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【新装版】アルタクティス ~ 神の大陸 自覚なき英雄たちの総称 ~   作者: 月河未羽
prologue ~ プロローグ ~〈Ⅰ-邂逅編〉
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序章 神に成り代わる者 

挿絵(By みてみん)



「我は風の神。全ての力を運ぶことができる。そなたが止めよ、我の血を受け継いだ者よ。」


 神々の中心オルセイディウスは、そう彼に言い聞かせた。遠い昔に。野望と狂気が渦巻く時代に。武器と精霊を操り戦う下界の者たちが、未曾有みぞうの大災害を引き起こした、あの最中さなか


 そもそも全能な神々は予見していた。


 そこで神々は、希望の光をとうの魂へ。

 また、一人にしか託せない力は、全ての精霊を運ぶことができる風の神、風神オルセイディウスの血を受け継ぐ者に。


 全ては、神のみぞ知る終焉しゅうえんを回避するため、()()()られた。


 そうして猛威をふるう精霊たちを神のごとく導いた彼と、それまで彼を支えてきた彼らのことは、神が創造し、名付けたこの大陸と同じ名で語り継がれた。


 それから世界は大きく変わった。


 術使いの系統、そして、ある呪術が一つ消された。それは邪術として、大陸中で禁じられた。そうして人々を最も震え上がらせた生き物たちはいなくなった。人間が、()()過ちを繰り返さぬように。


 しかし、この新たな時代に、少年は言った。


 再び大陸の終焉が近づいていると・・・。


 その大陸とは、神と人間が共存していた大陸アルタクティス。彼らが今歩いている、この大地のことだ。


 少年が、その仲間たちを次々と旅の道連れにしていったのには、もちろん理由がある。


 彼らはみな〝アルタクティス〟の、生まれ変わりだということ。  


 アルタクティス・・・つまりそれは、大陸を危急存亡のときから救い出した英雄たちを称した言葉でもある。


 ところが・・・。


 少年から、「あなたはこの時代の救世主です。再び大陸を救うべく、その日に備えて僕と共に旅をしてください。」と唐突に告げられた誰もが、正直それを真に受けていない。


 ただ・・・この精霊使いの少年と関わってからというもの、彼らは度々、摩訶不思議で奇奇怪怪な出来事に遭遇するようになった。


 そして、また・・・。


 これは、そんな自覚無き英雄たちが成り行きのままに導かれゆく〝運命〟の物語。








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