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新大学生の3月。日雇い労働3日目の所感

作者: 御上ナモ
掲載日:2026/03/07

日雇い労働者として1日働いてみた所感

https://ncode.syosetu.com/n5534lw/

の続き

前の内容をざっくり説明すると、倉庫のバイト、まじ虚無い、本気で作家目指そう、と言った感じ。

 まず最初に言いたいのが、なぜ人生初の日間ランキング入りが俺が100時間以上かけて書いた長編じゃなくて、1時間で書き散らしたエッセイなのか。それが疑問だ、ということ。

 読者なんてのは(俺含め)、作品の中身だけ見て作者のそこに費やした時間だの思いだのは斟酌してはくれない。

 それは知っている。理解はしている。

 が、納得はしていない。

 まあ、いい。

 要するに、俺が自身の文を評価されたことに浮かれて続きを書き出したということに間違いはないのだろう。

 いや、別にこんなことをグダグダ続けるつもりではない。

 倉庫の作業について話を戻そう。

 うん。つまりは、2日目の時点で流れが変わったのだ。

 いや、流れが変わったというか、なんというか。

 端的にいうと、初日には影も形もなかった同年代の人物が現れたのだ。

 そりゃこの時期だ。そりゃ単発で10,000円がほしい新大学生なんて俺以外にもごまんといるだろう。

 ただ、そこにいたのは女の子だった。

 年を聞いてみたら18歳。

 俺の一個下だが、同時に大学1年生になるという意味では同輩。

 まあ、おー可愛いんじゃないか?と、一見して思った。

 こっちは浪人生活で同年代の女子と1年近くまともに話していないのだ。そりゃ、話しかけるちょうどいい口実にあることだし、話しかけたくなるのは男のサガという奴だ、と自己弁護をさせてほしい。

 そうだな。白状しよう。

 俺ははっきり言って女子と話すことに恐怖心を覚える隠キャだ。

 というかこんな文を書いてるくらいだ。どちらかと言うとイキリ隠キャに近しい生命体であると己を評価している。

 が、なぜかその時は虚空から自信が湧いてきていた俺は前日が虚無すぎたこともあり、なんとかしてこの単調な作業にスパイスをかけるために、気づけばその子に話しかけていたのだ。

 まあそれなりに色々話せはした。

 あまり自分ばかり話しかけないように、下心とかを変に滲ませないように、と色々なことに気を払いつつも俺はなんとかその子の目を見て会話を続けようとできる限りの努力はした。

 脳内をぐるぐる回るにはいつか見たナンパ指南だか何かのユーチューブの動画。

 今この文を書いていて、やっぱり男って死ねばいいのに、と思うが、まあ客観的に見たらあの時の俺はナンパ男以外の何者でもないだろう。

 そんなこんなで1日は時間は流れ、俺は初日に得たばかりの午前中の休憩後に油断して注意されがち、だの、午後は午前中の3倍の速度で時間が過ぎる、だの、くだらないうんちくを捏ねつつそれなりに楽しくその日を乗り切り、帰宅したわけだ。

 はっきり言ってその時の俺は相当調子に乗っていた。

 あーだこーだと言葉を弄しても、ゴミみたいな単純労働をあと20日ほど続けて、その金で大学用のMacを買うという大目標に折れかけていた心が、一瞬で立ち直ったという事実に変わりはない。

 その日は、倉庫から帰ってきたばかりで痛む足を引き摺りつつ、めんどくさがっていた日課のランニングのやり損ないを補填する程度には俺は浮き足立っていた。(実際の足取りは重かったが)

 そして3日目の朝。

 朝からたいしてやる気は出なかった。

 そりゃそうだ。こんな3月に倉庫で働いている同年代の女子なんてものがそうそうホイホイ出てくるわけがない。

 女の子とは言わないが、せめてプラスマイナス3歳程度の野郎がいてくれというラインに期待を設定して俺は靴に足を突っ込んだ。

 電車。改札。宅地を抜けて倉庫に入り、エレベーターに乗る。集合場所は9階の休憩室(キャンティーンルーム)

 休憩室の扉を開けて、最初に昨日の子を探した自分に失望した。

 ああ、そうだな。俺はなかなかに低俗な人間だ、と己の下半身が恨めしかった。

 ここだけは弁護させてほしいが、別に昨日の子と、どうのこうのなりたい、とかそういう意味ではない。

 が、結局のところ男という生き物は異性と話している際に全くそういうことが脳裏によぎらないなんてことはないのだ、というのが俺の苦しい言い訳だ。

 そしてここまで書いて俺はもう一度自己嫌悪のスパイラルに陥る。

 そもそも昨日の時点であの子は今日は来ないと言っていたじゃないか。

 それなりに話せたというのはこっちの妄想で、向こうは迷惑がってたかもしれない。

 過去の恋愛の失敗を何もいかせてない。

 お前はダメな奴だ。

 というか、こんなことをあれこれ考えていること自体、相当キモいぞ俺。

 などのことをツラツラと考えつつ、ロッカーに荷物を突っ込む。

 とりあえず気持ちを落ちるかせて始業まで少し待機しようとロッカー室を出た、その時。

 俺は自分の目を疑った。

 先程は気づかなかったが、はじの方に同年代の子らしき人物がいる。

 しかも、またしても女の子。

 そっかそっか。

 いや、そんなことある?

 困惑しつつも仕事が始まる。結局その子のことを思い出したのは午前中の休憩が挟まった時だった。

 思い当たることがあったので、少し話しかけてみる。

 話を聞いてみるとどうやら昨日の子の友達だそうだ。事情があって1日シフトがずれてしまった、と。

 まあ、それならあり得そうだ。

 確か、そんなようなことを昨日の子も言ってた気がする。

 そして、なんだか今度の子は距離感がやばい。近すぎる。

 2日目の時の子はまあ、普通の女の子だったのだが、今回の子はかなりクセが強かった。

 割と放っておいても色々喋り出すので、こちらとしても気が楽、というのはあるのだが、どうにも距離感が近い。

 自己紹介後、即、下の名前でこちらのことを呼び始めたり、自己開示スピードが早いというか。

 その子がナチュラルに自身の進む大学を教えてきた際に、昨日の子はその点、結構自衛していたんだなーという考えが自然と浮かんだ。

 この子は俺が適当にホラを吹かした危ない人だったらどうするんだ?などとも思った。

 いらない気を勝手に回しているだけではあるが。

 まあ、大丈夫だ。

 こういう距離感近い系の子の普通の会話に妙な勘違いして死ぬ隠キャが腐るほどいるのは知っている。

 なにせ、俺がそれに近しい経験を既にしているからな。

 そんな虚しい優越感を抱えつつ、その子と会話をする。

 なんだか話していること(このバイトあるある)が昨日と大差なくて、己のコミュ力の貧弱さに悲しみを覚えながらも、(俺の勘違いじゃなければ)まあそれなりにこの子とも仲良くなった。

 ここで一点、断りを入れさせてほしい。

 上記の二人目の女の子についてはあまり言及をしにくい事情があるのだ。

 こう書けば察する方もいるかもしれないが、調子に乗った作家志望の男なんてものが女子との会話の途中にとち狂って言い出すことなんてただ一つ。

 俺は自身のペンネームをその子にうっかり教えてしまったのである。

 この文を書いている時点でも今更ながら後悔が押し寄せてくるが、時計の針は巻き戻せない。

 いや、どうすんだよ。

 俺、男向けラノベ作家志望だぜ?女の子に教えてどうすんのさ。セクハラで訴えられるわ。

 そもそも俺の過去作、しょうもない下ネタ色々入っとるし。

 ガチの中2の時の厨二小説もアップしてるし、というか今書いてる新作、結構(自分としては)過激なエロコメだし。え?これアップすんの?

 と、こんなことは今ここに書かなくても散々ペンネームを言ってしまったあとにも思ったのだ、が。

 これも、本格的にラノベ作家を目指すなら通らなくてはいけない登竜門のようなものなのだと思って臆病心を押し込めておいた。

 どうせかーちゃんに黒歴史ノートを読まれたり、エロ本を学習机の上に陳列されるようなものだ。(俺はどちらも経験はないが)

 今後の予定としては、体にガタが来ているので、とりあえず明日は休みにするつもりだ。

 それでもって目下の懸念点は日曜日の仕事。

 元はと言えば、俺は土曜日まで働いて日曜日を休みにするつもりだったのだ。

 それを急転換した理由は色々ある。

 左手首の痛みとか、足の疲労が耐え難い、だとか。

 ただまあ、その二人目の子に日曜日の一緒にシフト入れませんか、と聞かれたことがその判断に影響を与えたかは、ご想像にお任せする。

 そして、おれのこの文が妙に歯切れが悪いのもこの、少なくとももう一度は会う、という点が響いているのだ……。

 たった今、ここまでの自身の文を読み返してみた。

 そこで思ったことはただ一つ。

 なんだこのイキリ隠キャ……。

 この子に見られてるかもしれない状態で言うのもアレだが、おそらく今の俺は相当に調子に乗っているみたいだ。

 しょうがないだろう。

 俺は曲がりなりにも女子との約束なんて呼べるものは、これまでの人生でたいしてしたことがないのだ。

 共学の高校に行ってたのに、結局彼女なんてできなかったし、何かの歯車のかけちがいで俺がある子からめちゃくちゃアプローチされた時も、結局ヘタレて告白に返事を先延ばしにしたうえに、正式に交際することも出来なかった。

 ああ、そうだ。

 俺は傷つくのが怖い。

 拒絶されるのが怖い。

 自分を必要としてくれ、と誰かに言うのが怖い。

 だのに、俺は未だにその子にもらった髪の洗い方のメモを持ってるし、その子のために編んだマフラーは捨てられてないし。

 ウジウジしてんなぁ俺!

 あー何書いてんのかわからなくなってきた。

 要するに俺は今、非常な混乱状態にあるのだ。

 自分がこの非日常的な状況に暴走しないか、自分自身に恐れを抱いているのだ。

 俺は自分が冷静沈着だとは口が裂けても言えない。

 ノリで口が滑ったり、空気が読めずに距離を詰めすぎたり、離れすぎたりで、人付き合いというものがどうにも苦手だ。

 だが、どうせならばもっと他人と胸を張って話したいのだ。

 自信を持って異性の目を見たいのだ。

 ただ、問題はその方法が皆目見当がつかないことだ。

 ほんっと、どうすればいいのかなぁ。

 マジでこの文あの子が読んでたらどうしよう。

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