表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才女棋士は第五皇子を皇帝にのし上げる~帝国宮廷事件真相解明局譜~  作者: 立沢るうど


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/49

第三十四話……天才女棋士は皇子の婚約者と邂逅する

 早朝、私達は使者に親書を渡してから朝食に向かった。

 使者は二人ペアで行ってもらうことにして、片方が直接親書を渡す役、もう一人は城の前で待機し、何かあった場合や一定の時間を越えた場合に、戻って私達に伝えに来る役とした。

 いずれの使者にも、制限時間は言わないように釘を差しておいた。


 そして午前十時。第十側室の前に宮廷移動用の馬車が止まった。


「フィールズ殿下! あなたの婚約者、『ロザリエ・サウエル』が参りました!」

「よく来たな、ロザリエ」


 建物の外で声を上げる婚約者に、皇子は自らドアを開けて出迎えた。


「どうしたのですか、殿下。こんな所にいらっしゃるなど。本宮廷の方がゆっくりお話できるのに」

「……。ああ、紹介したい者達がここに集まっているからな」


「そうでしたか。初めまして、皆さん。さぁ、殿下! お部屋へ参りましょう!」

「……」

「まぁまぁ、ロザリエさん。焦らずとも大丈夫ですよ。ねぇ、殿下」


 私は皇子にアイコンタクトをした。


「誰ですか、あなたは。殿下に馴れ馴れしい。それに私にも。私がサウエル国の第一王女だと知らないのですか?」

「紹介はもうお済みですよね?」


 私の嫌味に対して、婚約者の眉がピクッと動いた。


「……。センから提案があったんだ。父上も了解してくれた。夕方ぐらいには良いプレゼントを渡せそうだよ。きっと、サウエル国のみんなも喜んでくれる」

「ほ、本当ですか、殿下! 私、嬉しいです! お察しの通り、今日こそはと焦っていたもので……。ごめんなさい、センさん」

「いえ、そのお気持ちは分かりますから」


 婚約者の眉がまたピクッと動いた。


「よろしければ、先に他の殿下方にご挨拶に参られてはいかがですか? ただし、浮かれてその『プレゼント』のことをおっしゃってはいけません。サプライズにした方が良いですからね」

「……。そうですね……。それでは、先にご挨拶を済ませて参ります。失礼!」


 そうして、婚約者は出て行った。


「挨拶って普通一人で行くものなのか?」

「いや……。ただ、彼女は一人で行きたがる。『殿下はお忙しいでしょうから』『城内の執務室にご挨拶に行くからと』と。この隙に色々と報告に行って、アドバイスを受けていたというわけだな」


 先生の質問に、皇子は冷静に答えた。


「それにしても、リアラ殿の言う通り、とても王族とは思えませんね。ノウワール王族の方が余程礼儀正しい」

「甘やかされたのかな? まぁ、王族なら当然そうだろうけど、違いは出るもんなんだなぁ」

「お姉様がおっしゃったことが、改めて腑に落ちました。明らかに地位に固執していますね。差別意識と言いましょうか」

「でも、まさかあんな雑な紹介をするなんて……。私達の時はそこまでではなかったんだけど……。皇族とフィーくん以外は気にも留めていないんだね」

「みんなの言う通り、そのためのちょっとした会話をしてみた。でも、私達も気にすることはないよ。それじゃあ、今の内に保養施設の強度を確認しに行こうか。もうほとんど完成状態だけど」


 そして、いつものメンバーで保養施設に向かった。


「お疲れ様でーす! どんな感じですか?」

「おお、あとは最終チェックだけだ。崩れて陛下が生き埋めにでもなったら、全員処刑だからな」


 私が現場責任者に声をかけると、向こうも気軽に返してくれた。


「いやぁ、すごく早かったですねー。私の父も大工なんですけど、その内ここに来ますので、その時はよろしくお願いします。それはそうと、私達もチェックしたいんですけど、いいですか? 殿下はここの責任者になるので、自分でも確認したいということです。ただ、今の時間は少しだけで、あとは夕方以降になります」

「おお、そうなのか。よし、分かった! 俺達が確認した所から、ハンマーで外側から軽く何度か叩いて行ってくれ。レンガが少しでもズレたら、接着が甘いか乾いてないから、その場ですぐに俺に報告してくれ! 天井付近は専用の道具を使う必要があって、数もそんなにないから最後だな」

「感謝する。皆を信用していないわけではないことは伝えておこう」


 実際、この人達なら大丈夫そうだが、念のためだ。一人でも手を抜いていたら、そこが起点となって崩れる場合もある。


 私達は現場責任者に手本を見せてもらってから、ハンマーを複数借りて最終チェックをしていき、調理場付近とその周辺は問題がないことを確認した。

「面白かった!」「つまらん……」

「続きが気になる!」「次回作に期待!」


と思った方は、以下の「☆☆☆☆☆」から、応援をお願いします!


星一つであっても、皆さんの反応が大変励みになります。

星五つであれば、なおのこと!


ブックマークもよろしくお願いします!



最後に、本話をお読みいただき、ありがとうございました!


Xアカウント @tachizawalude

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ