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第3話 振り返りはしない



 極めつけは景色が貧相だとか言って、国の貧民街を無理やりつぶして、観光施設を建てるとか言い出した点。


 王様は兵士に命令して、邪魔をする彼等を容赦なく排除し、無理やり建物をつぶしていく。


 はむかってくる者達は、罪人として兵士に捕まえさせる。


 王様は、自分のおかげで国の景色が綺麗になったとか言って、困っている人達の気持ちをまるで考えない。


 家をつぶされた人間の一人が刃物を持って、襲ってきたときは容赦なく兵士に切り殺させて見せしめにしていた。


 一人の人間の死を見て、ざまぁみろと笑う王様が、一国の王様でいいのだろうか。


 困っている人達を助けるどころか追い詰めるその王の姿を見て、私はこの地位を捨てようと思ったのだ。


 私は荷物をまとめながら、これまでの王に行いに辟易していた者達に声をかける。


「さようなら、愚かな王様。もう貴方の傍にはいられません」


 お城を出る時に、背後を振り返る事は一度もしなかった。



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