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ヤバスティック劇場  作者: 零山たまご
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Jkと電車がタイマンした結果!!!


 ある日。なにもない普通の朝。私は自分が生まれた意味を知らされた。


 知らされたと言うよりは理解したと言う方が正しい。朝、目が覚めた瞬間にはっきりと自分がやらなければいけないことがわかった。


 それは、今日ここで、この踏み切りで電車をタイマンをはるということ。


 私が倒さなければこの電車は暴走し大変な事故に発展してしまう。その事を知っているのはもちろん世界でこと私だけだ。もしこれが誰かに頼まれてやることなら、頼まれた相手がたとえ意中の相手だったとしても絶対に引き受けないが、自分が生まれた意味だと理解した今、私はやるしかないのだ。


 今日ここで斎藤くるみ、16才。おうし座。好きなものはラーメン。最近の流行りは韓流ドラマ観賞。将来の夢はキャリアウーマン。天寿を全うする。


 タイムリミットまであと五分だ。その間に座禅を組んで精新統一だ。だが、うっかりすると寝てしまそうなのでめは開けておく。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




 空気が微弱に振動した。もう時間のようだ。この一kmの直線上へもうすぐ顔を出す。姿が見えた。全体は緑色でなかなか年期の入ったもののようだ。


 ぎぎぎぃと音をたてながらこちらに迫ってくる。まるで大きな怪獣が私をめがけて突進してきているような感じだ。しかし不思議と恐怖はなかった。


 あと五秒後にはどちらかが木っ端微塵になっている。そう考えると少し緊張してきた。


 ピリピリとした感じが空気伝って頬を撫でた。カンッカンッカンッという音がうるさくて仕方なかった。背後の死神がゆっくり大きな釜を私の首にかけた。


 そして最後にすっと息をすい、拳を握りしめた。


 衝突。


「くだけちれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!!!!」



 ===============



 私の叫び声とともに辺りには鼓膜を突き破るほどの爆音と衝撃が伝わった。


 私の拳は弾けとび、右腕はほとんど機能しなくなっていた。しかし不思議と痛みはない。それよりも心地よいという感情の方が勝っていた。自分の運命と真摯に向き合いその結果私はまだ生きている。


 辺りはひどい有り様だ。線路は崩壊し、辺りの電柱は衝撃波でへし折れ、地割れした地面からは水が吹き出している。


 それよりも電車の方がもっとひどいことになっていた。正面はくしゃくしゃにつぶれ、全体が縮こまってまるでいもむしのようだ。


 そして、完全に大破した電車を見ていった。


「学校いこ」


 誰が予想しただろうか。ただの普通のJKと電車がタイマンをはってJKが勝利したと。まずこのおかしな状況を誰がセッティングたのかと。そもそも普通の女子高生に電車を大破させるパンチが打てるのかと。


 その通り。この状況。このJK。普通ではない。


 天寿をまっとうし、神に選ばれた、尋常ではない人間の一人。後に彼女、そして彼女らは異能力者と呼ばれる。


 これは天寿を全うした人間たちの第二の物語。









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