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日常

作者: 叶本

朝、目覚ましの鳴り響く声で目を覚まし、声を止める

パジャマから学校の制服に着替え、リビングへと向かう。

そこには焼き立てのトースト、そして目玉焼きがあり、それを頬張る。テレビを見ると、天気予報で晴れだと予報があり、自室に戻るとリュックを背負い玄関から外に出て学校へと向かう。

学校ではいつものようにクラスが賑やかで、部活も汗を流し、爽やかな気分へと変わる。

家に帰ると、服を洗濯しながら風呂へと向かう。汗をお湯で流した後はパジャマに着替え、テレビをつけてバラエティ番組を見ながら夕飯を食べる。食べ終えると自室へ向かい、少し勉強をした後にベッドへ潜り込み、目を閉じる。

「おやすみ」


なんてこともない日常


朝、目覚ましの鳴り響く声で目を覚まし、声を止める

パジャマから学校の制服に着替え、リビングへと向かう。

そこには少し焦げてしまったトースト、そして黄身が潰れた目玉焼きがあり、それを頬張る。テレビを見ると、天気予報で晴れだと予報があり、自室に戻るとリュックを背負い玄関から外に出て学校へと向かう。

学校ではいつものようにクラスが賑やかで、部活では疲労で汗を流す。

家に帰ると、服を洗濯しながら風呂へと向かう。汗をお湯で流した後はパジャマに着替え、テレビをつけてバラエティ番組を見ながら夕飯を食べる。食べ終えると自室へ向かい、少し勉強をした後にベッドへ潜り込み、目を合わせないように目を閉じる。

「おやすみ」


なんてこともない日常


朝、目覚ましの鳴り響く声で目を覚まし、声を止める

パジャマから学校の制服に着替え、リビングへと向かう。

そこには焦げてるトースト、そして潰れた目玉焼きがあり、それを頬張る。テレビを見ると、天気予報でくもりだと予報があり、自室に戻るとリュックを背負い玄関から外に出て学校へと向かう。

学校ではクラスが賑やかで、部活では疲労で汗を流す。

家に帰ると、服を脱ぎ捨てて風呂へと向かう。汗をお湯で流した後はパジャマに着替え、テレビをつけてバラエティ番組を見ながら夕飯を食べる。食べ終えると自室へ向かい、少し勉強をした後にベッドへ潜り込み、目を閉じる。

「おやすみ…」


なんてこともない日常


朝、目覚ましの鳴り響く声で目を覚まし、声を止める

パジャマから昨日、脱ぎ捨てた学校の制服に着替え、リビングへと向かう。

そこには焦げてるトースト、そして焦げた目玉焼きがあり、それを頬張る。テレビを見ると、天気予報でくもりだと予報があり、自室に戻るとリュックを背負い玄関から外に出て学校へと向かう。

学校ではクラスが賑やかで、部活には行かずに家に帰る。

家に帰ると、服を脱ぎ捨てて風呂へと向かう。風呂に入った後はパジャマに着替え、テレビをつけてニュース番組を見ながら夕飯を食べる。食べ終えると自室へ向かい、少し勉強をした後にベッドへ潜り込み、目を閉じる。

「…」


なんてこともない日常


朝、目覚ましの鳴り響く声で目を覚まし、声を止める

パジャマから昨日、脱ぎ捨てた学校の制服に着替え、リビングへと向かう。

そこには焦げてるトーストがあり、それを頬張る。テレビを見ると、天気予報で雨だと予報があり、自室に戻るとリュックを背負い玄関から外に出て傘をさして学校へと向かう。

学校はクラスが静かで、部活には行かない。

家に帰ると、服を脱ぎ捨てて風呂へと向かう。汗をお湯で流した後はパジャマに着替え、テレビをつけてニュース番組を見ながら夕飯を食べる。食べ終えると自室へ向かい、ベッドへ潜り込み、目を閉じる。

「…」


なんてこともない日常


朝、目覚ましの鳴り響く声で目を覚まし、声を止める

パジャマから学校の制服に着替え、リビングへと向かう。

そこには何もなかった。テレビを見ると、天気予報で雨だと予報があり、自室に戻るとリュックを背負い玄関から外に出て傘をさして学校へと向かう。

通学路で待っている得体の知れないヤツには目を合わせないように。

学校はクラスが静かで、クラスメートも何人かいない。

家に帰ると、服を脱ぎ捨てて風呂へと向かう。汗をお湯で流した後はパジャマに着替え、テレビの真っ暗な画面を見ながら夕飯を食べる。食べ終えると自室へ向かい、ベッドへ潜り込み、目を閉じる。

「…」「おやすミ」


何かが、おかしい日常


朝、目覚ましの鳴り響く声で目を覚まし、声を止める

パジャマのまま、リビングへと向かう。

そこには何もない。テレビを見、天気予報で晴れだと予報があり、自室に戻るとベッドに潜り込む。そして、目を閉じる。アイツの声が聞こえないようになるまで目を閉じ続ける。朝、起きる時に聞こえるあの声、学校へ向かう通学路でいつも何かを呟いているあの声、部活をしている時にも聞こえるアイツの声、風呂に入っている時にも聞こえるアイツの声、テレビの角から覗くアイツの姿、寝る時にカーテンの隙間から覗くアイツの目、全てアイツに侵されたなんてこともない日常。


何かがおかしい日常が、普通の日常となってしまった。





……誰か助けてくれ…あの本当の日常が恋しい……

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