書籍化すっ飛ばしてコミカライズに至るまでの経緯
限りなく商業化される可能性の低かった自作「君と異世界を自由に生きてゆくための冴えたやり方」は、どのようにしてコミカライズに至ったのか、について。
結論から言いますと、編集者の方から打診がありました。まあ、コンテストで受賞していないとなれば、それ以外は考えられないですよね……。
カクヨムにもこのような内容を投稿をしておいてなんですが、小説家になろう経由です笑
当初はカクヨムコンテスト9に応募する作品として以前書き進めていた内容を大幅に改変したものでしたが、中間選考は突破したものの受賞には至らなかったため、ネット小説大賞にも応募してみようと小説家になろうで投稿するようになりました。
その際、単に同じ内容を投稿するだけでは受賞は難しいと考え、できるかぎり推敲を重ねながら、という形です。
結局、ネット小説大賞の方は一次選考も通過することもできず終わってしまったのですが、しばらく後にログインしたところ、以下のようなメッセージが。
「企業様からのご連絡」送信者:小説家になろう運営
正直、編集者の方からの打診についてはまったく想定していなかったので、たいした気にも留めないままクリックしたと思います。
次の文面を見て、数秒間はぽかんとしていましたね……もしかしたら興味のある方もいらっしゃるかもしれませんので(以前の私はこういうことが知りたかったです)、一部内容を伏せ、なるべく全文そのままを記載します。
――――――—
一沙様(このメッセージは小説家になろう内メッセージボックス・登録メールアドレスの両方に送信されています。)
いつも小説家になろうをご利用いただき、ありがとうございます。
小説家になろう運営の○○と申します。
この度「株式会社○○〇〇、○○ ○○」様より
お取次ぎのご依頼がございましたため、ご連絡いたしました。
お預かりした文面を記載いたしますので、内容をご確認いただき、
この方とご連絡を取られるかのご判断をお願いいたします。
ご不明な点がございましたら、下記ガイドラインをご参照ください。
▼ガイドライン > 書籍化ガイドライン
https://syosetu.com/site/syoseki
以下、お預かりした文面でございます。
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>『君と物語を自由に生きてゆくための冴えたやり方』コミカライズのご相談
※注:当初のタイトルは異世界ではなく「物語」としていました
>
>一沙さま
>
>初めてご連絡差し上げます。
>私、株式会社○○○○の○○と申します。
>
>弊社では自社レーベルにて小説のコミカライズに力を入れています。
>今回コミカライズする原作小説を探している中、「君と物語を自由に生きてゆくための冴えたやり方」を読み始め、がっしりとした世界観や、自分以外の誰かを守ろうと奮闘するキャラクター達の姿に強く心を打たれました。
>
>もし可能ならば○○にてコミカライズのご相談をさせていただきたく、ご連絡差し上げます。
>一度お打ち合わせの機会をいただけませんでしょうか。
>参考までに○○の実績を簡単にお知らせいたします。
>
※実績については省略
>
>ご検討いただけましたら幸いです。
>何卒、よろしくお願い申し上げます。
>
>
>株式会社○○
>○○ ○○
>Mail:
----------------------------------------------------------------------
ガイドラインページにて解決しない疑問点等がございます際には、
どうぞお気軽に運営までご連絡ください。
また、今後同じ作品に対し他企業様からの打診のお取次ぎを希望されません場合は、
お手数ではございますが、その旨をお問い合わせよりご連絡いただけますようお願いいたします。
ご連絡をいただきました以降は、運営側より各企業様へお断りのご連絡をさせていただきます。
今後とも小説家になろうをよろしくお願いいたします。
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小説家になろう経由では上記のような内容の打診があります。
今あらためて読み返すと、当時の信じられない気持ちが思い出されます。
打診があった当時の総合評価やブクマ数まではよく覚えていないのですが、今現在の総合評価は790pt、ブックマークは222となっています。ありがたいことに37人の方が評価してくださり、いいねが89件、感想も6件いただけました!
まったく実績のない私としては大いに健闘した! といいたいところではありますが、商業化されている作者の方からすると、「マジでこのポイントで打診きたの?」レベルだと思います。
だって、ちょっとググっただけでも、打診がくる作品って
・最低でも5000ポイントが必要
・20,000~30,000ポイント超えていると編集者の目に留まりやすい
・ブックマークが10,000を超えている
・月間、週間、日間ランキングで1位をとっている
とか言われてるんですよ?
中には「君の膵臓をたべたい」のように、現役作家さんが見出して出版社に紹介したというパターンもあるそうですが、この方は例外中の例外といえそうです……すげえ。
私のポイント790の心細さよ……ただ、忘れてほしくないのは、このポイントのなかには、私の作品をおもしろいと思ってくれた読者の方がいる、ということ……!
とはいえ、一般的に商業化されるほどのフォローもブクマもなかった自作がなぜ編集者の方の目に留まったのか、留まることができたのか。
ということを深堀し、私と同じような境遇の作者のみなさんにとって、少しでも有益な情報や知識を共有し、そのうえであわよくば本作の宣伝となり、なるべく多くの方に買ってもらいたいということです!
後半私利私欲にまみれてますが、こんなこと、どうにも隠せませんからね……。