕り損ねた。

「すげー、すげーよ。お前の球。」

亮介の眼はキラキラしていた。

「次は絶対捕るから!」

もう一度光一郎は投げ始めた。

ビュッ、スー、スパン!!

ボールはミットに吸い込まれた。

さっきより光一郎は手加減したようであった。

亮介が怒る、

「さっきの球投げろや、今のと全然違うだろ!!」

「だってお前、捕れねーから。」

光一郎が淡々と答える。

「絶対捕る。そう言っただろ!もっかい投げて」

光一郎は嫌そうに軽くうなずいた。

ビュッ、シュー、スパン!!

今度はさっきの球だ。光一郎は驚き、亮介は喜ぶ。

「言っただろ?でもお前、すげー球投げるな。野球部入るだろ?今度俺がみんなを紹介してやるよ。」

「あぁ、サンキュ。」

そのまま3人は家に向かった。途中まで一緒に歩いていたが、亮介が

「じゃあ、俺んちこっちだから。」

「ああ、また明日な。」

と光一郎が答えると、

「明日なんかあったっけ?」

「え?明日始業式だろ?俺、明日から行くから。」

「ああ、そうだったんか。んじゃ明日な。」

そのまま3人は別れた。

このとき光一郎は心の中で笑顔の京子の顔を思い浮かべた。

同じとき、京子も光一郎のピッチングしている真剣な顔を思い浮かべていた・・・

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