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最低世界の少年  作者: 鉄昆虫
オーバーロードナイトと行商人連合
93/112

93話

 オーバーロードナイト本隊の持つレーザーバズーカは3つまで数を減らしていた。

 本来は7つあったのだが、その内4つが冷却しきれずに機関部が機能不全に陥ったり、敵に破壊されたのである。


 それでも3つ同時に使えば、正面の最終防衛線に致命的なダメージを与えるのは容易だった。

 船前の指揮の元、残ったレーザーバズーカは正面の敵とバリケードを焼き払う。

 それらを狙撃しようと高台にいた狙撃手も、他の者達が持つレーザーライフルや“物干し竿”による一斉射撃により殲滅された。


 これにより敵陣に穴が空き、そこに向かってオーバーロードナイト本隊が突撃する。


「進めっ!」


 副長である中村は“でんでん銃”を持ち、味方を鼓舞しながら自ら前線に躍り出た。


「今だ!」


 それに1番隊の隊長である大野が続く。

 その2人の戦いはまさに獅子奮迅というべきものであった。


 現れる敵に中村が“でんでん銃”を撃ちながら突撃。ほとんど零距離まで近付いて獲物を振り回してレーザーを辺り一面にバラ撒いて、それに怯んだ敵に狙いを付けると獲物を振り回す腕を止めてレーザーを一閃させて倒す。

 更に近付く者にはレーザーで無く、蹴りを浴びせることもしばしば見られた。


 中村のすぐ後ろには大野がいた。

 彼もまた中村に従い、ほとんど零距離まで敵に近付いて、中村の手が回らない敵を中心に倒していった。


 敵が構える。中村が弾幕を張って攻撃を防ぐ。怯んだ敵に大野が一撃。その間に中村も敵を一撃。2人同時に撃ちながら走る。近付き過ぎた敵を文字通り蹴散らし、レーザーを浴びせてトドメ。


 縦横無尽に動き回る2人に翻弄された敵は次々に倒され、残った者も後ろから続くオーバーロードナイト達によって尽く殲滅される。


 しかし、行商人連合もただやられている訳にはいかなかった。

 彼らがいる場所は最終防衛線であり、最も防御力が高いポイントなのだ。

 いくつものレーザーガトリングが姿を現して、雨のようなレーザーをオーバーロードナイト達に浴びせる。


「レーザーバズーカをもう一度使うぞ!」


 弾幕の中、突破した敵のバリケードを盾にして中村が声をあげる。


「それが、さっきの攻撃で2つ壊れて残りは1つなんですよ……」

 後ろにいた1番隊の隊員が力無い声で告げた。

「構わん。レーザーバズーカで掃射している隙に俺と大野が前に出て、手持ちのグレネードを放り投げれば奴等の弾幕も少しは大人しくなるだろう」

 それを聞いた隊員な荒っぽいやり方だと思うが、中村と大野はそれが出来るだけの実力があることを知っていたので何も言わなかった。

 ただ、2人が進むために援護射撃の準備をするように指示を出す。


「またまた無茶を言いますね」

 大野は少年のような笑みで言う。

「何時もの事さ。私達なら出来るだろう?」

 同じ様に中村も僅かに笑って答えた。


 レーザーバズーカが目の前のバリケードと幾つかのレーザーガトリングを焼き払う。それと同時に1番隊と2番隊の隊員たちによる一斉射撃が敵の攻勢に隙を作った。


 その間に中村と大野がそれぞれ1班ずつ引き連れて敵のバリケードに向かい、残ったレーザーガトリングとバリケードにありったけのグレネードを投げ込んだ。

 閃光と熱が敵の攻勢に穴を開ける。

 そこに向かって、2番隊の隊長である早見を先頭にした部隊が開けた穴を広げにかかった。


 連合も押し寄せる攻撃の奔流を止めようとするが、情報の混乱と物資の補給が途絶えがちになったことが災いしてこれを抑えることが出来ずに後方へ押されていく。


「よし、今だ! 全部隊突撃!」

 オーバーロードナイトの総大将である船前が縦に右手を振り下ろして言う。


 本来ならこの後に「私に続け!」と言葉を繋いで自ら前線に出たいと本人は思うのだが、この船前という男は人を率いる才能はあるのだが、武器を持って戦う才能は皆無である為に戦闘には滅多に出ないのである。


 この事に本人は自分だけ安全なところにいては皆に示しがつかないと言うが、足を引っ張る上の者ほど組織で役に立たないものは無いと副長の中村に言われて以来、武器は持っていても戦闘に出たことはほとんど無いのだ。


 従って船前は意気盛んに突撃する者達を後ろからしばらく眺めてから後に着いていく。


「私が戦えないのは歳だからだ。若い頃ならあんな連中は1ダース相手にしても勝っていたさ」


 護衛の者に口を尖らせて船前は言う。

 それを聞いた護衛はシニカルな笑いを浮かべて「なら、オーバーロードナイトの者達全員でかかれば、この世界のマンハンターを全て倒せますな」と言い返した。

 船前は強がりをユーモアを交えた否定をされて口を噤み

不機嫌な素振りを見せる。




/*/




 一方その頃。

 高橋率いる別働隊はファクトリーまであと3分の2という所まで辿り着いていた。

 その戦闘の中で佐原ケンは敵の落としたトランシーバーを拾っては情報を集めていた。


「武器屋旅団は武器庫で戦闘中か……」

 僅かに得られた情報を口の中で反芻する。

 そして今度は先生から持たされたトランシーバーを手に取った。


「ユリさん、本隊に連絡。武器庫で武器屋旅団が戦っている」

 ザッという短いノイズ音がした。


《そうか。皆は無事か……。分かった。伝える》


 皆が無事かは分からないけどな。ケンはそう思いながらトランシーバーを切って再び戦闘に加わる。


 行商人連合との戦闘になり、人間を撃てないユリは後方で通信士の真似事や、倒した敵からバッテリーパックを回収して分配するといった仕事をしていた。

 通信士も本来は別にいたのだが、倒れた者の穴埋めをする形で戦闘に駆り出されたのだ。


「あと、どれくらいだ?」

 高橋がレーザーライフルを撃ちながら敵陣の厚さを尋ねた。

「ここを含めて残り2陣です」

 3番隊の隊員がそれに答えた。


「初めは簡単だと思ったんですがね……」

「当たり前だ。攻められれば敵だって増援を送るに決まっている」

「そんな余裕があるというのも……。本隊はどうなっているんでしょう?」

「例の佐原ケンとかいう奴が敵のトランシーバーから聞いた情報だと、あと一歩でファクトリーに辿り着くそうだ」

「戦闘しながら情報収集ですか?」

「あいつの仲間がファクトリーに捕らわれているらしい。俺達はその顔を知らないからな。間違って敵対することもあり得る」


 高橋は目を細める。彼にとっては武器屋旅団など興味の範囲外だった。

 本隊がファクトリー内に侵攻出来るのであれば、それで良い。

 今はレーザーガトリングの弾幕に阻まれて、前に進めない味方を思い対抗策を思案していた。


 一方、ユリとの通信を終えたケンは再び前線に躍り出ると味方の援護射撃の下で愛用の“でんでん銃”で弾幕を張る。


「クソッ! あの弾幕を何とかしないと!」

 3番隊で班長を務めている金田が自分の班員と共にライフルを撃ちながら言った。


「火力を集中させたらどうだ? 的をガトリングにのみに絞って一斉射撃するんだ」

 横で弾幕を張っているケンが言う。その言葉は淡々としており焦りは感じられない。

「さっきからやっている。……お前、あの弾幕に飛び込んで囮になれ。そうすれば効果も現れるかもしれん」

 淡々としているケンに嫌味を込めた言葉を投げ付けた。

 ケンはややあって盾にしているバリケードを乗り越えようとするポーズをするが、ガトリングの砲身が動くのを見るや、すぐに身体をバリケードの陰に引っ込めて自分を狙った弾幕をやり過ごす。


「……無理だな」


 バリケードが焼かれる臭いを嗅ぎながら言う。

 あるい武器屋旅団に入る前の自分ならそれを実行していたかもしれない。

 あの頃は自分の命を惜しいとは思っていなかった。それどころか死を恐れない行動こそが敵を倒すものだと信じていた節すらある。


 それは確かに間違ってはいないが、時と場合によるものだ。

 最後の最後で追い詰められて、他に仕様がない場合そうするべきだろう。ケンは最近になってそう考えるようになっていた。


 しかし、考えようによっては命を惜しむばかりに、かつてし出来たことが出来なくなっているとも言える。

 戦闘に関しては臆病になり、弱くなっているのかもしれない。


「全く……」

 埒もないと思い、ケンは再び敵のレーザーガトリングに向けて発砲した。


「レーザーバズーカだ。まだ1つ残っていただろう?」

 結局、数少ないバッテリーを大量に使うが、確実に効果のある武器の使用を金田は通信機を通して上に上申する。


「それもやむを得ない、か……」

 その連絡を聞いた高橋は舌打ちをしながら指示を出した。




/*/




「突破されそうだ! こっちへ来てくれ!」

 武器屋旅団の副団長であるアキラがその叫び声を聞いたのは、ユウコの監禁されている部屋で追手との撃ち合いの最中であった。

 いよいよバッテリーが無くなり、どうしたものかと思考をフル回転させている時である。


「こいつらは?」

「これで一掃する。……行くぞ!」


 その声と共にグレネードが部屋に投げ込まれる。

 アキラ達はすぐさまバリケードにしていた机や椅子、倒した敵の死体などを体当たりで吹き飛ばし、その勢いで部屋から転がり出た。

 次の瞬間、背中越しに目が眩む光とジリジリと皮膚を焼くような熱波が襲う。


「こいつら!」


 それに気付いた連合の兵士がふり向くも、それよりも先にアキラとユウコが同時にライフルを撃ってこれを倒す。

 2人とも最後の1発であった。

 残った兵士は気付かなかったのか、あるいは放っても問題無いと思ったのか、そのまま走り去って行く。


「大丈夫か?」

 また無茶をさせたと、アキラは額から汗を流してユウコに尋ねた。

「……」

 ユウコは頭を左右に振るだけである。

 とりあえず無事であるらしく、アキラは安堵にも似た気持ちを覚える。


「泉さん達は?」

「私は無事よ」

「俺も何とか……」


 泉とアキラに着いてきた団員が答えた。

 しかし、連れてきた団員は3人いたが、無事なのは1人だけであり、2人はプラズマグレネードに焼かれていた。

 この2人が残った者達を庇ったのである。


「格好付けたつもりだろうが、死んだら意味が無いだろう……!」

 アキラは歯噛みした。

 その悔恨の念は重く、全身に鉛を流し込まれたように思える。


「とにかく、加村達と合流しよう!」

 今はその感傷に浸っている暇は無い。まとわり付いた鉛を振り払うかのように動き出す。

 アキラはユウコの手を握ると残った者達を連れて加村達が戦っている武器庫へ向かって走り出した。


 そして、そこに辿り着いたのは約10分後である。

 武器庫の正面にはプラスチック製の板やら木箱やらを積み重ねたバリケードが立てられ、その隙間から銃口が僅かに覗き、敵に対して射撃を繰り返しているのが見えた。


「状況は良くないみたいだな……」

 辺りに見知った顔の死体が倒れているのを見ながらアキラが呟く。

「合流しても状況は良くならないわね」

 泉が武器庫への攻撃に夢中になっている男達に顔をしかめる。


 ユウコの顔色は良くない。

 無理をさせすぎたかとアキラは申し訳無く思う。もっとも他に方法も無かった。


「また偽の情報を流してみては?」

 団員の1人が敵から奪ったトランシーバーを片手に言う。

「駄目だ。奴等、それに気付いて暗号で指示を出してやがる」

 アキラはトランシーバーのスイッチを入れた。スピーカーからは《ポイント23の指示は12、3の通りに》などという何かの数字による指示が流されている。


「仕方ない。俺達は側面から攻撃して奴等の気を引くから、その間に泉さんはユウコを連れて武器庫に飛び込んでくれ」


 結局、数少ない戦力で出来る事はそれくらいしか思い付かなかった。

 更に言うなら、ユウコを体調が悪い中で無茶をさせているという焦りが彼の思考を鈍らせているのかもしれない。


「待って! あれ!」

 泉が甲高い声をあげる。

 次の瞬間、アキラ達は驚愕、恐怖、安堵といった様々な感情が彼らの心を騒がせた。


 まず現れたのは行商人連合の者達である。それぞれ武装をした者達が何人も現れたのだ。

 すぐにこれでは勝ち目は無いとアキラ達は思う。


 しかし、すぐその後ろにマンハンターの装甲を利用した服を着た者達が現れて、連合の兵士達を追い回し始めたのだ。

 そのグレーの装甲服を着た者達こそオーバーロードナイトである。

 彼らは橋の防衛線を突破してファクトリーへの侵入に成功したのだ。


「オーバーロードナイト! 橋を突破したのか!」

 アキラが叫びライフルを撃った。

 それに倣い、アキラに着いてきた団員達もそれぞれライフルを撃ちはじめる。

「連合の奴等、オーバーロードナイトに追われているな。この隙に加村達と合流する!」

 アキラ達は逃げ惑う連合の合間を縫うようにして、武器庫へと走り出した。


 それに気付いた行商人連合の数人が足を止めるが、次の瞬間には四方から飛んできたレーザーに身体を焼かれて倒れる。

 オーバーロードナイトは副長の中村と1番隊の隊長である大野を先頭にこれを追い立てていく。

 武器庫側の旅団が追われている連合に攻撃を仕掛けた。


「追っている敵を武器庫の奴が攻撃した?」

 中村が視線を鋭く走らせる。

「例の武器屋旅団とかいうのでは?」

 隣でライフルを撃つ大野が答えた。


「ン……、そうだな。それがあったな」

 突如現れた佐原ケンという少年が属しているという組織の名を中村はここで思い出した。


「そこの武器庫の! お前らが佐原ケンの言うところの武器屋旅団か!」

 中村は“でんでん銃”を片手に武器庫へ向かって走りながら大声で尋ねる。


「佐原ケン、どうやらオーバーロードナイトは味方になりそうだねぇ……」

 静かな声で加村が言う。

「これで、安心なんでしょうか?」

 背中を見せて逃げる敵に向かってエミリはライフルの引き金を引いて答えた。


「そうだ! そちらはオーバーロードナイトか!」

 加村と共にいた団員が越えを大きく響かせる。

 その声はアキラ達にも聞こえていた。


「オーバーロードナイト? どうやら加村達と合流したな」

 そう判断してアキラ達も逃げ惑う敵を交わしつつ武器庫に足を進める。


「君たちの代表は?」

 足早に中村が武器庫の前へ辿り着くと即座に尋ねる。

「俺達だよ」

 アキラがそこへ辿り着いたのはほぼ同時だった。


 中村はバリケードの隙間の中にいた男と、到着したばかりの男の顔を見合わせる。

 武器屋旅団が二手に別れていたことを彼は知らない。


「アキラさんか、団長さんも無事みたいですね」

 加村がバリケードの穴から身を乗り出すとアキラと顔色の悪いユウコを見て言った。

「君たちが?」

 中村の言葉にアキラが頷く。ユウコはその隣にいたが、団員達に何時も見せているような覇気は無く、明らかに体調が悪いのが見て取れる。


「何にせよ、我々も余裕がある訳じゃ無い。協力してもらいたい」

「そのつもりだ。しかしケン坊……、佐原ケンはどうした?」

「彼なら別働隊だ。……確か先生と白河……、ユリとかいうのも一緒だ」

「そうか。そちらも二手に別れていたか。あちこちで戦闘が起きて、連中が混乱する訳だ」


 それならば数の多い行商人連合がこうも押し負けることなも納得がいく。アキラは肩をすくめて笑う。


「副長! 敵の増援です!」

 オーバーロードナイトの隊員である。

 真に迫った叫び声が空気に鋭い緊張感を走らせた。


「奴等、まだそんな余裕が?」

 中村は眉をしかめる。流石にこのタイミングでの増援の報を聞けば、皆には見せないよう内側に隠していた苦心の表情を吐露せざるを得ない。


 更にもう1人装甲服を着た男が駆けて来る。

「敵の増援ですが、我々の別働隊と交戦していた部隊のようです」

 中村は表情に落ち着きを取り戻しながら「ふむ」と返答した。


「別働隊が突破に成功した?」

「いや、残った戦力を集中させて防御を厚くするんだろう」


 中村の独り言に応えたのはアキラだった。


「そう都合良くはいかないか」

「どうかな? 追い詰められていると俺は見るが」


 確かにアキラの言う通りに行商人連合は既に統率が取れた行動をとっているとは言えず、場当たり的な方法として全戦力を1ヶ所に集めている。

 しかし、オーバーロードナイト側も武器屋旅団と合流して武器庫を手に入れたとはいえ、その戦力は著しく低下していた。


《状況はどうなっている?》


 それはオーバーロードナイトの総長である船前の声であった。


「連中、1ヶ所に集まって戦力を集中させています」

《……マズイな。1番隊は急いで追撃。2番、4番隊は制圧した武器庫で補給を受けてから追撃。2番、4番隊が追撃に入ったら1番隊の補給を開始》

「了解」

《急がせてくれ。ファクトリー入口の東棟に籠城されたら厄介だぞ。あそこは内部構造が立体的でそのまま攻め込めば、何処から奇襲を受けるか分からない》


 通信機越しで聞こえる船前の声には焦りの色が見られた。

 それも当然で、オーバーロードナイトはファクトリーへ侵入することには成功したが、その時点で物資の殆どを使い果たしており、人員に関しても相当数が戦死や負傷によりその数を減らしていたのだ。

 これ以上戦闘が長引けば撤退もやむを得ない状態なのである。


「お前ら、武器庫の中にある使えそうな物を持って来い」

 その通信を聞きながらアキラは旅団の団員達に指示を出した。

「了解」

 団員達もそれぞれ動き出す。


 周囲に敵はいなくなっていたので、物資の運び出しはスムーズに行われた。

 団員達は武器庫へやって来たオーバーロードナイトの隊員達にバッテリーや武器を渡す。

 怪我をした者の中で戦闘に耐えられない程の負傷をした者は武器庫の隅に寝かされた。


「しばらくはここで休んでいろ」

「ごめん……」

「仕方無いさ」


 負傷者の中にはユウコがいた。

 彼女は負傷者では無いが体調は良くない。そんな中で戦闘を彼女は行っていたのだ。

 しかし、ここに来てようやくユウコを安全な場所で休ませることが出来たのである。アキラは肩を撫で下ろした。


「後はケン坊達が無事でいてくれれば良いが……」

 ユウコの体調不良という不安から解放されたにも関わらず、アキラは再び他の団員達は無事なのかという新たな不安を抱えることになった。

 苦労の絶えない人物である。

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