武器と恋
[夜…]
大量の血の臭い、その中に混ざるかすかな硝煙の臭い。
私の後ろでは、鉄と鉄がぶつかり合い高く、寂しくこだます。
そこに倒れている人のうめき声が入っている。
屋根の穴から射し込む月明yiかりが私の使う小型銃を青白く光らせ、綺麗でもあり不気味でもあった。
倉庫の中には、私とパートナーのマーサー=クラクス、後は、敵の約100名ほどだ。
「うぁぁぁぁ」
短剣を持った男が叫びながら私の方に走って来た。
「そんなので私が殺られる訳ないでしょ!」
"ガァァァン"
そう言いながら男に向かって銃を打った。
男は、その場に倒れ込みピクリとも動かない。
「だから言ったでしょ、殺られないって」
私は、ニッコリと笑って言った。
「遊ぶな!」
そうマーサーが私に怒鳴ってきた。その途端私は少しムカつき、「遊んでないもん!」と大声で言い返してしまった。
「ふん、どうだかな。お前の事だ、遊んでなくても周りは遊んでるように見えるかもしれないぞ」
その言葉を聞いて私は、さらにムカついた。
「あ~もぅ、うるさいな!集中しててよね!!」
「はいはい、分かったよ」
マーサーは、いつも態度が悪い、本当にムカつく奴。"なんで私がこんな奴とパートナーにならないといけないの"と思う。
「にしても…、これは多すぎでしょ!」
「なんだ。もうバテたのか?体力ないな」
そう言って、マーサーがそう言って鼻で笑った。
「っ…!そんなことある訳ないでしょ!」
「はいはい、分かったての。でも本当に多いな、やっぱ逃げるか」
「そうだね。屋根の穴から行こっか。」
その声が聞こえたのか、向こうは、一斉に襲
ってきた。だが私たちはそれと同時に屋根から逃げた。向こうは飛ばずに私たち目掛けて銃を打って来た。だが屋根が邪魔で、数発出てくるだけだ。
「っ…!」
敵が来ないうちに隣の屋根に飛びうつった。
「お前…レジェストについてどのくらい知ってる?」
突然の問いに私は、反応出来なかった。
レジェストは、さっき戦っていた奴らだ。
「えっと…、"レジェストは、ある組織で約1万人が入っていて、その組織を仕切っているのは、女で年齢不詳で、謎に包まれている組織で、その組織を食い止めるために創られた組織が私たちの居るクラウン"てところかな?」
「まぁ…だいたいはな」
「だいたい?」
私は、マーサーの言葉が気になった。
「ああ、年齢は、はっきりしているんだよ。仕切っている奴のな」
「なっ…、いつそんな事分かったの?」
私動揺を隠せなかった。だがそれは正しい反応だ。なにせレジェストは、さっきも言ったように謎に包まれていて、けして手掛かりは、残さない、前に何人か拷問にかけた事があったが誰一人として口を割らなかった。
「今朝手紙が届いて書いてあった」
「そうなの?…てっ何で言ってくれなかったの!?」
「落ち着けよ」
「そ…そうだね、で年齢はいくつなの?」
「ああ、年齢はな…」
"また始まった"
必ずマーサーは答えをじらす癖がある。そこが特に嫌いだ。
「六歳だ」
「っ…!」
あまりの衝撃に私は声を出せなかった。
あまりに小さすぎる年齢に動揺を隠せない。そんな私に気付いたマーサーは微笑んだ。これは人を馬鹿にした顔だ。
「そんなに驚くか?確かに小さいが」
私はムカついたが、ここで喧嘩しても意味がない。
「だって六歳だよ?てことはレジェストができて二年になるから、当時は四歳だったってことでしょ!?いくらなんでも小さすぎるよ!」
「まぁ…確かにな…」
そろそろ私たちが同居している家につく。
「俺は、少し用事があるから、先に帰ってろ」
「ん…、分かった」
家に入るとすぐにお風呂に行く。
「あ~あ、服やっぱり血で汚れた~」
私はいつも白いシャツにミニのスカート。そして茶色のストレートのなが髪だ。一方のマーサーは白いシャツに黒のズボンに、黒いコートに黒の帽子。髪は黒で癖のある短髪だ。基本的に黒が多いが肌は女の私がムカつくほどの白さだ。
>私は、シャワーで血を洗い流しす。
"ギィィィ"
ドアを開ける音がしてマーサーが帰って来たことが分かった。
血も洗い落とし終わり、お風呂場から出た。お風呂場とリビングはたった一枚のカーテンで仕切られている。
私は、マーサーがカーテンを開けないことを祈りながら着替える。
"シャッ"
私は、その音で振り返った。
「!!」
「な…!!」
そこには、赤面状態のマーサーが居た。私も絶対に今赤面だろう。
「いやぁぁぁぁー!!」
「うわぁぁぁぁぁー!!」
私たちは、同時に奇声を上げた。
幸い私は下着を着けたばかりだった。
「何で開けるの!!」
「お前こそ、何で気配を消しているんだよ!!」
もう頭の中が混乱して、何がなんだか分からなくなっていた。
"ドサッ"
しばらく混乱していたら何かが倒れる鈍い音がし、服を着てリビングに行ってみた。
「っ…!!」
「マーサー!!」
そこには、マーサーが床に倒れ込んでいた。
「マーサー!!しっかりして!!」
「うっ…」
私はマーサーの脈を計ってみた。脈は少し速い程度だった。
"顔が…赤い?"
そう思いおもむろに手を当ててみた。
「熱い!!」
マーサーは、約38度辺りの熱を持っていた。
"とりあえず、ベッドに寝かせないと!!"
私はマーサーをベッドに連れていた。大人の男を運ぶのは、やはり大変だった。
ベッドに寝かせるとコートを脱がせた。
「え…!?」 コートを脱がせたらマーサーの脇から血が出ていた。私は、シャツを脱がせた。すると脇には、銃弾で撃たれた後があった。
"早く手当てしないと!!"
私はマーサーの手当てを始めた。基本的にはクラウンでは基礎的な医療を学ぶ。
"後は包帯をして終わりだ"
出血は多かったが今では血は止まっている。多分マーサーの熱は、銃で撃たれたせいだ。倒れたのは、血の出過ぎによってだと思う。
"でも油断出来ないな。夜にまた熱が出るかもしれないし"
その夜は、マーサーの様子を見ることにした。