転生スタート
初投稿です。
つたない文章・表現、多々あると思いますが。
よろしくお願いいたします。
「やぁ。僕のことは神とでも呼んでくれ。早速で悪いけど、
『天界法』第36条に基づいて君を “異世界転生の刑” に処すことに
なったから、心の準備をしておいてくれ。頼んだよ。」
どうしてこのような辺鄙な状況になったのか説明しないといけないよな。
少しさかのぼって話していくぞ。
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まずは自己紹介から始めようか。
俺の名前は 守屋 颯。
去年、大学を卒業したばかりの23歳だ。子供のころの夢は「錬金術師になる」こと。
なんでこんなことを話すかって?このことが意外と重要になってくるからだよ。
大学生になった時、俺はまだ“錬金術”を夢見ていた。そんなこんなで大学でも錬金術の研究をしていた。
まさかこのことが裏目に出るとは思ってもいなかったけどな。
就職活動の際、面接で大学で何やってたかとか聞かれるだろ。
その時、俺は馬鹿正直に答えたのさ。今でもその時の俺を殴りたいね。
まあ、結果は目に見えてる。当然、不採用。
挙句の果てには、「夢を追いかけて頑張ってください」だぜ。
いやになってくるよな。
その通り、俺はこの世界が嫌になった。だから俺は大学卒業と同時に自殺をしたんだ。
死ぬのは意外と簡単だった。だんだん意識が落ちて行って死んだと思ったら、あたりが真っ白になってあの声が聞こえてきたってわけさ。
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回想は終わり。まずはこの神と名乗っているものとの対話をしてみますか。
「おい、ここはどこだ。」
「ここは天界にある『授与の間』。君が来たのは重要なお話があるからだよ。」
「重要な話って何なんだ。」
「とりあえず君は自殺した。これはOK?」
「事実だしな。隠してもしょうがない。Yesだ。」
「じゃあ話が早い。君は自殺が原因で天寿を全うせずに死んだ。
『天界法』第36条では“天寿を全うせずに死んだ者。異世界転生の刑に処す”っ
て書かれてるんだ。
刑とは名ばかりなんだけどね。」
「どういうことだ。」
「まあまあ、落ち着いてちゃんと説明するから。
天寿を全うできなかった人。特に自殺が原因の人は、心の中に未練を抱えてい
る。
また、自殺するのはかわいそうだから俗にいうチートを授けて頑張ってもらお
うってわけ。
君たちはやりたいことができる。さらに、チートで世界が発展する。
どう?WIN WINの関係でしょ。」
「そこに関しては気にすることはない。
型式的に聞いておくが、地球には戻れるのか?」
「いいや、戻れないんだな~、それが。
天寿を全うできてない。それは世界からしたら異常事態なんだよ。
バグは消さなければならない。だから、戻ってもすぐに死ぬだけだよ。」
「日本に未練はない。重要なのは次行く世界に錬金術があるかないかだ。」
「当然あるよ。僕は神だから、それくらい考えてあるよ。」
今の俺はどうなっているのだろう。涙が流れているのはわかるのだが、どんな顔をしているのか。自分でもわからない。
とにかく、今は俺の夢がかなう。それだけで十分だ。
「急に泣き出して一体どうしたんだい?そんなにうれしかったのかい?
それはそうとしてチート授与に移ろうか。目の前に画面が映ると思うからそこ
から選んでくれ。
才能により選べないものは、消してあるから安心してくれたまえ。」
俺の目の前に画面のようなものが浮かび上がった。
【この中から好きなものを10個お選びください】