File:21 白と赤
キャラのイメージイラスト書いて見たけど下手すぎ泣きたい。
画力を求む。
鉄の臭い。
乾いた鉄の臭い。
生の鉄の臭い。
暗いはずのその部屋の内部を社は[自己解読者]によりしっかりと確認出来ていた。
それは、そこは────────────────。
赤、タスカニ―レッド、赭、タマ―リ、洋紅、シグナルレッド、紅の八塩、ダブルデッカーバス、朱殷、ズルータン、蘇芳、ボッシュ、黒緋、カーマイン、赤褐、ルージュ、茶褐、トマト、茜、チェリー、雀、サタンズスパーク、深紅、ゴヤ、緋、コレール、猩猩緋、ストロベリー、栗梅、クリストローゼ、海老茶、クリムゾン、葡萄茶、カントンレッド、赤紅、カーディナルレッド、深緋、ワインレッド、韓紅、オータムグローリー、紅緋、アガット、弁柄、クードィフードゥル、紅、スカーレット、朱、ルビー、真朱、サラマンダ―、赤銅、パプリカ、柘榴、フェズ、真紅、ブッタ、紅赤、フレスコ銀朱バーミリオン臙脂、ミューニクレース、赤錆、ペッパーレッド、赤丹、フラメンコレッド、鉛丹、ローズ、唐紅、パーシアンレッド、薔薇、レッドアップル、錆
一面が血に塗れていた。
血生臭い臭いに社は顔を顰め、部屋内部を見回す。
「社会様、血生臭いのですがこの部屋には一体何が?
私に分かるのは奥に人が1人居る事だけなのですが、それ以外はどうなっているのですか?」
清は自前のピット器官を駆使し部屋内部に人が1人居る事を、見えている社に伝える。
「ええ、奥に少女が1人いますね。
その他は余り良い気がしない死体ばかりですね」
社は肩を竦め吐き捨てる様に言う。
「この臭いは、やはりその手の臭いなのですね」
清そう言って襤褸で鼻を覆う。
「えぇ、ですので早く調べてこの部屋を出ましょうか」
社は足が汚れると考えたが、凪ぎ部屋との境界を越えた。
「そうですね、気持の良いものではありませんからね」
悪臭の漂う部屋からそっぽ向いてそう言った。
「はぁ、清は仕方ないですねぇ。
では私1人で調べますので、じっとして居て下さい」
鉄臭さが酷く鼻腔を擽る。
踏み入れた足に感じるのは不快感を煽る乾き、滑り。
積み上げられた腐乱死体、蟲が湧いていないのが不思議である。
また一歩、より一層不快感を深め踏み込んだ。
奥の壁に繋がれた少女に一歩近づく。
周囲を見回す。
薄く差し込む光に反射する物を見つける。
息を吐き鬱陶しい、と積まれた腐乱死体の一部を蹴り除けた。
蹴り除けた腐乱死体はグジュリと不協和音を上げ崩れる。
「汚いですね」
コトリと音を立て1枚の紙の上に物が落ちる。
そう吐き捨て、反射していた物、鍵と汚い紙を拾い上げた。
紙に書かれた文字を確認する。
『ヒは灯したか?
トビラの火の灯った蝋燭の数は?
はて、帰る為の手立ては見つけたか?
うけて、考えるのは良いが、自分の信じる
それを疑う様では帰れない、疑った俺に助言
をする事が出来るとは思えないが、ただひつ
つ言える事があるなら焦ってはならない。
くり返す、繰り返す』
急いで書いた様に見える文字。
内容としては始めに居た部屋の紙を炙ったかどうかと、制限時間についての事、他はどうでも良い事か、と社は黙考する。
後は、妙な位置で送られた文字。
一文字目を縦に読めば『ヒトはうそをつく』となるが、ブラフだと思考を凪ぐ。
汚い紙を捨て、社は鍵だけを持ち奥、少女の元へと歩を進めた。
先程から殆ど動かない少女の元に。
社が一歩手前の場所まで寄ると少女の目がパチリと開く。
その胡乱気な瞳は社を捉えると恐怖と怒りを混ぜた様な鋭い目付きに変わる。
社はその場から一歩後ろに引いた。
すると少女の瞳には戸惑いが生まれる。
何やら自身が想定していた事が起きなかったのが不思議でならないそうだ。
社はその場に腰を落とした。
不快で成らなかったが、恐怖や怒りなどと言った感情を抱かれているのであれば、まずは改善しなければならない、これは脱出ゲームなのだから、脱出する為に何が必要となるか。
またこの少女が必要な要因なのか確認しなくてはならない。
同位置程となった目線から社は少女の目をじっとただ見た。
少しばかりそれを続け社は口を開いた。
「どうです?
落ち着きましたか?」
少女は嫌悪を抱きながらも社の問に頷いた。
「それでは少し質問をさせて下さい」
「そうですか、無回答は肯定と取りますので。
それでは先ず一つ、どうして繋がれて居るのですか?」
それに対し少女が床をトントンと指で叩く。
「すいません、もう一度」
社はそう言ってしっかりと確認する。
――・―・ ・・・ ・―・ ・―
モールス信号。
『知らない』ですか。
「では、質問を替えましょう。
声が出ないのですか?」
少女は頷く。
「では、Yes/Noで質問だけします。
貴女はそこから解放されたいですか?」
頷く。
「此処が何処だか分かっていますか?」
首を横に振る。
「貴女は自身が誰だか把握していますか?」
頷く。
「貴女は元から話す事が出来ないのですか?」
首を横に振る。
「鍵を拾ったのですが、近づいて開錠しても良いですか?」
少女は一瞬逡巡し首を横に振ろうとするが、頷いた。
「では、鍵を開けますが暴れないで下さい。
暴れたりする場合はまた拘束しますので」
頷く。
「それでは開けますね」
そう言って社は少女を壁と繋ぎ留めている右の拘束具に触れる。
極力、少女に触れない様に鍵を差し込み、回す。
少女の右手は自由になった。
暴れ出す様子はない。
「次は左を」
左の拘束具に触れ鍵を差し込み回すが、外れる気配がない。
鍵が違うのだろうか。
社は鍵穴から鋼糸を中に伸ばす。
驚愕した、脱帽した。
そこには何も無かった。
鍵を差し込む事により開錠される仕掛けなどはもとより、拘束具を拘束具たらしめる仕掛けすらも無かった。
それはただの壁に張り付いた金具。
鍵穴の空いた金具であった。
それはこのゲームらしからぬ仕掛けであった。
現実で出来る事ならば全て許容しているであろうこのゲームにおいて、それは専用の鍵を使えと強要してきているのである。
社にはそうする理由を幾ら思考を回せど理解し得なかった。
「この鍵は右の拘束具専用の鍵の様です。
期待させてしまって申し訳ありませんが、もう少し待っていて下さい」
少女は自由になった右手で壁を叩く。
―・―・・ ―・―・ ――・―・ ・―・ ・・・― ・―・―― ・― ・―
「『きにしなくていい』ですか。
では、部屋の扉は開けたままにしておきます。
右手を前に出して下さい」
言われた通りに少女は手を出す。
「鍵です。
もし、私が嘘を付いていると思うのであれば、左の拘束具が外れるか試して頂いて構いません。
もし、寂しいのであれば、私の連れを此処に置いて行きますがどうしますか?
因みに女性です」
少女は首を横に振った。
「そうですか、ではもう一つの鍵を見つけた時にもう一度来ます」
そう言って社は少女に背を向けた。
中央の部屋に戻る。
背後から鍵が飛んでくる。
社に当たる予定だったのだろうが、失速し床を転がりながら、社の元に辿り着いた。
壁が強く叩かれる音が聞こえた。
―・・・ ・・ ・――・― ・―・・
弾が全部詰められた銃でロシアンルーレットする夢を見ました。
これは一種の銃殺刑ですよね。
私は何か悪い事をしてしまったのでしょうか?
ここまでお付き合い頂きありがとう御座います。




