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犬も歩けば棒に当たる
ある所で犬が歩いていた。
そこには棒が立てかけてあった。
そこに風が吹いてきた。
棒は倒れた。
その風下にいた犬は助かった。
また犬は歩いた。
また棒が立てかけてあった。
また風が吹いてきた。
棒は倒れた。
その風下にいた犬は助かった。
犬は思った。
「俺には何か幸運を呼ぶような物が
取り憑いているのかもしれん。これはいい。」
犬はその物がどんなものかを考え始めた。
そしてその妄想はどんどん膨らんで行った。
そんなことを考えている時に限って周りが見えなくなる。
横からきた乗用車に気が付かなくて………