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天才女棋士は第五皇子を皇帝にのし上げる~帝国宮廷事件真相解明局譜~  作者: 立沢るうど


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第二十八話……天才女棋士は剣士にお願いする

「その通りだ」

「やっぱりか……。それはそうと、さっきの盗賊が激減したって話だけど、今は増えてるんじゃない?」


「その通りだが……」

「それは、第三皇女が実行役、と言うか責任者。黒幕は第一皇女。第三皇女担当の紛争地域から、敵を盗賊としてスカウトし、各地にばら撒いた」


「なっ……! 売国行為だろ!」

「そう。もちろん、ばら撒いたのは自分達の担当地域以外の所。本人は、『じっくり時間をかけるのが肝要』って言ってたけど、解決しちゃうと盗賊を産み出せなくなっちゃうからね。あのあと、すぐに第一皇女の所に相談に行ったはず。だから、足早だった。相談の結果は、『皇位継承戦が本格的に始まったから、別にもう解決しちゃってもいい』ってことにおそらくなったんじゃないかな」


「全部繋がっているのか……」

「本当は、皇女側の自作自演で盗賊を激減させたかったけど、バルさんが生き延びて盗賊狩りをするのは想定外だった。だからまた増やして、今度は妨害工作に使っている。もちろん、第一王子と共謀して国王を暗殺し、バルさんを失脚させたのは戦略」


「でも、自分の担当地域の戦力が増えたら嬉しいものなんじゃないか? なぜ国力を削ぐようなことを自分でやったんだ?」

「反乱を恐れたから。その場合、帝国軍では抑えきれないか、大きな被害を被ることは必至。そうなれば、第一皇女の責任になって、皇帝にはなれない。だから、彼女はバルさんに消えてほしかったんだよ。バルさん個人を認識してたかどうかは分からないけど、少なくともノウワール騎士団の戦力を削りたかったことは間違いない」

「セン先生。単純な質問だが、第一皇女とノウワール国の繋がり自体は、すぐに分かるものなんじゃないのか? 担当国に偶に来たりするんだろ? そこから今の結論を当時のバルトンに話すことはできたんじゃ?」

「いえ、知っているのは王族だけなのです。皇族と王族が婚約して初めて知ることもありますし、そうでない場合もあるのです。そして、自分の国によく来るからと言って、担当でない場合も普通にあります。ですから、当時は皇族の可能性を挙げた上での推察はセン様から受けましたが、特定の皇族に絞ったり黒幕を疑うものではありませんでした」

「なんで隠すんだろうな。皇室典範には書いてなかったよな? 別の法律ってことか」


「各国民から特定の皇族に対して、いらぬ恨みを抱かせないためらしい。一応、俺もそれを守っている。城内はできるだけ小声で、宮廷内では普通に話していいが、外部に漏らしてはいけない」

「実際、バルさんの復讐を抑えられていたんだから効果はあったってことだね」

「セン様。先程の皇位継承戦のお話しですが、私が全員始末すればそれで終わるのではないですか?」


 バルさんが良い質問をしてきた。


「実はそう上手くは行かないんだよね。暗殺が禁止っていうことは問題じゃない。そのあとが問題なんだよ。城内の兵や国民の感情を抑えられない。フィーくんには、皇帝になればそんなの関係ないって言ったんだけど、その過程での問答無用の虐殺は流石にダメなんだよね。もちろん、殺されそうになった時の防衛手段として殺すのはアリ」

「なるほど。では、私も迂闊に剣を抜かないようにします」

「煽りが上手い兄上姉上もいるからな。俺達も乗せられないようにしないといけない」


「そこでバルさん。もう気付いてると思うけど、私達を守ってほしいことに加えて、今朝みたいな余計な冤罪事件に巻き込まれないようにもしてほしいし、もし私達の感情が暴走した時には制止してほしい。特に今朝の事件は、夜中に人が近づいてきたことが分かれば、その時点で解決できた話だからね。バルさんなら、建物に近づいてきた人を感知できるでしょ? あの土を毎回ならすのも大変だし」

「はい。まさに命を捨てる覚悟で、寝ている時に盗賊に襲われる状況をわざと作ってきましたから。セン様にお会いする前のことですが」

「自然な流れでバルトンにも複数の役割を持たせていく……。バルトンがここに来るタイミングも計ったのか。流石、センだ」


「まぁ、この周辺ではもうハメられないと思うけどね。立入禁止区域をあえて解除することで、『次は中に仕掛けがあるのか? アイツらをハメるのは至難だぞ』って思われるから。でも、念のためってことで。保養施設に皇帝と一緒に移動したあとは、濡れ衣を着せられることもないし、あったとしてもどうにでもなる」

「承知しました」


「じゃあ、状況の説明を軽くして、早めの夕食に行こうか。バルさんには余計な往復させちゃうけど」

「ふふっ、流石のセン様でもそればかりは仕方がないでしょう」

「帝都まで行くからな。俺も怪しいフードを被らないといけないし」


 皇子の言葉に、バルさんは少し驚きつつも、私はそのまま説明に入った。



 そして、立入禁止の物を全て取り払ってから、例のごとく夕食を済ませ、クーさんが皇帝室から戻ってきたところで、大浴場に向かった。

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最後に、本話をお読みいただき、ありがとうございました!


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