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さすがに予測していたのか、ヘビは難なく目へと放たれた火球を避けた。

先ほど額を焼かれた恨みとばかりに、毒液の弾丸をキャサリン目掛け何発も放つ。

が、彼女が新たに放った火球にかき消され、発射直後のせいか今度は回避が遅れて火球を顔面に浴びてしまう。

「ヴァ"ァ"ァ"!」

(変な鳴き声だなぁ…)

とてもヘビだとは思えぬ獣のような悲鳴を上げながら、顔に付いた火を消そうと頭を振り回しグネグネと暴れているものの、何度も地面や建物に頭を打ち付け、逆に傷を増やしているようにしか見えない。

当然ながら、あのサイズの頭が命中した建物は木端微塵である。

その際に生じた破片がヘビの頭部にいくつも突き刺さり出血しているのだが、それよりも火を消すことが優先のようだ。

しかし、黙って火が消えるまで見ている場合ではない。

間髪入れずに何度もさらなる火球を放つも、ヘビがかなり激しく動いているせいでなかなか当たらない。

「ああもう!」

苛立ちと焦りが募るも、状況は一向に好転しない。ヘビに点いた火も消えかけている。

しかし、ここでようやく変化が起こる。

半ばヤケになって放った大火球がヘビの脳天に命中。大火球は着弾と同時に爆発を起こし、ヘビの頭部を消滅させた。残った胴体はもうピクリとも動かない。

キャサリンの勝利である。

「か、勝った…!」

初の大型討伐に喜んだのもつかの間、大火球の反動が彼女の体に襲い掛かる。とは言っても、経験と修練を積んだ彼女にとってはそこまで重くはなく、少し怠くなる程度のものだったが。

「うぅ、なんかダルい…あ、そうだ!あの人たち生きてる!?」

ここで毒を浴びてしまった人々を思い出し、慌てて駆け寄るキャサリン。どうやら本体の死亡によって効果を失うものだったようで、ヘビを撃破する前よりも明らかに回復している。倒れている人々に命の危機を思わせるような症状はない。ただ気絶しているだけのようだ。

息があることが分かり安心したものの、さすがに50人近く倒れているのをどうにかできる力はないので、

「軍や警察関係者が速く到着しますように」と祈りながら颯爽とその場を去り、変装を解いて何食わぬ顔で帰宅したのだった。

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