魔剣を作ってみよう! 4
初日からまずまず多くの鉱石が取れてラキスはとても上機嫌だった。
二日目はさらに多くの鉱石が取れた。
そして最終日。
この日はすこし変わったことが起きた。
鉱石を掘り進めていくと、イルファが不思議そうな反応をした。
「これは……」
「どうしたんだ、イルファ」
「反応が返ってこないんです……」
「それは鉱石も何もないってことじゃ──」
「いえ、魔力の波が広がっていく途中で消えたんです」
つまり、何もないから魔力の波が放出されてそのまま広がって消えていった、というわけではなく、広がっていく途中で急に消えてしまったということか。
「そんなことあるのか?」とラキス。
「いったいどういうことなのか……」
途中で魔力の波が消える……。
何かに当たって反射するでもない。
でも何もなかったらそのまま広がって消えていくはずだ。
ということは、そこには何かがあるはずだ。
魔力の波が消えた……吸収された?
「イルファ、それもしかしたらミスリルかもしれないぞ!」
「……たしかに!」
「なに! ミスリルだと!」
「魔力の波が消えたのならそこに何かあるはずだ。でも、反射されずに消えたっていうのは、もしかしたら魔力を吸収したから消えたのかもしれない」
「魔力を吸収する鉱石……だからミスリルかもしれない、と」
「うおおおお!! ミスリルだー!!」
ミスリル鉱石の可能性が出てきてラキスは俄然、やる気を出してツルハシを振り下ろした。
カーン!カーン!カーン!と勢いよく振り下ろして土壁をどんどん掘り進んでいく。
俺は掘り起こした土を端によけながらラキスの補助をする。
全身の力を込めて掘り続けていくラキスにイルファが細かく方向修正をしていく。
魔力の波が途中で消えた場所までどんどん掘り進めていくと、ガキン!と硬いものに当たった音がした。
「何かある!」
「ラキス、慎重に掘っていこう」
本当にミスリルなら少しでも多く採掘したい。
ツルハシに込める力を抑えて、ゆっくりまわりの土を崩していくと、
「うおおお!! ミスリルだー!!」
「すごい! 本当にミスリルだ!」
半透明で薄く水色に透き通ったミスリル鉱石の頭が見えた。
鉱石の塊をえぐり取るように土を掘っていくと、両手で抱えてようやく持てるくらいの大きなミスリル鉱石が姿をあらわにした。
「やった! やった!」
「本当にミスリルだったなんて、すごいです……!」
「よくわからないけどおめでとー!」
大喜びのラキスを祝福するリオも嬉しそうだ。
ずっしりとしたミスリルの塊をラキスが持ち上げ、リオの開いたマジックバッグに収納した。
「イルファ! 他にミスリルの反応はないか?」
「ちょっと待ってくださいね」
興奮ぎみのラキスを冷静にさとして、イルファが魔力を放出した。
俺も魔力の波の広がりを意識すると、すぐ目の前で魔力がかき消えたのがわかった。
「いま掘り起こした先にまだミスリルがありそうです!」
「よおし!! いっぱい掘るぞー!」
ふたたび力を込めたツルハシが振り下ろされ、イルファの魔力探知に引っかかったミスリルをすべて採掘することができた。




