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天才女棋士は第五皇子を皇帝にのし上げる~帝国宮廷事件真相解明局譜~  作者: 立沢るうど


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第二十話……天才女棋士は長い一日を終える

「夕食前に立入禁止区域の大枠を作っておこうか。ハンマーで杭を叩くとうるさいからね。夕食後にまた作業しよう」

『了解!』


 フィーリアさんとリアラ皇女が住んでいる建物は、『第十側室』と呼ばれている。

 そこに戻ってきた私達は、アーリオと話した内容の一部と、皇帝と話した内容を二人に報告し、ちょっとした土木作業に入った。

 皇族や側女に作業させると問題になるので、私と先生とクーさんでの作業だ。


 入口前には外に三段ほどの石の階段あり、そこを大きく囲うように目印をスコップで付けていく。

 次に、その目印に従って、六本の杭を間隔を空けてハンマーで打ち込んでいく。

 その杭にロープがずり下がらないように縛って繋げていく。ただし、今は私達の出入りのために、正面のロープだけは縛らないようにする。

 ロープの中心にそれぞれ鈴を付けて、ロープや杭に触れたら振動で鳴るようにしておく。

 建物内に常備された紙に『立入禁止』と書き、同じくあった針と紐で紙に穴を開けて、六枚をそれぞれの杭にぶら下げた。


「とりあえずこれで中断して、夕食に行きましょうか」


 昼食時と同様に早めの夕食に行き、戻ってきた私達は、フィーリアさん達が夕食を食べ終わり、侍女が片付けた後に作業を再開した。


 暗くなる時間を見計らって、残してあった最後のロープも杭に縛り付け、誰も入れないようにした。

 それから、土を杭の周辺から内側にスコップで撒いていき、平らにしながら水を撒いて、出入口に近づいて行った。


 そして、全ての作業が終わり、全員が建物内に入った。


「あとは、私がいいと言うまで出ちゃダメね。じゃあ、明日は早いから、そろそろ寝ようか。あ、女性が三人いるから、男性諸君は色々溜まっちゃうと思うけど、もう少し我慢してくれる? あとで処理してあげるから」

『え⁉️』


 私以外の全員が、同じ驚きの声を上げた。


「あ、もちろん私じゃなくて、別の人に任せるけど」

「だとしても……! どこに仲間達の性欲処理まで考える参謀がいるんだ!」

『そうだ!』


 先生とクーさんが皇子に同意した。


「でも、男の人には必要だよね? コソコソ隠れたり、夜な夜な街に繰り出したりするのも面倒でしょ? 道中で殺されでもしたら大変だし、ハニートラップに引っかかっても問題だし」

「まぁ、それはそうだが……」

「ああ……」

「うん……。い、いや、俺はそんな所、行かないから! 行ったことないから!」

『そうだそうだ!』


 クーさんに、皇子と先生は同意した。

 同意の主旨が変わってるんだけど……。


「はいはい、分かってますよ。いずれにしても、我慢してね」

「お姉様には私が付いていますからね! お風呂で色々しましょう!」

『えぇ⁉️』


 今度はリアラ皇女以外の全員が驚いた。


「ま、まぁ、それもあとにするってことで……。今日は、そのお風呂も我慢してね。汗かいた人は、身体を拭くぐらいに留めておく」

「一体、どうなるんだ……」


 皇子の呟きのあと、男三人衆がゴクリと唾を飲み込んでいた。



 第十側室には、部屋毎にベッドが二つあり、合計六つあるので、全員が寝るには丁度良い数だ。

 そして、男三人衆がじゃんけんした結果、私と皇子が同じ部屋で寝ることになった。


「じゃあ、みんな。朝は何があっても外に出ないこと。何かあったら私が最初に対応するから、フィーくんが続いてほしい。そして、少なくともすぐに外に出られる男子は全員集まる。その場合、あの立入禁止区域の説明をフィーくんがすることになると思う」

「分かった」

「でしたら、私達もすぐに羽織れる物を用意しておきます!」


「セットする時間は、あとで取るつもりだから、無理のない範囲でいいよ」

「なんとなく分かったぞ。センが想定していることが。だとしたら、確かに早く寝た方が良いな」

「なるほど……そうですね。それでは、おやすみなさい」

『おやすみなさい』


 どうやら、みんな勘付いたようだ。


 挨拶をしたあとは、それぞれがすぐに各自の部屋に行き、私も早々と眠りに就いた。



 まだ私がここに来てから半日ほどしか経っていないのに、とても濃密な時間を過ごしたように感じた。


 明日も大変な一日になることは間違いない。


 私の想定がどこまで正しいのか、それとも全く間違っているのか……。

 私にできることは全部やったつもりだ。

 だから、あとは神様に祈るしかない。


 それは医学書の原典を残してくれた神様なのか、全く別の神様なのか、それとも神様なんていないのか……。


 おばあちゃんなら、どう考える?


 ……。


 もしかして……おばあちゃんは……。



 私はまどろみの中で、『行方不明になった』おばあちゃんのことを考えていた。

「面白かった!」「つまらん……」

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最後に、本話をお読みいただき、ありがとうございました!


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