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池にいるのは

またホラーっぽいかもしれないですがホラーでもなき気がします。どうですかね


「あの池には近づいちゃいけないよ」


いつも言い聞かされた




俺が住む村には多くの言い伝えがあった。その言い伝えは化物が云々とろくなものじゃない。俺は科学で証明できないものは信用しない。


両親にそれを言っても、


"お前の考えがどうであれ、村の約束は破るな"


としか言わない。


ろくに勉強もせず、村の中で満足してるから俺の事を理解できないんだ。



ため息をつき布団に潜る。暑苦しくて眠れない。俺は布団を蹴飛ばし扇風機の前に座り込んだ。


ふと思う。そうだ。俺が化物が何者か証明すればいい。


俺はこっそり庭から家を抜け出した。













街灯もろくにない中、頼りは懐中電灯だけ。あまりの暗さに怖くなりながら、ここで戻るのは負けだと思い進む。





池に到着する直前、目の前に光が見えた。俺は驚いて、でも冷静に足音をたてないように進んだ。





その光景に俺は驚愕した。

村の人々が池を囲い提灯を置いて唸り声のようなものをあげている。


これは一体なんだ。なぜこんなに人が集まってる。

バレてはいけない気がする。俺は木の裏に隠れ息を潜めた。



こっそり逃げ出そうとした時、足音を立ててしまった。


やばい と思って振り向くと、数人がこちらを向き目を見開いた。


その瞬間、全ての人が声をあげるのを止め、こちらへ一歩ずつ近づく。


みんなギョロギョロ見回す。


俺は走った。あの中だったらお俺の足が一番早いはず。走り出した瞬間、多くの足音がこちらへ向かってきた。息切れが早い。心臓が音を立てる。捕まったらどうなるのか。


三十分ほど走ってやっと足音が聞こえなくなった。俺は木に登って様子を見た。


周りを確認して、俺は忍び足で家へと帰った。










次の日、眠れないまま朝を迎え、自分の部屋から出ると父が待ち構えていた。父は俺をこっそり部屋に招き入れた。






「お前、昨日の夜どこいた」


心配と怒気が混じったその顔に俺は安心を覚えて、急に涙が出てきた。しどろもどろになりながら昨日のことを話すと、父は俺の背中を擦り静かに諭した。


「あそこでは毎晩村の儀式をしてる。彼らのルールで、同じ神様を信じていない人には儀式のことを知られても見られてもダメらしい。


俺も母さんにこっそり教えてもらったんだ。」



いたずらっ子な顔で父は続けた。


「人には人の守りたい何かがある。だから、無闇矢鱈に人が"して欲しくない" って決めたことを侵害してはいけないよ」



その声は優しくて、俺は父に久しぶりに抱きついた。







「でも、見られてしまっちゃいけないね」



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