Dr.カジェンスキーの楽しい時間
はじめに、この作品はscpを題材にした。二次創作作品です。
すでにある、scpと似た説明や言い回しがあるかと思いますが。何卒ご容赦ください。
SCP××××1-JP 以下末尾のJP省略
アイテム番号:SCP-××××1 Dr.カジェンスキーの楽しい時間
オブジェクトクラス:Safe
特別収容プロトコル:scp××××1はその特異な性質上保管はされてはいませんが、ある条件の下
監視されています。以下はその監視状態と、条件です。
Dr.カジェンスキーがサイト88××の第二休憩室で、テレビの鑑賞を行う際は、最低二名の監視員による
監視をつけて、テレビの半径3m以内に携帯電話を除く、映像を映す、もしくは映すであろう機器を
近づけないようにしてください。
説明:scp××××1はサイト88××で、博士として勤務している女性職員のカジェンスキーが、特定の場所で
テレビ鑑賞をしている時に、テレビの近くに、携帯電話を除く映像を映す機器、本来映すであろう機器
(他のテレビやパソコンやプロジェクター等)が半径3m以内に存在すると、活性化します。
この現象は、リアルタイムでは無く録画された映像、映画等でも起こります。
活性化された映像機器scp××××1-aには、カジェンスキーが鑑賞している映像に比較的似た映像や
番組が映しだされます。このaの方に映しだされた映像は、サイト88××の周辺1km以内に
現実改変を起こす可能性を生み出します。
この改変には、多少のバラつきがありますが、一定の時間制限があり、カジェンスキーの体調や
気分により鑑賞を終えた、約1時間後から発現し、そのまま放置すると約24時間
一日ほどで、現時点では完全に、元の状態に戻ることが確認されています。
発見経緯:scp××××1、及びscp××××1-aは
カジェンスキーが、サイト88××の3階のB区画にある、第二休憩所でテレビを見ている際に
偶然活性化・観測されました。
その日は、休憩室の隅に修理に出す予定の別の壊れたテレビが置かれていました。
なお、壊れたテレビのコードはコンセントにささっていませんでした。
その現象を発見し、最後まで観測したのはカジェンスキー本人では無く
たまたま廊下を通っていた別の研究員でした。
補遺1:scp××××1-aの映像状態は、基本的にはとても鮮明で、前述した通りその機器が
壊れていたとしても問題なく映し出されます。ただし、映像が映る画面そのものが無い場合や
画面が割れている状態では、活性化自体が起こりません。
scp××××1-aの映像状態は、カジェンスキーの鑑賞時の集中力が乱されると
画面にノイズが出たり、音声が聞き取りづらくなります。
この現象は、彼女の集中力が乱されるほど顕著になります。場合によっては活性化自体が中断され
その後の現象も発現しなくなります。
補遺2:カジェンスキーのテレビ鑑賞時間が、20分以上になると
この現実改変が起こせる前段階が確定します。
したがって20分未満の映像や、録画映像では活性化が中断されます。
CMや、番組や映像本編とは関係の無い短い映像が画面に映っている時は
scp××××1-aにはテレビと全く同じ映像だけが流れます。そして、この映像は
鑑賞の20分の中には含まれません。
補遺3:この現象はサイトの外に、同じ設計の空間を再現して、彼女本人が鑑賞を行っても
活性化自体が起こりませんでした。緯度や経度も関係しているのかもしれません。
事件記録:scp××××1-aの1
レポート記録者 現場に偶然居合わした遠藤研究員
事件の日、Dr.カジェンスキーはお茶を片手に第二休憩室でソファーに座りテレビを鑑賞していた。
見ていた番組は、F県にある公園にある池の水を全部抜いて、外来種や汚れ等を取り去り
池を浄化する、といった内容であった。すると、突然部屋の隅にあったテレビが勝手につき
その見ていた番組に沿った映像が流れだした。
番組内で池の中から、珍しい魚や一風変わったものが映されているシーンでは
scp××××1-aにはおそらくscpであろう、生物や物品が次々に発見される映像が映し出された。
番組は3時間のスペシャル版であったが、彼女は1時間くらい見た後、休憩をやめて
仕事に戻った。その時点で、scp××××1-aの映像は完全に消え、何も映さない壊れたテレビに
戻った。観測を終えたと、判断した遠藤研究員はすぐに、直属の上司にあたる田村上級管理官に
報告した。
現象から1時間と少し過ぎた頃、特別警備区画にサイト外を定期的に巡回している
パトロール隊から、近くにあるため池の様子がかなりおかしいとの連絡が入る。
フィールドエージェント1名と、遠藤研究員と、Dクラス職員十名が現場に向かう事になった。
なおこの際、Dr.カジェンスキーは念のためサイト内での待機を命じられた。
現場には、番組で見たような大き目の池があった。池はため池として使用されているので
水はだいぶ濁っているようであった。が、20mくらいの距離をとっているにも関わらず
水中からと思われる強い発光や、奇妙な音や声が聞こえてきた。
その後さらに、5名のエージェントと田村上級管理官に、30名の機動部隊が
応援として、駆け付けた。数名のエージェントの10分程の視察の後、田村上級管理官は指示をあおぐ
為、サイトの主任である、坂上氏に電話をかけた。
15分程の協議の結果、危険面を十分に考慮された【池さらい】が実際に行われることになった。
池の水を抜くための巨大なホースや、排水車、重い物や直接触れては危険であろうアイテムのために
クレーン車も手配、頑丈な特注のボート等が現場に到着、パトロール隊の入電から四時間後
作業は開始された。
まずは池からある程度の水が抜かれ、Dクラス職員が2名づつ、計6名が三艘のボートに乗り
水面の上から棒で軽くつつく、網を静かにかけるといった探索が行われた。
どうやら、想定されていたような危険なアクシデントや、インシデントは無く
淡々と作業は続いた。その際、いくつかのscpが発見された。
詳細は後でまとめて記述する。
その後も、とりわけ危険なscpは発見されなかったので、陽が落ちて暗くなる前に全部さらってしまおう
ということになり、エージェントや機動部隊、遠藤研究員も加わり、やや薄暗くなったくらいで
池の水は無事全て抜かれた。そして、かなりのscpが回収された。
不思議な事に、本来いるはずの魚や微生物はほとんど見当たらなかった。のちに行われた水質調査では
水質や水中内の成分にも問題は無かった。
以下、発見されたscp
scp××××1-a-あ:強い光を体から発する魚見た目や大きさはフナ。30匹
scp××××1-a-い:全長約8mの巨大なカミツキガメ、性格は極めて温厚。2匹
scp××××1-a-う:六つ目の金魚、サイズ等は普通の金魚と同じ。100匹以上
scp××××1-a-え:人語を理解し、言葉を発する、簡単な会話なら可能なカエル
サイズは子猫くらい。5匹
scp××××1-a-お:口だけが存在しないエラ呼吸の人型実体、標準的な成人サイズ。1人
scp××××1-a-か:一見壊れた二輪自転車、車輪は2つとも無いが普通に走行可能。4台
scp××××1-a-き:壊されたであろう銅像の片腕(左手)のみ、池の中には他の部位は
見当たらず。僅かながら、音を発している。1つ
scp××××1-a-く:未来の賞味期限表記がされた、空のカップラーメンの容器。3つ
scp××××1-1-け:黒いゴルフボール、中から人のような声がする。13個
追記1:別のケース事例についても、追って記録する
追記2:今の所、発見されたscpには、実害が無くどちらかというと財団の実験や
研究に役に立つ物品が多いことや、事象自体の開始になる条件が、かなり限定されていて監視が
容易なため、この一連の現象をSafeからThaumielへクラス変更が提案、支持
されていて、現在検討中である。
いかがだったでしょうか?もし、楽しんでいただけたり、何らかの創作のヒントになれば幸いです。
この話は、本来のscp財団のサイトで執筆しようと思っていましたが、ユーザー登録のやり方がイマイチ
分からないし、なんだか敷居が高そうだったのでこちらでの発表?となりました。小説家になろうのサイトには、とても感謝しています。さて、後で記述もしますが、この話はテレビ東京系列の番組の
【池の水ぜんぶ抜く大作戦】を見ながら、池からscpがじゃんじゃん発見出来たら面白いなあ、という空想と今後なんらかの架空scpを作っていくにあたって、入口にしやすいギミックとしてテレビで流れている映象から、後は味付け次第で何とでもなるアイテムを作ろうと思い、コロナでバイトも減ってお金は無いけど暇だけはあったので、じっくり3か月くらいかけて構想しました。次回からは、いくつかの短編をした後、この話の別ケースがやれたらいいかなあ、と考えていて構想だけは10個くらいあります。次回は、まだ暇な今のうちに、出来るだけ早く書けたらいいな、と思っています。ありがとうございました。よろしければ応援よろしくお願いいたします。
以下参考資料等。敬称略・順不同
SCP財団、SCPデータベース、SCPライブラリ、ウィキペディア、淡水魚の種類等、テレビ東京系列緊急
SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦シリーズ、アニヲタwiki(仮)