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魔剣を作ってみよう! 7

 ミスリルで何を作るかは事前に話し合って決めていた。

 魔法の武具でもっとも需要があるもの、それは剣だ。

 防具も人気だが、何より強敵を倒せるだけの強い力を持った武器こそ重宝された。

 つまり俺たちが作るは魔法の込められた剣、魔剣だ。

 それもシンプルに使いやすい炎の魔法が込められた魔剣にする。


 工房を借りてから一週間。

 まずはラキスが鍛冶の腕の錆落としをするというので必要な鉄鉱石だけを渡し、俺はリオやイルファと体術の訓練や魔力操作の指導を受けていた。

 ラキスから準備が整ったと言われ、俺たちはグローブの工房に集まった。


「試作した剣を見てくれ」

「えっと、五本あるけど、これは……」

「最初の三本は駄作だ。廃棄していい。四本目はまあまあ。五本目はいい出来だ」


 なるほど……わからん。

 ラキスの説明を受けながらよーく見てみるが最初の三本もふつうに出来がいいように見える。

 だがたしかに、四本目と五本目はパッと見て鋭さが違う……ような気がする。俺が素人なだけに気がするだけ。

 まあともかくラキスが満足したなら準備はできたのだろう。


「さて、いよいよ魔剣作り開始だ」

「ミスリルは……よいしょ!」

「剣一本を作るならこの塊の半分で足りるな」


 マジックバッグから取り出したミスリルの塊を、鍛冶師専用の特殊なハンマーで綺麗に二等分してみせた。

 使わないほうはバッグにもどし、


「俺とイルファはどこから手を貸せばいいんだ?」


 話し合いの末に魔力をあつかえる俺も魔力付与の手伝いをすることになっていた。


「最初からだ。ミスリル鉱石を溶かし、形を整えていく工程でハンマーを打ち付ける一回ごとに魔力を込めてもらう」

「それはなかなか骨が折れそうだな」

「魔力が鉱石になじめばなじむほどいい。ひと打ちごとに魔力を浸透させ、魔力を注ぎ込んでくれ」

「炎の魔力をこめる、でいいんですね?」

「ああ、それでよろしく頼む」


 確認したイルファは俺に向かって「炎魔法を使う意識をして魔力を放出するんです」と説明してくれた。

 一応、この一週間、イルファの指導で魔力操作の訓練は受けてきた。

 あまり自信はないがラキスの熱意に応えなければ仲間とは言えない。

 一生懸命がんばろう。


「ボクははじっこで見てるよ~」


 今回ばかりはお役御免のリオは邪魔にならないところでイスに腰かけてふさふさの耳やシッポの毛づくろいを始めた。


「それじゃあ始めるぞ!」


 すでに火をくべてある炉にミスリルの塊を入れ、じわじわと溶かしていく。

 ミスリルが取り出されてから俺とイルファは魔力の注入を開始した。

 炎の魔力を意識し、ミスリルに閉じ込めるように注ぎ続ける。

 溶けかけているミスリルをラキスがハンマーで打つ。

 カーン、カーンと打つたびに火花が飛び、形を板状に伸ばしていき、また炉に入れる。

 取り出してはハンマーで打ち、俺とイルファは魔力を注ぎ。

 気の長い工程を慎重に、的確にこなしていった。

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