第四十三話……天才女棋士は魅惑の女と再会する
それから、皇帝とフィーリアさんに結果を報告するために、メイル皇子とシエルさんにすぐに移動するように言って、保養施設に戻った。
ちなみに、皇帝とフィーリアさんのためにクッキーは残しておいたので持ち帰った。
「なるほど。分かりやすく説明するためとその場で即決させるためのお菓子であり、それを全て持って行ったのも、わしの発言を引き出すためか……」
「ごめんね、お父様。食べるの遅くなって」
「え⁉️ センさん、陛下に対してその物言いは……。もしかして……フィールズ殿下とご結婚を……。でも、殿下には婚約者が……。ああ、分かりません……!」
「センさんは僕の姉上になるのですか⁉️」
昨日の事件のことは二人には伝わっていないようなので、これまでの経緯を話し、昼食にした。
その後は、メイル皇子のことも知りたかったので、少しチェスを指すことにした。
「センさん、すごいです! 師匠と呼ばせてください! 僕のことはメイルと気安く呼んでください!」
「お姉様には従者もいて、役職がお忙しいですね」
「妹もね……」
リアラ皇女とメイル皇子に抱き付かれながら、私が天井を仰ぎ見ていると、バルさんが私の所に来た。
どうやら、私を訪ねてきた人の連絡を兵士から受けたらしい。
「セン様、まさか『彼女』をお呼びになるとは……」
「あ、やっぱり知り合いだったんだ。バルさんって『テンさん』に好かれそうなタイプだもんね」
「お姉様、もしかして『性欲処理の方』ですか?」
「セン様、そのようなことまで……。メイル殿の教育に悪いのでは?」
「バルさんにはサプライズにしようかと思って言わなかったんだよね。性教育は大事だから問題ないよ」
「その通りです。お姉様に対して暴走しても困りますから」
「?」
自分が暴走していないかのように振る舞うリアラ皇女と、よく分かっていないメイル皇子は置いておいて、私とフィーくんでテンさんを正門まで迎えに行った。
「センちゃ~ん!」
「ごめんね、テンさん。こんなに遠くまで来てもらって」
「ううん、センちゃんのためだもの! それに私の『夢』を叶えてくれるって……」
「うん、やっとその時が来たんだよ。とりあえず中へ」
門兵に正門を開けてもらって確認すると、テンさんの美貌と露出度の高い装いを見た彼らは全員鼻の下を伸ばしていた。
私達が馬車近くにいる皇子の元に向かうと、バルさんの時と同様に皇子が彼女に対して挨拶をした。
「よろしく頼む!」
「あら、どうぞよろしくお願いします」
テンさんはその装いから一見して想像が付かないほど、丁寧に膝を曲げ、皇子に応対した。
そして、馬車内では三人とも無言のまま保養施設に向かった。
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