第二十一話……天才女棋士達は殺人事件に巻き込まれる
「きゃああああああああ!」
次の日の早朝。女の悲鳴が建物の外から聞こえてきた。
しかし、私達は起きたものの、建物の中にいる。
それからしばらくして、外が騒がしくなり、ついにその様子が分かる時が来た。
「おい! 中の者は全員出てこい! 殿下もいらっしゃいましたら、おいでください!」
「なんですかー?」
私が代表してその呼びかけに答えた。もちろん、建物からは出ずに入口に留まって。
パッと見ると、兵士が二人、立ち入り禁止区域の外側に立っていた。
遠巻きに侍女達も集まってきている。
「これを見ろ! お前達がやったんだろ!」
私から見て、兵士が指差す斜め手前を見ると、別の兵士が立ち入り禁止区域に重なるように、うつ伏せで倒れていた。
「え……もしかして、死んでるんですか? 私達は誰も外に出ていないので知りませんけど」
「とぼけるな! こんなことは、お前達が来てから初めてだ!」
「……。待て、この子の言ったことは本当だ」
「で、殿下……!」
皇子が私の横から顔を出した。
「ここからその死体までの間、足跡がないだろ? まずそれをその場から確認しろ。二人とも」
「え……は、はい……確かにありません」
「お、同じくありません!」
「じゃあ、みんな外に出ようか」
私が中に声をかけると、全員が外に出て、死体を踏まないように立ち入り禁止区域外に出た。
「見れば分かる通り、少しでもこの上を通ったら、足跡がつく。だから誰も外に出ていないというわけだ。当然、修復もしていない。切れ目で判断できる」
「な、なるほど……」
「兵士さん達もそれより前に出ないでね。せっかくの証拠が上書きされちゃうから」
「しょ、証拠⁉️」
私の言葉に、兵士達が驚いた。
そして、死体周辺を確認したことで分かったこともある。
「じゃあ、一人は発見者の女の人呼んでくれる? 多分、二人いるでしょ。もう一人はここに残って私達の監視」
「わ、分かった!」
「……。なぜ二人だと分かったんだ?」
兵士の内、一人は発見者を呼びに行き、もう一人は私に質問してきた。
「ここの侍女って、大体ペアで行動してるからね。朝の支度のために、外に出てこれを見つけたはずだし。まぁ、もう一つ理由はあるけど」
そこで、発見者の二人が兵士と共にやって来た。
その瞬間、私はこの状況の全てを把握した。
「……。じゃあ、陛下以外の宮廷内に今いる全員、呼んできてくれる? この事件の真相を話すから」
「なっ……!」
「はぁ⁉️」
兵士達は驚いているが、私は振り返って話を続ける。
「先生、死亡推定時刻と身体の前後の出血量のどちらが多いか、それと傷の長さ、教えてくれる? まぁ、聞かなくても大体分かるけど」
「分かった。ちょっと待ってくれ」
「お前達、早く呼びに行け!」
『は、はっ!』
面食らっていた兵士達は、皇子の命令でようやく動き出した。
そして、先生から情報を聞いて数分後、皇帝以外の全員が、私達から距離を取って周囲に集まり、私達に注目した。
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