小説を投稿する目的
突然ですが、皆さんはなぜ小説をwebサイトに投稿しているのでしょうか。
なるべくたくさんの人に読んでもらいたいからに決まってるだろ、と言われるかもしれませんが、自作を商業化(書籍化、コミカライズ等)するために目的をはっきりさせることはとても重要であると考えています。
小説を投稿する目的は大きく以下の四つに分けられるのではないでしょうか。
①単に小説を投稿することを楽しみたい(反応がなくても気にしない)
②自分が面白いと思って書いた作品をなるべくたくさんの人に読んでもらいたいが、商業化までは目指していない
③自分が面白いと思って書いた作品をなるべくたくさんの人に読んでもらいたいし、商業化したい
④とにかくたくさんの人に読んでもらいたい、商業化したい
まず①と②に該当する方については、そもそも私ごときが書いている投稿に興味はないかと思います。
おそらく今苦しんでおられるのは、③④に該当する作者のうち、商業化されるような作品が書けない、どうにも読んでもらえないという方ではないでしょうか。
というか、③と④って何が違うの? といわれるかと思いますが、私はおおいに違うと考えています。
私の考える④は、自分が面白いと思うことよりも商業化を念頭に置き、過去の人気作やランキング主流の作品を日々研究し、自作に反映し、読者の趣味嗜好を正確に捉えようとする、まさにweb小説のプロフェッショナルです。
たとえまだ商業化までには至っていなくとも、その可能性が極めて高い作者であると認識しています。私ごときが言えることも、そうないかと思っています。
一方、今回の投稿全体を通して私が伝えたい方というのが、③に該当する作者です。
「自分が面白いと思って書いた作品を人に読んでもらいたいし、商業化したい」
とはいえもし自分のおもしろさが現在のweb小説における既存のおもしろさにフィットしているのであれば、まさに最強です。このような作者の方に対しても、私ごときが何かを伝えられることはありません。
しかし、もし自分のおもしろさがWeb小説における既存のおもしろさとフィットしていないのであれば、おそらくではありますが、かなりの苦悩を抱えているのではないでしょうか。
私のように、読者として読む分には大いに楽しめるのに、自分が書くとなるとどうしても書けない、あるいは全然おもしろいと思えない人だっているかと思います。
いやいや、それだったらカクヨムや小説家になろうといった場所じゃないところで投稿すればいいだろ、あるいは一般小説の賞に応募しろ、と言いたい気持ちもわかります。
ただ、私個人としては、やはり多くの読者がいるサイトに投稿し、できれば読者の方の反応をいただきたい、というのが正直な気持ちだと思っています。
なぜなら、執筆のモチベーションが段違いだからです。一度でも何らかの物語を書き始めたことのある方ならわかるかと思いますが、一つの作品(それも長編を)を書き上げるというのは途方もなく大変な作業です。
プロの作家でもない私たちがひとつの作品を書き進め、かつ完結させるためには、いくら甘いと言われようが、読者からの反応が必要なんです(笑)!
「なに調子いいこと言ってんの」といったご批判を浴びてしまいそうですが、いくらジャンルや作風、テイストが既存のweb小説からは外れているとはいえ、やはり「大勢の読者がいる場所で投稿したい!」、「あわよくば自作を読んでもらいたい!」と考えるのは、それほど理解し難い話ではないように思うのです。
私自身、そのような気持ちで投稿を続けていました。
だからこその、目的です。
もし、あなたが「自分が面白いと思って書いた作品を人に読んでもらいたいし、商業化したい」、そしてそのおもしろさがweb小説としての既存のおもしろさに沿っていないというのであれば、なかなかの「いばらの道」であるという認識をもつ必要があります。
そのうえで、商業化できるだけの作品とするためには、相応の方法が求められる、ということだと思います。
つまり、自分の面白さを前面に出すのではなく、なろう系のおもしろさを取り入れ、web小説読者の趣味嗜好をできる限り取り入れる、という。