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間話、ミサとエレン

開いていただきありがとうございました!

日曜日なので、やや短めな間話です。

明日は本編、今日の分まで少し長めにして投稿済みです!

//*** 間 ***//

 ジカルド王妃、ミサは転生者である。

 やたら男性の顔面偏差値が高いのも、そういう物なんだろうとしか思っていなかった。ラッキー、くらいの軽い気持ちで受け止めていた。


 ミサは何をしても上手くやる事が出来た。

 前世では運動が苦手だったが、今回は運動神経が悪くない。身体が軽く、思い通りに動く。頭も良く、学園での成績は上位に入り込んでいる。


 ミサはそれらを転生者の恩恵だと考えていた。


 イケメン王子、ツンデレ魔術教師、鬼畜眼鏡宰相の息子。色々な男性と仲良くなり、ミサの毎日は幸せだった。


 そして、最近。隣国、ジャルド国の王子と接点が出来た。シャルル=ジャルドは、正統派の美形、性格もすごくいい。

 

 シャルルと大分仲良くなり、デートの約束をして、女子寮へ戻ると……

「……貴方はシャルル様の何なんですの?」

 金髪縦ロール、釣り目の美少女に絡まれた。あまりにも悪役令嬢、という言葉がしっくりくるその少女を見て、ミサはふきだした。

「ごめんなさい、笑ったりして。私はミサよ、貴方は?」


「エレン。エレン=アークですわ、ミサ。それで……」

 整った顔をしているエレンが、やや釣り上った目をさらに釣り上らせて、ミサに対して厳しい視線を向けている。


 嫉妬?シャルルのファン?とミサはその少女を眺める。


「……貴方は私の敵ですの?」

 シャルルと自分を引き裂こうとしている悪役令嬢に軽く苛立ちを覚えたが、ミサが次の言葉を紡ぐ前に、エレンの刃のような顔に飲まれた。

 軽いデジャヴュを覚えながら、どこかで聞いた事が……と。


 パッケージにも打たれた有名な台詞を聞いて、エレン=アークという名前、目の前の少女の風貌から、ミサは思い出し、震えた。


 これ逆ハー守護神が出てきたあのゲームじゃないの……!

 あっぶな、もう少しで敵にまわす所だったわ……。


 前世でやり込んだゲームを思い出しながら、彼女は一定以上で複数の男性の好感度をあげた時に現れるライバルキャラ……逆ハーの守護神だ。

 画面には、おそらく


・シャルル=ジャルドが好き

・エルト=リカルドが好き

・どっちも好き、選べない。(※エレンと敵対します)

 という選択肢が現れていた事だろう。


「まさか、シャルルはただの友達よ。気が合うから、最近は一緒に遊んでるけど、私はエルト=リカルド王子が好きなの。敵って、何を怒っているの?」

 エレンの恐ろしさを、前世のゲームで嫌という程知っているミサは、敵対しないような返事をする。


 そう言うとエレンは、同性のミサですら見とれてしまうくらい綺麗な微笑みを浮かべてこう言った。


「そう、良かったですわ。実は私も貴方と友達になりたかったんですの!複数の男性と付き合うような方だったらどうしよう、と考えてしまいましたわ。よく見るとミサはすっごく可愛らしいですわね」


 悪役令嬢、エレンの楽しそうな顔を見ながら、好感度第一位の人物。エルト=リカルドの顔を思い浮かべ、まあいいか……とミサはエレンに手を伸ばした。

エレン「ミサと仲良くなれて本当に嬉しいですわ。ああ、ミサの胸を触っていると落ち着きますわ」

ミサ「(この世界のエレンはぽわぽわしてる……敵に回しても勝てたかも知れないわね……)」

 そういえばこのゲームは仲間ならステータスが見れたはず。

 ステータスステータス、と小さく唱え、こっそりエレンのステータスを開くミサ。

エレン「どうしたの、ミサ。泣きそうな顔をしてますわよ?」

ミサ「……ううん、何でもないよ。私達親友で良かったなって思ったの」


読んで頂きありがとうございました!

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